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ローバー ミニ クーパー 1.3i 35th アニバーサリー 1996年式
車検 2026年12月 走行 11,580km 備考 右ハンドル/限定車/4MT/ディーラー車/2オーナー/エアコン/ETC
長さ 464cm 166cm 高さ 131cm 重量 1380kg 排気量 3600cc
取材日2026年1月18日


それは「移動の道具」というより、時間を運ぶ小さな器のようなクルマ
1959年に生まれたミニは、合理性と遊び心を凝縮しながら、やがて文化と呼ばれる存在へと育っていきました。
コンパクトなボディに宿るのは、単なる可愛らしさではなく、長い年月をくぐり抜けた自信と品格。丸みを帯びたボディ、クロームの輝き、街の景色を少しおしゃれに変えてしまう存在感。ガレージにあるだけで、日常がほんの少し特別に見えてくる所有感。ステアリングを握ると伝わってくるのは、スピードではなく、軽快なリズムとドライビングの楽しさ。それはまるで街と会話するように、軽やかに、しなやかに、それは単なる移動にとどまらず、気分が盛り上がる時間となることでしょう。
ミニの「小さい」という個性は、やがてスタイルそのものへと昇華し、そして1996年に35周年を祝うこの特別なモデルが誕生。それはミニの歴史と誇りをまとった記念章、単なるクラシックではなく、今もセンスとして成立する生きたアイコンと言えます。

ここで35thの特徴を。
ボディを包むのはアーモンドグリーン、オーバーフェンダーが同色で、クラシックでありながら、どこかモダンな気配も漂わせます。
フロントに鎮座する4灯フォグランプは、機能を超えてこのミニが“特別な存在”であることをさりげなく主張するアイコン。
インテリアで目を引くのは“磁器”を意味するポーシェレイン・グリーンの本革シート、それはシートだけでなく、内張り、シフトノブ、シフトカバー、ステアリングまで同色で統一され、キャビン全体が一つの世界観として丁寧に仕立てられています。これらは装備を超えて、色と美意識を所有する記念モデルと写ります。

ここからは、このミニが現オーナー様のもとにやってきた背景を少しお話しします。
このミニはもともと「オリジナルのまま守られる」運命を与えられた一台でした。前オーナーは新車でこの限定車を迎え入れ、ほとんど距離を伸ばすことなく、時間そのものを閉じ込めるように保管してきました。現オーナー様のもとにやってきたのは令和4年11月、その段階で走行距離は約7,000km、それは消費された距離ではなく、触れずに残された時間の証でした。
しかし、再び走らせようとしたその矢先、思いがけない事故が起こります。
ショップに預けられていたこのミニは、道路から逸れた車両に接触され、キズを負うことになります。それは、オリジナルを何より尊んでいた前オーナーにとって、そのキズは「直せば済む話」ではなく、価値観そのものを揺るがす出来事でした。
前オーナーの完全なる保存という物語は、ここで静かに幕を閉じます。

それを引き継ぐ格好となった現オーナー様は、前オーナーとは違う別の答えを選びます。それは、保存よりも走る歓びを優先するという決断。過去に縛られることなく、クルマ本来の役割である「走り、風を感じ、ともに時を刻む存在であること」を取り戻すための前向きなリセットでした。
その当初、このミニはフルオリジナルの姿を保っていました。そして、あの日に刻まれたキズもまた、過去の記憶としてそのまま残されていました。前オーナーが踏み切れなかった全塗装に最初に向き合ったのは、装いではなく「尊厳の回復」だったのです。負ったキズを丁寧に修復し、ボディは新車時と同じオリジナルカラーで全塗装、色を変えるのではなく、本来の美しさをもう一度呼び戻すという選択でした。新たな塗装をまとったこのミニは、キズや迷いを超え同時に、調子を崩していた各部もメンテナンスによって息を吹き返し、再び「走るためのコンディション」を取り戻します。

それを終えた次は、現オーナーの美意識による仕立ての時間、大きく姿を変えるようなモディファイは行わず、原型を尊重しながら、さりげなく個性を重ねていくというアプローチが選ばれました。
ホイールはスピードスターMk-1へと換装。足元に、時代を感じさせるクラシックな表情を添えています。
エンブレム類にも手が加えられ、ディテールに静かな主張が宿ります。
足回りにはHi-Loキットを組み込み、スタンスと走りの質をアップデート。 エンジンはあえてノーマルスペックを維持しつつ、マフラーのみRC40のステンに変更し、控えめながらも心地よい声を与えました。やりすぎず、さりげなく趣向を散りばめた、わずかながらの意思のある仕上がりです。

