1979年ブリティッシュ・レイランド（BL）から送り出されたミニ 1000は、クラシックミニの歴史の中でも特にノスタルジックな魅力を持つ一台です。
現代の車にはない独特のドライビングフィールと、時代を超えて愛されるデザインは、エンスージアストの心を惹きつけてやみません。

このモデルの核となるのは、信頼性の高い998ccのAシリーズエンジンです。
パワー至上主義とは一線を画す1000ccのエンジンは、街乗りからワインディングまで、エンジンの回転をしっかり使い切る「運転する楽しさ」を提供してくれます。
重厚なパワーに頼るのではなく、車体が軽いゆえの軽快なハンドリングと、ゴーカートのようなダイレクトな操縦性が最大の魅力です。
キャブレターが生み出す素朴で心地よいエンジン音は、オーナーにとって特別なサウンドトラックとなるでしょう。

1979年式は、多くのファンが愛してやまないクラシックなディテールを色濃く残しています。
この年代のミニは、後に主流となる12インチや13インチではなく、オリジナルの10インチタイヤを装着しています。この小さなタイヤが、独特のクイックなステアリングフィールを生み出し、ミニ本来のキャラクターを際立たせています。

シンプルなインパネ、タイトな室内空間、そして外観からは想像できないほど広々とした感覚を与えるガラスエリア。すべてがドライバーとの対話を求めているかのように設計されています。
この年代のミニを相棒として迎え入れることは、単なる移動手段を手に入れること以上の意味を持ちます。それは、歴史と手間を楽しむライフスタイルを選択するということです。


基本情報と使用状況
モデル：BLミニ 1000（キャブレター仕様）
走行距離：現オーナーのもとで約2万キロ走行　メーターはマイル表示となっています。
主な用途：晴れた日の通勤、週末のドライブ
4年前に長野の旧車販売店にて購入し、日常の中で大切に使用されてきた一台です。
今回オーナー様の生活環境の変化により車両整理することを決められ当サイトに掲載を決められました。

現状のコンディション
エンジン：
アイドリングは安定しており、購入してから現在までトラブルはありません。下部にオイルの滲みが見られます。

足回り：
ラバーコーンからスプリングに交換されておりショックアブソーバーはKONI製ですが、現在は抜けがあるため交換を推奨します。

外装：
購入前より同色全塗装済み、ルーフはブラックに塗り替え。ルーフ（黒部分）に細かい傷。フロントバンパー左側にへこみ、助手席側ドアにくぼみがあります。
泥除けは貴重なBL純正品が装着されています。10インチアルミホイールとタイヤはドラムブレーキを採用するこの年式だからこそ装着できるサイズです。
これこそミニ！と印象付けるスタイリングがたまりません。車両下部は目立った錆などはありません。整備も地元石川県のミニ専門ショップで整備されていますので安心です。

内装：
前席シートは張り替え済み、後席シートはオリジナルですが破れがあります。天井の垂れは無いが汚れがあります。MOTO-LITA製ステアリングホイール装着。
希少な純正のセンターメータ―、ドア下部やドアリム部分に出やすい錆びはありません。
トランク内部スペアタイヤ収納部は錆がありました。

電装系：
リアワイパーは不動です。


現オーナー様による整備
クラッチ系：
クラッチマスターシリンダー、レリーズ、ベアリング、クラッチ板を交換済み。

エンジン周辺：
点火系一式交換、キャブ調整を実施。

その他：
ステアリングラック交換、触媒交換（前回車検時）。


乗ってみると想像以上に広い室内、走り出した瞬間からワクワクさせる見た目、乗り味、ウインカーやキャブエンジンの音。1000ccのエンジンパワーはないですが、車両の軽さで現代の交通事情でも十分に扱える車です。

軽快なハンドリングと小気味よいキャブエンジンを持つこのBLミニ 1000は、手を加える楽しさも残された、次世代のオーナーを待つ小粋な相棒です。

車両は石川県にあります。個人売買となるため消費税はかかりません。自動車税は月割り、リサイクル料金は別途負担ねがいます。