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◆バンデンプラ・プリンセス1300について
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混雑したロンドン市内を移動するには小型車が一番だが、普段ロールスやデイムラーの後席に収まる人々が乗る小型車にはそれ相応の風格が必要、というのが登場の背景だそうです。バンデンプラ・プリンセスが“スモール・ロールスロイス”と称されたのはこうゆう理由からです。
バンデンプラ・プリンセスは、ADO16六兄弟(オースティン/モーリス/MG/バンデンプラ/ウーズレー/ライレー)の中にあってひときわ高い豪華装備を誇ります。室内はウォールナットと本革で誂えられ、前席バックレストにはピクニックテーブルが備わります。
特徴的なハイドラスティックサスペンションは、ミニと同様のラバースプリングの一部に液体を封じ込めた前後輪関連懸架です。
パワーユニットは1.3リッター、トランスミッションは4速マニュアルまたは3速オートマチックとの組み合わせです。
バンデンプラ・プリンセスは、Mark-3としてADO16の中で最後まで残り、1974年に生産終了となりました。
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◆ご紹介する車両について
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今回ご紹介します車両は、1973年モデルのバンデンプラ・プリンセス 1300 Mark-3です。
1.3リッターユニットにシングルキャブを装着、トランスミッションは4速マニュアルミッションでフルシンクロです。
現オーナーさんは約6年前にショップで購入します。
バイク乗りであり、旧車好き、最近は古いイギリス車にはまっているそうです。
以前クラシックミニにも乗っていたそうですが、バンプラはハイドラスティックサスペンション、乗り心地を比べると雲泥の差があり、高速道路でも楽に走れるそうです。
そして右ハンドルのマニュアルミッション車、バンプラに乗りたい方には最良の一台だと思います。
現オーナーさんは乗るより、磨いたり、整備したりするのが好きな方、そのため走るのは近所、たまに高速は走る程度、購入時よりあまり走行距離は増えていないようです。
しかし、少し前に新たなイギリス車がガレージに入ります。その車に集中したいということで手放すことを決意、エンスーの杜の掲載依頼となりました。
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◆ボディ
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一度は塗装されていると思いますがところどころに劣化が見られます。
塗装の劣化である線キズが全体的に見られました。
また、塗装の割れや欠け、タッチペイント、塗装邑などが見られました。
購入時にはメッキパーツに汚れやクスミがあったそうですが磨きましたとお話があるとおり、ウインドウサッシ、フェンダーミラー、フロントグリル、バンパーは輝きがありました。
ライトレンズ類もクリアがあり、きれいな状態です。
スチールホイールにP文字が入るホイールカバーを装着、タイヤサイズは155/80R12を履いています。
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◆インテリア
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インテリアはきれいな状態です。インパネ、シート、トリム類、天井など、どれも良いコンディションだと思いました。
ただし、ウッドパネルはひび割れがありました。また、ドライバーズシートのクッションは多少擦れが見られました。
ピクニックテーブルは健在、きれいな状態でした。
時計は可動していました。
今は希少なカセットデッキが装備、しかし作動は確認できませんでした。
クーラー付きではありません。
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◆機関
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現状、機関に不具合はないそうです。アイドリングも安定していますし、エンジンの吹き上がりも特に問題はないようです。
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◆足回り
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特に不具合はありません。ハイドラスティックサスペンションに液漏れはなく、今までトラブルはなかったそうです。
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◆メンテナンス
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以下はオーナーさんが行なった整備内容です。
オーナーさんのDIYのため、記録簿みたいなものはありません。
・リヤブレーキホイールシリンダー新品交換
・ブレーキマスターシリンダー新品交換
・フロントブレーキOH(ピストンオイルシール交換)
・エンジンシリンダーヘッドガスケット交換
・ウォーターポンプ交換
・ラジエターOH(清掃)
・ヒーターコック交換
シャッター付き車庫に保管してあります。
雨の日は乗りません。
車は岐阜県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。