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取材日2025年8月31日 |
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↑↑↑上記アーカイブ動画、是非音声ありでご覧ください↑↑↑
雄大な山々の緑に映える当時色L90Dパステルホワイトが、実にフレッシュで鮮やかな印象・・・。 半世紀を悠に超えた1971年式という事実を筆者の脳は全く受け付けない目の前の個体・・・。 驚くことにまるで新車のごとくボディ〜素晴らしいシートを含めた内装はもちろん、下回りフロアパネルからカーペット下の遮音緩衝材まで各部が実にフレッシュ・・・。 フロントバンパーに隠れて見えないものの、覗き込んでみるとR134aタイプの吊り下げ式クーラーを装備した際に、フロント下部に付けられたコンデンサーをカバーするためのFLAT-4製コンデンサー・カバーが後に取り付けられた以外、当時のフルオリジナルの姿をパーフェクトに残す1台・・・。 平素から筆者が大変お世話になっている、いつもユーモアたっぷりのオーナー様・・・。 そんなオーナー様が目を細めて・・・、お手元の古い写真と共にフォルクスワーゲンへの想いをお話ししていただきました・・・。 「私が大学生の頃ね・・・、世間はまさにサーファーブーム・・・。私自身はサーファーではなかったけれど、その空気に惹かれて「ワーゲンも手頃で可愛いな・・・・」と思い始めていました・・・。 「その後、スピードが出る車や大排気量の車など、いろいろなクルマに触れるうちに改めてビートルの魅力に戻ってきました・・・。あらためて「もう一度、のんびりビートルに乗りたい」と思い、探して見つけたのが今回の1302です・・・。」 さらに、7年前に手に入れられたという、この極上マルニについて興味津々インタビューを進めると・・・。 「最初にこの個体に出会ったときは、まず状態の良さに驚きました・・・。誰に聞いてもこんな綺麗な個体は無いとまず言われる・・・。外装も内装も、アンダーパネルに至るまで本当に綺麗で気持ちいいですよね・・・。」 「でも最初の数年は、複数台数趣味のクルマがあったので、ガレージの中で保管して眺めるだけの日々が続きました・・・。 その後なんとかメインキーを発見したオーナー様、今から2年前に名古屋の専門店にこの個体を持ち込み、いよいよ乗り出すための整備を実施・・・。 「それでもね・・・普段の足はやはり万能軽トラック・・・(笑)、あまりマルニに乗れない日々でね・・・、普段は実家のガレージで大切に保管し、夜な夜な磨いては眺めて楽しむ・・・そんな付き合い方をしてきましたよ・・・。」との事・・・。 「私は昔から“車は人生を豊かにしてくれる相棒”だと思っています。このマルニもまさにそういう存在で、ただ移動の道具ではなく、所有することそのものに意味があるクルマだと思います・・・。 誰にも訪れる人生ステージの変化から、手放すことを半ば決意されたオーナー様のメッセージはどれも心に響くものばかり・・・。 なんとかこの個体の魅力をお伝えすべく・・・、心を込めて以下に1971年式フォルクスワーゲンType-I 1302 通称マルニについてご紹介いたします・・・。
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まずはフォルクスワーゲンType-Iのヒストリーから1302誕生の系譜を追います・・・。 歴史の狭間で生まれた傑作・・・、フォルクスワーゲン(人民の車)Type-I・・・。 今日世界中のフォルクス・ワーゲン=人民の車として根付いたType-Iは、フェルディナンド・ポルシェ博士が流線形を知るため自然界の昆虫のデッサンからデザインした曲線的なフォルムと手頃な価格から全世界で愛され、アメリカでは、「バグ」イギリスでは「ビートル」と愛称され、まさに不朽の名作となったことは周知の事実です・・・。 Type-Iのアイデアは、1924年にドイツ連邦共和国の首都を襲った作戦が失敗に終わった後、獄中にいたアドルフ・ヒトラーが原案を考案したものです・・・。 それから9年後の1933年2月、ナチス党が政権を握ると、ヒトラーは長年温め続けた国家建設計画を最初の閣議で提起、現在のアウトバーンの建設が開始されました・・・。 その際にヒトラーが提示した開発条件とは・・・。 ・大人2人と子供3人、荷物が積める小型車 ヒトラーの要求と優れた小型車を作りたいと願ったフェルデナント・ポルシェ博士の想いがリアに空冷エンジンを搭載したボディスタイルを実現、1939年初頭には、年間15万台の生産能力を持つヨーロッパ最大の自動車工場となり、1942年には年間150万台の生産能力を持つまでに拡張される予定でしたが第二次世界大戦勃発で休止・・・。実は民間用のVW車の大量生産が始まったのは、戦後の占領期に入ってからとなります・・・。 工場の再開は、イギリス陸軍のイワン・ハースト少佐の先見性によるところが大きく、ドイツは雇用を必要とし、イギリス軍は車両を必要としていることからハースト少佐は、イギリス軍に2万台の車を発注するよう説得、1946年3月までに工場は月に1,000台の車を生産するまで回復します・・・。 このイギリス人少佐の尽力で、車は元のフォルクスワーゲンという名前に戻り、町はウォルフスブルクと改称され1945年には最初の1,785台のタイプ1が製造されるまでに至ったのです・・・。 その後もこの優れたプラットフォームは、新たに課される安全基準や排気ガス規制に準じて改良が進む中でも大きなボディスタイルを変更することなく脈々と受け継がれていきます・・・。 1970年8月から1972年7月までの僅か2年間のみ製造され通称「マルニ」・・・。 なぜ今マルニが世界中のエンスージアストから特別視されるのか・・・。 それは外観こそフラットウインドウなどのクラシック・フェイスを保ちながら、内部には1970年台の大胆な革新を宿したモデルだからこそでしょう・・・。 従来のトーションバー式から進化したマクファーソンストラット式フロントサスペンションは、直進安定性と乗り心地を明確に底上げし、拡張されたフロントトランクは日常域の実用性をぐっと引き上げました・・・。 心臓部にはデュアルポート化された空冷フラット4を搭載・・・。ソレックス製34PICT-3による緻密な燃料マネージメントは、低回転の粘りと高回転の伸びを両立させ、クラシックの鼓動に現代性を一滴落とします・・・。 だからマルニは「過渡期の奇跡・・・」。
