ミニは鬼才と言われたアレック・イシゴニスの革命的アイディアで設計され、1959年に誕生した世界初のエンジン横置きFFレイアウトの量産型自動車です。ミニ登場後、スペース効率の良さで横置きFFレイアウトはコンパクトカーの常識となりました。
また、優れたハンドリングと直進安定性の高さで、雪のモンテカルロ・ラリーでは
倍以上の排気量の車に後塵を浴びせて2連覇する偉業を達していますし、そのキュートさから多くの著名人の愛車となりました。エリザベス女王、ビートルズ、元F1ドライバー佐藤琢磨、そしてMr.ビーンなど、ミニを愛する人達を挙げるときりがありません。
その愛すべきキャラクター性で、基本設計はそのままで2000年まで40年以上生産されていた、まさしく自動車文化遺産とも言える名車です。
今回ご紹介するミニは、1991年〜1992年の短い期間に販売された1300ccのキャブレター車「キャブクーパー」です。
生産台数僅か2万台弱であり、パワフルな1300ccのエンジンにキャブレターの楽しさを合わせ持つ希少なモデルで、内外装共にセンス良くまとめられた、オースチン・クーパー Mk1仕様です。
【外装】
オールドイングリッシュホワイトにルーフは黒のツートンで、塗装の程度も良好です。
もちろん、年式なりの小劣化などはありますが、ここが悪いと指摘できるような凹みや擦り傷、光沢が失われている箇所なども無く、綺麗な車体です。
欠点を挙げると、ルーフ後部に4〜5cm程度の線傷、フューエルキャップ根本部分に小傷、メッキ類に年式相応の曇りと若干の劣化があるくらいでしょうか。
スライドガラス、右側ワイパー、左右フューエルキャップ(右はダミー)、ウォールブレスの当時物ミラー、10インチタイヤ フェンダーレス仕様など、かなりのこだわりが見られる、オースチン・クーパー Mk1仕様です。
【内装】
内装も外装と同様のこだわりで、Mk1仕様となっています。特にドアのこだわりは半端ないですね。
内装の程度としては年式相応といったところでしょうが、特に目立つ痛みや汚れなどはありません。
ウインカーレバーの戻りが悪く、手動で戻しています。
【機関】
試乗(運転)もさせていただきましたが、機関も快調でウェーバーツィンキャブ+ファンネルの迫力ある吸気音と共にレスポンス良く、弾けるように加速していきます。
私が今まで乗ったミニの中ではパワフルに感じましたし、シートか足回りのせいかはわかりませんが、乗り心地が良く感じました。とても調子は良いと思います。
タイヤはヨコハマのADVAN-032R 165/70R10。前後7部山程度です。
【後付けパーツ】
外内装共に、かなりこだわられてMk1仕様にされています。
私自身がオールドミニのマニアでは無いため、完全に把握しきれていないところはありますので画像で確認していただきたいのですが、オーナーのお話しによると、以下のものだけではなくまだまだ改造点はあるそうです。
ツインキャブ(ウェーバー)&ファンネル
ストレートカットクロスミッション
10インチキット、10インチタイヤ、ネガティブキャンバー、フェンダーレス
リアブレーキシューのカバーを放熱性を考えフィン付きアルミ製に交換
Mk1スモールライト
Mk1ウィンカーレバー(ホタル)
センターメーター
センターキー
RCマフラー
エアコン付き(ガス漏れのためか、風は出ますが冷えません)
スライドガラス、ガラス周りのメッキモール
右側ワイパー
スミスタコメーター
【整備履歴】
元々はオーナーが20年くらい前に購入し、Mk1仕様にして乗っていたものをミニ仲間に譲られたものが、また戻ってきたというものです。
その間に多少のパーツ変更等もあったようで、オーナーも100%は把握されていないとのことです。
メーターを交換されていますので、参考までということですが、車検証記載の走行距離は以下のようになっています。現在も調子を維持する程度しか乗られていないそうです。
2023年5月 65,000Km
2025年5月 65,700Km
【取材担当者からの一言】
長年作り続けられていたキュートなスタイルのミニは、階級社会のヨーロッパでもセレブから庶民まで色々な方がユーザーとなっており、クラスレスな車です。
時を経ても色褪せることの無いスタイルは、車好きな方も、そうでないかたでも誰しも一度は憧れた車ではないでしょうか。まさに歴史的名車と言える車ではないかと思います。自動車文化遺産として大切に保有して頂きたい一台です。
実車は熊本県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル委託料金、自動車税(月割り)がある場合は別途頂戴いたします。
以上の記事内容は、オーナーさんのコメントと取材をもとに作成したもので、わかる欠点なども含めて出来るだけ客観的に誠実に記事を作成するように努めておりますが、不具合箇所、整備履歴、修復歴などに関して取材時に完全に把握することはできませんし、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。現車の状態が最優先の現状販売となりますので、最終的にはご自身でご確認、ご判断の上、購入をお決め下さい。
ご連絡は電話、メールどちらでも構いませんが、メールでのお問い合わせはご住所、ご氏名、電話番号をご記載の上、ご連絡下さい。