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ベントレー ブルックランズ 1996年式
車検 2028年1月 走行 138,400km (86000マイル) 備考 中古並行車 4AT 複数オーナー ETC
長さ 530cm 188cm 高さ 149cm 重量 2380kg 排気量 6747cc
取材日2025年1月10日

希少カラーの内外装を持つ初代ブルックランズです。

フルサイズの最高級スポーツサルーンであるブルックランズは1992年に登場しました。

’80〜’92年に造られたミュルザンヌ/エイトとは名前が異なりますが、いわゆるSZ系ですので実質的なビッグマイナーチェンジと言え、近似した内外装を持ち、エンジンも伝統の6.75リッターV8を引き続き搭載しています。

大きな変更点としてはトランスミッションが挙げられ、3速ATが4速ATに、また数十年ものあいだ採用されていたコラムシフトがフロアシフトへとリニューアルされています。

内外装も三角窓が廃止されるなどディテールが随所で変更され、’90年代らしくアップデートされています。

’98年には後継たるアルナージへとバトンタッチされますが、こちらはフルモデルチェンジであり、BMWのエンジンが使用されたモデルがあったりと、また異なる個性を持つ車となりました。

●● プロフィール ●●

こちらの車は、高級なエンスー車を好んで乗り継ぎ、現在も並行してシルバースピリットを所有していいるオーナーさんが、’24年10月にイギリスより個人輸入したものです。

「日本のロールス/ベントレーは内外装はキレイだけど置きっぱなしが多い」と不満を持つオーナーさんが、自分好みの乗って楽しめるベントレーを探しイギリスで見つけたのがこちらの車です。

決め手としては、

・ちゃんと走られてきた個体

・内外装の仕様(グリーンメタリック外装、グリーン/マグノリアレザー+グリーンパイピング内装)

・日本では希少な右ハンドル

とのことです。

日本に届いてからは旧いロールス/ベントレーに精通している工場にてチェックを受け、車検に通るよう整備されました。

日程の都合上、取材日は車検取得前で仮ナンバー状態でしたが、その後すぐに車検を取得しています。

オーナーさんとしてはこれからガンガン乗っていくつもりでしたが、車検を取るにあたっての書類のやり取りで家族にバレ反対にあったとのことで、購入して間もないのですが、やむを得ず売却を希望されています。

●● 外装 ●●

傷みのある状態です。

塗装面の艶自体はあり、パッと見で大きく美観を損ねるような目立つものはありませんが、キズや凹み、サビ浮き、サビによる穴等が全体的に散見されます。

比較的目立つものとしては、

・右側ヘッドライト上部付近にあるサビ穴

・左側ヘッドライト下部付近にあるサビ穴

・右側リアホイールアーチ上部の塗装の補修跡(クリア無し)※動画に画像あり

あたりが挙げられます。

ホイールには小キズやガリキズが少々ありますが、概ね良好です。

タイヤは新品交換されています。

●● 内装 ●●

基本的にオリジナルです。

貴重なグリーンのダッシュボードは良好です。

ドア内張りや天井内張りもキレイです。

コノリーのレザーシートも全体的に良好で、運転席の使用感や汚れ(黒い点々)こそありますが、かけ心地自体はヘタリ感も見られません。

リアルウッドのパネルは全体的にクラックが見られます。

●● 機関・足回り ●●

基本的にノーマルです。

日本に届いてから専門工場にてチェックと車検に通すための整備を受けています。

作業内容は、

・総合点検(エンジン、電気機器、オイル及びベルト関係、ブレーキ関係、ステアリング装置、動力伝達装置、冷却関係、灯火/保安装置、排気ガス)

・EGオイル/フィルター交換
・ブレーキフルード交換

・エアエレメント交換

・フロントワイパーブレード交換

・エンジンオイル/フィルター交換

・バッテリー交換

・スパークプラグ交換

・No.1,2 ブレーキスフィア脱着/交換

・ブレーキアキュムレーター交換

・リアアキュムレーター交換

・ミネラルオイルラインエアー抜き

・左ドライブシャフトブーツ交換

・サイドブレーキ戻り不良修理

・フロント/リアナンバーステー取り付け

・タイヤ4本新品交換

・集中ドアロック修理

・トランクロック修理

・ナンバー灯不灯修理

・シフトをDに入れた時サイドブレーキが解除されない修理

車検及び整備費用:合計で約76万円

です。

車両購入にあたり購入したパーツは以下になります。

・ブレーキアキュムレータースフィア+シール

・ギアボックスサンプガスケット(4速用)

・ギアボックスサンプフィルター(4速用)

・リアガススプリング+シール(VIN 06970以降)

・ベルトコンプレッサードライブ

・ドライブベルトエアポンプ

・ASSY MTGプレート & ADJ LH(リサイクル)

・ASSY MTGプレート & ADJ RH(リサイクル)

・ASSY ツインベルトS/ポンプ

・ベルトドライブオルタネーター

不具合としては、

・ワイパーインターバルの停止位置異常あり

が挙げられます。


●● インプレッション ●●

いかにも英国車らしいグリーンメタリックのボディカラーが、堂々たる体躯に映えています。

クローム部分が最小限に抑えられボディ同色のメッシュグリルとスポーティなホイールも相まって、基本的にシルバースピリットと同じ車とは思えないくらいスポーティな印象です。