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フラットなウインドウ・シールドを最後のスーパービートル…それが1302、通称“マルニ”。 ライナーまでが素晴らしく綺麗なフロントラゲッジルーム内を観ていくと・・・、ドイツ本国・エムデン工場生産のコーションプレート・・・、そしてヤナセの銘板が並ぶ正規輸入の証明・・・、そしてシャシー番号 1112680875は“71年モデル前期帯”に属することが読み取れ、まさにクラシカルな顔立ちと新機構が同居した“過渡期の香り”をまとった一台であることが判ります・・・。 そして「フルレストア完全再生済み」の証はコーションプレートに・・・。 現オーナー様のところに来てからも7年間完全ガレージ保管・・・、2年前に整備して車検取得してからも冬場はもちろん雨天未走行とオーナー様に溺愛された一台・・・。 またクラシック・カー保全には必需品のバッテリー・カットオフスイッチを、時代に合ったデザインのものをチョイス・・・、運転席から手が容易に届く所に増設し、保管前後の取り回しもとてもスマートにされておられます・・・。 外装は傷・凹み皆無と表現したくなるレベル・・・。 そして・・・、“ボディの状態は音でわかる・・・”とまで言われる、状態の良いType-Iでしか観られ無い特徴・・・。 室内はオリジナルの設えに基づき完全再生されている様子・・・。 感動はまだまだ続きます・・・! そして・・・下回りにオイル漏れが全く見られないフラット4・・・! エンジン始動はコールド時でも非常にスムーズに・・・、アイドリングは静かに整い・・・、踏めば“滑らかで精緻”という言葉がそのまま針になるもの・・・。 それらが非常に高い次元で見事に融合し1971年当時の姿を今感じることができる一台・・・。 観れば観るほど、知れば知るほどに・・・、「そうそう探して見つかるクルマではない、まさに出会いを待つしかない一台・・・」と言えることでしょう・・・! 次にこのマルニのステアリングを握る方は、この奇跡を未来へ繋ぐ“物語の継承者”になる覚悟でお臨みください・・・。
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いつもユニークな冗談を交えて、楽しくお話しいただく素敵なお人柄のオーナー様・・・。 今までこのオーナー様のお持ちのおクルマを数台扱わせて頂きました筆者ですが、どのおクルマも素性がしっかりした素晴らしい個体であったことに加えて、下回りに至るまでピカピカに磨き上げておられ、土汚れさえ一つとして無いという共通点がありました・・・。 随分以前からこのマルニをお持ちになっておられることは伺っており、「いずれ時間ができたら公道復帰させてあげたい・・・。」そのようにずっとおっしゃっておられた事が、筆者の頭の中にありました・・・。 いよいよ乗れるタイミングが訪れ、若き日の思い出を胸に、今度は「人生上がりの一台」へとするべく整備を万全に施しての公道復帰を成就・・・。 「クルマ好きだからこそ、いつも最高の状態で眺めていたい・・・。」このオーナー様の姿勢に、非常に共感を覚えた今回の取材だったのです・・・。 探しても出ない、出会いを待つしかない一生物のマルニ・・・!2000年9月に機関はもちろん内外装の至る所まで再生が行われた、1971年式フォルクスワーゲン最後のクラシックボディを持つType-I 1302は、極上極美のフォルムでオーナーの生涯を変える・・・! そんなオーナー様の想いのこもったマルニに触れる素敵な見学に・・・、是非長野県までお越しください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。 【お問い合わせに際して・・・】 本記事内容は、2025年8月31日13時より、晴天下約3時間の取材時間の中で、オーナー様へのインタビューしたものを元に執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります、また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものではありません。 状態等のコメントも、あくまで取材時の天候・状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。 掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。 何卒宜しくご検討下さい。 |
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以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。 整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。 |
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360万円 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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