1996年に登場した初代ボクスターはミッドシップスポーツカーとして人気を集め、2004年には2代目のタイプ 987に進化しました。
外観は初代で特徴的だった涙目と呼ばれるヘッドライト形状が、空冷時代の911の面影が蘇る楕円形になったことが最大の変更点ですが、アルミホイールのインチアップ、電動ソフトトップの開閉は12秒で、50km/hであれば走行中の開閉をも可能にするなど、細かな部分でも改良は進んでいます。
そしてそのような見える部分だけではなく、ポルシェの徹底的なこだわりにより、エンジンや足回り、ボディにもきっちりと手を入れ熟成は進みました。
今回紹介させていただくボクスターの高性能モデル、ボクスターSは排気量は3.2L、水冷式水平対向6気筒レイアウトそのままに吸排気系のリファインによって、260psから280psに増強され、0→100km/h加速は5.5秒と、デビュー当時の996カレラ並みの動力性能となりました。
【外装】
シルバーのボディは美車と言っても良い綺麗さです。ボディコーティングをされているということで、塗装の痛みなども無く良好な状態を保たれています。
ボディの小さな欠点を挙げるとすればフロント部分に飛び石傷が5〜6か所程度あります。また、助手席ドアに駐車場に停めていた際に隣の車からドアをぶつけられる、いわゆる「ドアパンチ」をされた傷があり、タッチペンの色が微妙に合っていないのか、傷があることがわかります。いずれも撮影しておりますので画像でご確認下さい。
欠点と言えるのはその2点程度で、それ以外は擦り傷などの特に目立つ傷はなく、ホイールもタイヤ交換の際に付いてしまう小傷がある程度で、ガリ傷はありません。
ヘッドライトの黄ばみも少なく、幌の状態も良いですし、全体的に見て、綺麗なお車です。
【内装】
インテリアはスポーティかつ上質なもので、初期のボクスターに比して質感も高くなっており、特筆するような汚れや欠点は無く全体的にクリーンな状態です。艶消しのプラスチック部分などに使用に伴うスレが見られる程度でしょうか。
それから、ポルシェでもベンツでも同様なのですが、近年、内装のプラスチック部分に薄いゴムのようなコーティング(塗装)をするようになり、手触り感や見た目の高級感がアップしているのですが、良く触れる部分などは年月が経つと、このコーティングが剥がれてきます。どのお車も同様の状態となり致し方ないものですが、エアコンスイッチのつまみに、この剥げが見られました。個人的にはほとんど気になりませんが、一応、記載しておきます。ステアリングの革の状態は良好です。
【機関】
オーナー様が自覚している不具合は無いとのことで、エンジンのレスポンスも良く、足回りやエアコン(冷房)も良く効いており、幌の開閉もスムーズで問題ありません。
走行距離は14万kmと距離が出ていますが、足回りのヘタリなどは感じられず、走行距離が7〜8万Kmと言われてもわからない位の印象でした。
タイヤはピレリP ZERO NERO 2021年製で7部山程度です。
【後付けパーツ】
カロッツェリア ナビ
ETC車載器
ドライブレコーダー
レーダー探知機
【整備履歴】
現オーナーは2021年に走行距離99,796Kmで購入されています。前オーナーは法人名義での所有で車検や1年毎の点検はポルシェセンターに出されており、ポルシェディーラーで過剰整備されているようです。ボクスターは2005年に故障率2.6%と世界一故障率が低い車だと認定されていますが、現オーナー時代も含めて30枚以上ある整備記録簿を見る限り、それが納得できるくらいに特別大きな故障は無かったようです。
全ての整備記録はありませんが、整備年と走行距離を時系列に記載します。なお、バッテリー、オイル、タイヤ、ブレーキパッドなど、一般的な定期交換部品・消耗品や高額でない細かな整備事項については記載を省略させていただきます。
2007年 14,305Km 12か月点検(ポルシェセンター)
2010年 20,855km
2012年 22,661km 車検
2013年 36,548km 12か月点検(ポルシェセンター)
2014年 47,376Km 車検 ステアリングギアボックスASSY交換(ポルシェセンター)
2015年 58,167km 12か月点検(ポルシェセンター)
2016年 68,232km 車検 ウォーターポンプ交換(ポルシェセンター)
2017年 77,368km 12か月点検 リアドライブシャフトブーツ、イグニッションコイル交換(ポルシェセンター)
2018年 83,479km 車検 フューエルタンク交換(ポルシェセンター)
2019年 88,958km 12か月点検(ポルシェセンター)
2020年 94,575km 車検 (ポルシェセンター)
2021年 97,842km 12か月点検(ポルシェセンター)
2021年 99,776km 現オーナーが購入。ドライブレコーダー装着。フロントボンネットダンパー、リアトランクバンパー交換。
2022年 103,009km 車検
2023年 121,424km パワーウィンドゥレギュレーター交換
2024年 127,999km 車検
2025年 141,000km 取材時
【取材担当者からの一言】
オーナーのご好意で車両状態を確認する意味も含めて試乗(運転)もさせていただきました。
短時間の試乗で、また、一般道路での試乗のためそのパフォーマンスを発揮させることは不可能なのですが、大排気量ながらエンジンのレスポンスが良く、低回転域からレッドゾーンまでフラットに気持ち良く吹きあがるエンジンは、湧き上がるパワー、フラット6のエンジン音共にとても魅力的なものでした。
ティプトロニックS(AT)ですが、サーキットを走るのでなければこれ以上はいらないだろうと思える280馬力ものパワーで出足の鈍さも感じませんし、パドルシフトを駆使すればMT感覚で楽しめます。右ハンドルであることも日本国内では運転しやすく、ミッドシップエンジンの素直なハンドリングは全く癖が無く乗りやすく、全体的な完成度の高さを感じました。
オープンになることも大きな魅力ですし、フロント・リアとも2シーターにしてはかなりの荷物が積めることも実用上でのメリットだと思います。
全ての項目で90点以上を取りスポーツ万能の優等生で更にイケメン・・・、人間で例えるのも変ですが、イチローや大谷翔平を彷彿させるようなお車だと思いました。
右ハンドルのティプトロニックS、ということで誰にでも乗りやすく、ポルシェのブランド感もあり、価格も手頃ですのでポルシェに乗ってみたい、スポーツカーに乗ってみたい、オープンカーに乗ってみたいと思われる方、どなたにも自信を持ってお勧めできる間違いのないお車だと思います。
実車は大分県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル委託料金、自動車税(月割り)がある場合は別途頂戴いたします。
以上の記事内容は、オーナーさんのコメントと取材をもとに作成したもので、わかる欠点なども含めて出来るだけ客観的に誠実に記事を作成するように努めておりますが、不具合箇所、整備履歴、修復歴などに関して取材時に完全に把握することはできませんし、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。現車の状態が最優先の現状販売となりますので、最終的にはご自身でご確認、ご判断の上、購入をお決め下さい。
ご連絡は電話、メールどちらでも構いませんが、メールでのお問い合わせはご住所、ご氏名、電話番号をご記載の上、ご連絡下さい。