今回ご紹介しますのは大変希少な1968年頃のミニバン（オースチン・モーリス）です。

エンブレムや関連書類などがありませんので年式、オースチンかモーリスかは不明ですが便宜上1968年式とさせていただきます。
(エンジンルームのコーションプレートが正しいとすればブリティッシュレイランド設立後の1968年頃のMk�U移行期に当たりますので、MK�Tの最後期で本国製造されたオーストラリア等の右ハンドル輸出モデルかもしれません。(ただし、シリアルナンバーの番号体系は一般的な本国仕様でもオーストラリア仕様でもありませんでした。)よって以下では1967年式としての解説をしています。)

1967年式ミニバン（オースチン・モーリス）は、商用車としてのミニの歴史において重要な転換点にあたるモデルです。この年は、「マークI（Mk�T）」の最終年であり、後期には「マークII（Mk�U）」への移行が始まりました。そのため、1967年式にはMk�TとMk�Uの両方の特徴を持つ車両が存在する可能性があります。

1967年式ミニバン（オースチン・モーリス）の主な特徴

「マークI（Mk�T）」としての特徴（初期生産分）

外装ヒンジのドア: ドアヒンジが外側に見えるタイプでした。
スライド式ウィンドウ: ドアの窓は乗用ミニと同様にスライド式でした。
小さなリアウィンドウ: リアゲートのウィンドウは比較的小さく、視認性は現代の基準では限定的でした。
「ひげ」グリル: フロントグリルは、Mk�Tの象徴である細身の「ひげ」のようなデザインでした。
丸いテールランプ: リアのテールランプは小さな丸形でした。
燃料タンクの配置: 荷室スペースを確保するため、燃料タンクは床下に配置されていました。
運転席のみ標準: 助手席はオプションでした。

「マークII（Mk�U）」への移行期の特徴（後期生産分）:

1967年9月以降に生産されたミニバンは、Mk�Uの仕様を取り入れ始めました。
フロントグリルの変更: より幅広で四角い形状のグリルに変更されました。これにより、ラジエーターへの空気の流入が改善され、冷却性能が向上しました。
リアウィンドウの拡大: 後方視界を改善するため、リアゲートのウィンドウが大きくなりました。
大型のテールランプ: リアのテールランプが、より大きく視認性の高い四角い形状に変更されました。
シンクロメッシュギアボックスの改良: Mk�Uでは、すべての前進ギアにシンクロメッシュが搭載され、シフトチェンジがよりスムーズになりました。これは運転の快適性において大きな改善点です。

共通の基本構造

延長されたホイールベース: 乗用ミニのホイールベース（約2036mm）に対し、ミニバンは84.25インチ（約2138mm）の長いホイールベースを採用し、広大な荷室空間を確保していました。
商用車専用ボディ: 後部座席やリアサイドウィンドウは基本的に備わっていません。
観音開きのリアドア: 荷物の積み下ろしを容易にするため、リアは左右に開く2分割式のドア（観音開き）を採用していました。
ルーフのベンチレーター: 荷室内の換気を考慮し、ルーフ部に通気口が設けられていました。
エンジン: 主に848cc直列4気筒OHVエンジンが搭載されていました。最高出力は約34馬力（グロス37馬力）で、軽量な車体と相まって、都市部での配送には十分な性能と経済性を提供しました。
1967年からは、オプションで998ccエンジンが選択可能になったとの情報もあります。
駆動方式: ミニの革新的なFF（フロントエンジン・フロントドライブ）レイアウトを引き続き採用。

ブランド

1967年当時も、「ミニバン」はオースチン・ミニバンとモーリス・ミニバンの2つのブランド名で販売されていましたが、両車に実質的な性能や構造の違いはありませんでした。
1967年式ミニバンの位置づけ
1967年式ミニバンは、実用性と経済性を兼ね備えた当時の小型商用車の傑作です。特に都市部での配送や小規模事業者の足として、そのコンパクトなサイズと優れた積載能力、そしてミニならではの機動性が高く評価されました。

Mk�TからMk�Uへの移行期にあたるため、現存する1967年式ミニバンの中には、Mk�Tの特徴を色濃く残すものと、すでにMk�Uの改良点が取り入れられているものが混在しています。クラシックカーとして見た場合、この移行期の特性が車両の希少性や魅力をさらに高めていると言えるでしょう。現在でも多くのエンスージアストに愛され、大切に保存・レストアされています。

現在のオーナーさんは2024年07月に購入。

【外観】

フロア周りはFRPにて修復済み。

2022年06月にライトベージュにてオールペン。
(その際にラバー部分は全て交換。ドア、バックドア、ガラスのゴムパッキンなど。)

2024年07月にルーフを黒色にて塗装。フェンダーミラーをローバーミニのタイプのドアミラーに交換。

2024年09月に前後ﾌｪﾝﾀﾞｰ周りを板金塗装。

メッキ類、灯火類を含め全体的に綺麗です。

ホイールは10インチアルミ
(鉄チンに見えますがアルミとのことです。)

 

【内装】

シートはコブラのバケットで、その他内装はシンプルでとてもきれいな状態です。

運転席、助手席フロアに鉄板で補強。

天井ライニングも垂れなど無く綺麗です。

ルーフにベンチレーターはありますが、エアコン(クーラー)レスです。

ヒーターは付いています。

【整備記録など】

整備は定期的に専門店にて行っています。

エンジン、ミッションはオーバーホールされています。

メーターは交換されていますので、走行距離は不明とさせていただきます。

ビルシュタインのショック

2022年06月　ガスケットやシール類、クラッチ板交換

2024年07月　新品の純正マフラーに交換。

エンジン自体は載せ替えしていないようですが、OSELLIのカムカバーについては不明です。

現在不具合は無く、エンジンは一発始動です。

【その他】

車検は2025年06月18日までありましたが、現在は一時抹消して車屋さんにて保管していただいています。

追加金額無しで車検を受けてのお渡しとさせていただきます。

 

このページの車両は車の個人売買の情報サイト「エンスーの杜」に掲載されたものです。

エンスーの杜は広告代理店であり、掲載車両は個人所有の物で、オーナーさんの依頼により取材を行ったものをFOR SALEとして掲載しています。

記事内容は担当者が1時間程度の取材時間の中で、オーナーさんのコメントと、見聞したものを元に作成したものですので、見落とし等で現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります。
また全て裏づけを取って記述している訳ではないため、誤記等の可能性もあり、状態を保証するものではありません。

状態等のコメントもあくまで取材時の状況及び、取材担当者の主観によるものですので、月日が経過して写真や記事と異なる場合がある事をご承知おき頂き、現車確認の際に必ず状態をご確認下さい。

お車は徳島県にあります。

月割りの自動車税とリサイクル券のご負担をお願いいたします。
支払いは現金一括で現状渡しのノークレームとなります。
また、 陸送等の手配は購入された方に行って頂きます。