次にコンディションを見てみましょう。
外装・機関ともに良好な状態を維持しています。
全塗装によりリフレッシュされたボディは、現在も艶やかな状態を保つ、ごく小さなキズが1箇所確認できるものの、それ以外に目立つダメージは見受けられません。佇まいからは、丁寧に扱われてきた時間が感じられます。

外装の良好なコンディションに続き、インテリアもまた、このミニの魅力を静かに物語っています。
オリジナルの内装は現在も良好な状態を保ち、レザーシートには目立つ傷みがなく、座面の張りも十分。腰を下ろした瞬間に感じるのはヤレではなく、大切に維持されてきた確かな質感です。同色で統一されたドア内張もコンディション良好。ドアハンドルなどのメッキパーツは変更され、ディテールにさりげないクラシカルな演出が添えられています。
ウッドパネルは、所々に軽微なヒビが見られるものの、それ以外は艶も保たれ、全体の雰囲気を損なうことはありません。むしろ、年月を重ねた素材ならではの深みとして、空間に味わいを与えています。天井の状態も良好で、垂れや目立つ劣化はなし。内装全体にヤレた印象はなく、清潔感と品のある空気感が、このミニのキャビンを満たしています。

エンジンは現在も好調を維持し、始動性や回転フィールも良好、走ることを楽しむための健全なコンディションが保たれています。
これまでの整備としては、クラッチからのオイル漏れをきっかけに、マスターシリンダーおよびレリーズシリンダーを交換、駆動系の信頼性を確保し、安心して走行できる状態へとリフレッシュされています。
また、ブレーキスイッチが2回ほど壊れたため、現在は国産のパーツをアレンジして取り付けており、以降はしっかり機能しているとのことです。
その他ベルト類の交換などの日常的なメンテナンスも適切に実施、現在もオイル漏れの兆候もなく、機関面にもきちんと手が入れられてきた履歴が、この個体の価値を支えています。

エアコンはバッチリ効くそうです。

保管は屋根下です。
積雪のある地域ですが、塩カルを浴びるのを嫌い、冬は乗らないそうです。

交換したパーツの残してある純正品とその他付属品です。
■純正ホイール(145/70-13) ナット付き
■純正フォグランプ(1箇所ステー折れ)
■純正オーディオ
■純正ドアハンドル
■シールドビームヘッドライト
■タペットカバー
■リアナンバー灯
■リアフォグ
■コンピュータ(予備で買っておいたもの)
■シフトノブ(BMC)   他

このミニは、もともとオーナーの奥様のために選ばれた一台でした。 しかし、マニュアルトランスミッションと重めのステアリングは日常使いにはややハードルが高く、やがてこのクルマは、オーナー様自身の趣味の相棒として新たな役割を担うことになります。
実は、オーナー様にとってこのミニは人生初の趣味車。「一度は乗ってみたら?」という周囲のすすめもあり、この小さな英国車との暮らしが始まりました。それまでオーナー様が親しんできたのはアメ車、その大きさとゆとり、そして自由な空気感を好んできました。それは家族を乗せ、レジャーやキャンプへと出かける、クルマは暮らしと遊びをつなぐ道具であり続けてきました。
興味深いのは、このミニにも英国的なトラディショナルさより、どこかアメリカンな使い方と感性が持ち込まれていることです。クラシックを気難しく扱うのではなく、気負わず、実用的に、そして遊び心をもって付き合う、そのスタンスこそ、この個体のキャラクターを形作っています。

コンパクトなボディは、アメ車とは対照的な軽快さと楽しさをもたらし、キビキビとした走りはオーナー様にとって新しいドライビングの歓びを教えてくれました。それでもこのミニを小さなキャンプギアのように使いこなし、これまでと変わらないライフスタイルの中に自然と溶け込ませています。ルーフキャリアに道具を載せて走る姿は人目を引き「素敵ですね」と声をかけられることもしばしば、このミニには、どこか街の空気をやわらげ、人の心をほどく力があるのでしょう。走行距離はまだ少なく、コンディションも良好、順序として何よりこの一台には、英国車でありながらアメリカ的な自由を纏ってきた背景があります。
これは、単なるクラシックミニではありません。文化と趣向が交差し、暮らしの中に溶け込んだ一台と言えるでしょう。