日本ではなぜかスラットグリル仕様が多いですが、ベントレーといえばやはりメッシュグリルが似合いますね。

そしてやはりなぜか日本では左ハンドル仕様が多いのですが、この車は右ハンドルですので、日常での取り回しや使い勝手に優れるのもいいですね。

外装にはややヤレが多く見られ、前オーナーによってベントレーなのに色々とステッカーチューンが施されていますが、そういったところから、フルノーマルにこだわり、ピカピカに磨いて眺めるだけであまり動かさないという車とは真逆の使われ方をしてきた個体なのが伺えます。

内装は珍しいグリーンのダッシュボードとカーペットで、そこに合わされるのはマグノリアにグリーンのパイピングが施されたコノリーレザーのシートです。

この内外装の組み合わせがとても希少かつお洒落で、この点だけでもこの車を買う価値があります。

内装のコンディションは良好で、リアルウォールナットパネルの割れだけは仕方ないですが、それも雰囲気のようにも思えますし、気になる場合は修復か交換を検討しても良いでしょう。

助手席にて試乗させていただきましたが、伝統の6.75リッターOHV・V8エンジンは非常に滑らかで、2.3トンにも及ぶ巨体を力不足を全く感じさせず粛々と走らせます。

現代のEVのような無音ではありませんが、いかにも遮音材がたっぷりと使用されているであろうことが伺える静かさで、エンジンの存在感を消すことなく静粛に走るそのさまは、かつて最高級サイレントスポーツサルーンと評されたことを裏打ちするようです。

乗り心地はとても快適ながらスポーツサルーンらしさを感じさせるやや硬質な部分もあり、高速走行時の安定感を想像させます。

走行に関する部分は問題ないので、内外装の気になるところに手を入れる、もしくは全面的にリフレッシュすれば、希少で粋なコーディネートのブルックランズを気持ちよく楽しめることはもちろん請け合いですが、そのまま乗るのも大いにアリだと思えます。

幾つもある傷みを含めほぼノーマルにして強烈な個性を放つこの車をサラッと乗りこなすことができたら、並の高級車では決して得られない格好よさを纏うことができるでしょう。

●● その他 ●●

関東近郊の方であれば、整備を依頼した工場を紹介しますとのことです。

走行距離は多少延びていきます。

色調の微妙な違いやキズ等が画像や動画ではわかりにくい部分もあるため見学をお勧めしますが、オーナーさんご多忙につき購入を前提とした場合のみとさせていただきます。

●● まとめ ●●

’80年代から’90年代にかけて、正規並行問わず多くのSZ系ロールス/ベントレーが日本に入ってきましたが、約30年の経年による自然淘汰やエンスーによる抱え込みのみならず、円安による国外流出も相当にあると見られ、ここ数年でその多くは姿を消しました。

潤沢な流通量がありグローバルで見たら法外に安い価格で取引されていたと言えるSZ系も、今となっては数えるほどしか市場に流通していません。

そんな中、イギリスからの個人輸入という稀なルートでなければ日本ではまず出会えることはなかったであろう希少な仕様であるこの車は、わかる人にはわかる魅力の多い車と言えるのではないでしょうか。

お車は、東京都千代田区にあります。

個人の為、消費税はかかりませんが、リサイクル料(23,250円)と月割りの自動車税のご負担をお願いいたします。

以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。
440万円
画像クリックで拡大出来ます
希少カラーの内外装を持つ初代ブルックランズです。 
いかにも英国車らしいグリーンメタリックのボディカラーが、堂々たる体躯に映えています。 
内外装に傷みはありますが機関系は良好なので、細かいことは気にせず実用に供するのに適しています。 
端正かつエレガントなリアスタイル。 
そこかしこにある、前オーナーが貼ったステッカーには趣味の良さが感じられます。 
品格のある佇まいです。 
’80年代からの個性を色濃く残しつつ、’90年代のディテールにアップデートされています。 
 
フロント回りからサイドにかけて幾つかのキズやサビがあります。 
左側ヘッドライト下部付近にあるサビ穴。 
 
 
 
 
 
右側ヘッドライト上部付近にあるサビ穴。 
サビ浮きが幾つかあります。 
 
 
塗装面は基本的に艶があります。 
ホイールは4本とも概ねこのような状態です。 
 
 
 
 
 
傷みは全体的に散見されます。 
 
 
 
 
リアフェンダー後方両側に凹みがあります。 
 
 
 
エンジンルームは概ね良好です。インシュレーターも残っています。 
オーナーさんの好みでプラスチックカバーは外しています(パーツあり)。 
希少な内外装の仕様(グリーンメタリック外装、グリーン/マグノリアレザー+グリーンパイピング内装) 
ウッドパネルには傷みのある箇所が散見されます。 
 
 
 
 
 
シートや内張り関係は良好です。  
 
 
 
 
 


この車両のお問い合わせは

エンスーの杜 本部
TEL/090-2540-5952(ヤマナカ)

またはEメール↓にて
エンスーの杜車両問い合わせ
tom6343968@gmail.com

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