そんなミニの走りの感想を。
今回の試乗はオーナーご夫婦がフロントシートに、筆者はリアシートに身を預ける形でした。 撮影場所での短い移動ではありましたが、このミニが今も好調を保っていることは、十分に感じ取ることができました。走行は直線が中心だったため、乗り心地やコーナリングの状況までを語る場面ではありませんでしたが、それでもエンジンの息づかいや車体の軽やかさから、健やかなコンディションが伝わってきます。

印象的だったのは、ミニで初めて体験するリアシートからの景色。 小さなキャビンは人との距離を自然と縮め、車内にはどこか会話と笑いが生まれやすい空気が漂います。コンパクトであるということは、単にサイズの問題ではなく、距離感や関係性まで近づけてくれるということなのかもしれません。オーナー様がキャンプやレジャーにこのミニを連れ出している理由も、後席に座ったその瞬間、腑に落ちるような感覚がありました。
これは速さや性能だけで語るクルマではなく、人と時間を共有するためのミニと言うクルマ。今回の試乗は、この一台が持つもうひとつの魅が暮らしと遊びをやさしくつなぐ側面を、あらためて教えてくれる体験となりました。

自由仕立てのミニ、これに共感を覚える方はいかがでしょうか。

遊び心をまとったミニは長野県伊那市にあります。

個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両は購入に際しては、自動車税の月割り精算のご負担をお願いいたします。なお、リサイクルは未預託です。

【お問い合わせに際して】
このページの車両は、クルマの個人売買情報サイト「エンスーの杜」に掲載されたものです。
エンスーの杜は自動車販売店では無く、広告代理店であり掲載車両は個人所有の物で、オーナー様のご依頼により取材を行ったものを掲載しています。
過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様が把握している範囲でのコメントと事故歴の有無含めて取材しております。
この中にはオーナー様が知り得ない事柄もあり、またエンスーの杜でその裏付けをとったものではないため、コンディションや走行状況も担当者の主観によるものです。
本記事は2026年1月18日現在の状態を掲載しております。それから時間の経過とともに写真や記事の内容に変化が生じる場合がございますことをご承知おきください。

掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。

以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。
170万円
画像クリックで拡大出来ます
クラシックであり、いまも現役
日常にも、週末にも似合う後ろ姿
時代を超えて愛されるフロントフェイス
サイズは小さく、存在は大きい
走るために生まれ、愛されてきた佇まい
塗装の状態は良好
エンブレムはオリジナルから変更
オーバーフェンダーがボディと同色なのも35thの特徴
モールもしっかりしている
4灯の2つはステーが折れてしまったため外してある
メッキのバンパーもよい輝き
ガラス越しにオーディオシステムが映える
クラシック同士が自然に噛み合うホイール
タイヤサイズは前後とも165/60-12
時代を共有する、完璧な足元
味のある「スピードスター」のカタカナ表記
RC40は控えめながらも存在感を奏でる
サイドシルも良好
リア下も良好
塩カルを避けているため影響はない
オイル漏れの兆候はない
フロントアゴ下の状態
左ドアにある唯一のキズ
艶を残すウッドパネルが、室内の品格を高める
特別仕様のステアリング傷みはない
お馴染みのホワイト3連メーター
ウッドパネルには軽いヒビが少し
ボディ同色のシートは高級感さえ漂う
シワやヒビはなし
ハンドル類は好みのものに変更
足下も傷みはない
サビやすいドア下も問題なし
操作する楽しさが残る、クラシックな配置
こちらも特別仕様なシフトノブ
座ればわかる、コンディションの良さ
ウッドが描く、ミニの上質な時間
弱点とされがちな部分も健やかな状態
ミニマムなリアシートから会話が自然と生まれる距離感
大径スピーカー間に鎮座する魅せるアンプ
ミニらしいリアドアポケット
同色の天井もキレイ
詰め込まれた機械美と12Aの伝統
開けた瞬間に伝わるミニの密度
小さなトランク、大きな個性
テンパーではない安心感
開け方もミニならでは
保存ではなく、再び走る道を選んだ
キャンプに行った時のミニの姿
最小で、最大の個性
付属するパーツたち


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TEL/090−1657−4692(イケダ)

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enthu2nagano@gmail.com

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