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トヨタ製AE86用高回転型小型エンジンの名機4A-Gと5速トランスミッションが往年のロードスターの走りを激変させた・・・!MGBの味わいある走りはそのままに実に俊敏にワインディングを走りぬける・・・!1980年式MGB改4A-G公認車検取得車は、更に大人の究極ロードスターだった・・・!
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インジェクション化の恩恵で、いとも簡単にエンジンをスタートした瞬間、周囲に響くのはきめ細かい粒の揃ったエンジンサウンド・・・。
小刻みなブリッピングと共に見慣れたマフラーから吐き出されるのは、MGBのそれとは明らかに異なる、非常にレスポンスの良いチューンドカー如くミッドレンジがブーストされた歯切れの良いエキゾーストノート・・・。
同年代のMGBを愛し、長らく所有した経験のある筆者ですが、頭の中にあるMGBのイメージと、聴覚を通じて脳幹を刺激するこの個体のサウンドは全く別物・・・!
ここにこのトヨタ製AE86用高回転型小型エンジンの名機4A-Gに換装されたMGBを表現する全てが凝縮されていると一瞬で理解できたのです・・・!
普段から筆者が大変お世話になっているこのMGBのオーナー氏は、生涯根っからのエンスージアストであり、長く営んでおられる家業を通じて、日本の自動車文化の中心に立ち続けてこられたお方です・・・。
このオーナー氏のおクルマとの向き合い方は、単なるクルマ好きの域をはるかに超えたもの・・・。
それは、世に存在しないオリジナルカーを企画し、実際に創造され、公道を走れるように車検まで取られる程の物・・・。
実に自由な発想と実現される行動力をお持ちの方で、過去に手がけられた数々のプロジェクト・カーも素晴らしく、ある方面では既に広く知られる存在のお方でもあります・・・。
そんなオーナー氏のガレージには、進行中のプロジェクトから過去の挑戦の名残までが所狭しと並び、訪れる者にはまさに「クルマを愛する者の桃源郷」と映る空間が広がっているのですが・・・、そんな自由な発想と実行力に満ちたオーナー様が、乗って楽しい英国製ライトウエイトを目指して4年の歳月と魂を注ぎ込まれ創造されたのが、このAE86用4A-Gと5速マニュアル・トランスミッションに換装された1980年式MGBなのです・・・。
オーナー氏がベースとなった1980年式MGBを手に入れられたのは、今から四年前のことでした・・・。
その時点で既に元々のウレタンバンパーはメッキバンパーへとコンバージョンされ、元色は赤だったものが鮮やかなマスタード・イエローに全塗装されていた個体だったとのこと・・・。
「やっぱりMGBの軽さが魅力だったんだよね・・・。素性も悪くないし。
ただ、エンジンはもうダメで、ほぼ不動車に近い状態だった・・・。
最初から大仕事になるのは分かっていたけど、それでも“最高に楽しいMGBに仕立て直す”って決めたんです・・・。」
オーナー氏が選ばれた新たな心臓はトヨタの名機、あの4A-G 1.6リッターDOHCエンジン・・・。
今や大変貴重なAE86ですが、偶然出会った不動車を購入し、圧縮の出ない状態からのエンジン・フルオーバーホールが始まりました・・・。
そのままAE86の5速マニュアル・トランスミッションまで当然利用し、インジェクションもオーバーホール・・・、公認車検取得に向けキャニスターやブローバイ還元装置まで排気ガス対策の為しっかりと修復し、群馬陸運局に持ち込んでの公認車検を取得・・・。
大変な努力だったことは容易に想像できるのですが、こうして正規に公道を走れる稀有な存在へと“MGB改”は生まれ変わったのです・・・。
その仕上げまでの道のりは2年以上の歳月と膨大な資金が投入されたものでしたが、それ以上にかかったのはオーナー氏自身の情熱でした・・・。
もう諦めようか・・・という苦難に何度も遭遇しながら、それでも仕上がりを想像し乗り越えてこられたオーナー氏・・・。
その甲斐あってかコンパクトな4A-Gはフロントミッドの見事な位置に収まり、ドライブシャフトを創造することで見事に動力伝達を可能にし、トランスミッションの位置を理想的に配置し、オリジナルさながらにギアボックスを操作することを可能にしています・・・。
メーター類は機能重視でAE86のクラスターをそのまま移植し、各種インジケーターはそのまま機能するものに・・・。オド・トリップメーターは元々不動だったものなので走行距離は不明扱い・・・。
しかし「オドメーターの距離ではなく、実際の体験がこのクルマを語る要素です・・・」とオーナー氏は微笑みます・・・。
足まわりはMGBらしい操作性をイメージし、オリジナルのレバー式ダンパーをそのまま利用・・・。
オリジナルでは少し腰高な印象のMGBを「こうすればMGBはカッコ良くなる・・・!」とばかりに、フロントはショートスプリングに交換、リアは板バネの間にロワリング・ブロックを入れることで、バランス良く姿勢を整えられます・・・。
足回りはオリジナルのレバー式ダンパー、リアはMGB特有の板バネ・・・。この組み合わせは、MGB特有のドライバビリティを味わえる要素ですが、パワフルなエンジンとオリジナル以上にクロスしたギアボックスにも相性はよく、想像以上にしっとりとした挙動を示します・・・。
基本常にオープンで保管されるオーナー氏・・・。撮影のために起こして頂いた幌は良い状態で残るもの・・・。
交換済みのマフラーからは快音が響き、足まわりやブレーキはクラシック本来のしなやかさを失わず、ヴィンテージ・アドバン製14インチ・ディッシュホイールが雰囲気を一層引き立てています・・・。
またエンジン換装に伴い純正ヒーターボックスは外されましたが、後付けの電気式ヒーターを装備されておられますが、冬場にはエンジン熱が足元を温める“MGBあるある”も健在とのこと・・・、冬場の週末早朝にデフォルトのオープンスタイルで近隣のワインディングを走行するのは最高とのことです・・・!
かつては80ps程・・・少し泣きたくなるほど非力だったBシリーズエンジンは、4A-Gへ換装されることで推定128psへと進化・・・!
陸運局にての車検時実測900kgという軽量なMGB改は、あの特有の牧歌的だるさが姿を顰め、実に俊敏にきびきびと走り、今や世界中で有名となった榛名〜妙義〜赤城といった世界の群馬の名峠を駆け抜ければ・・・、クラシックのしなやかさとJDMの鋭さが融合し、「軽さが躍り、魂が歌う・・・」という走りが実現したのです・・・。
またこの個体とオーナー氏の「ガレージの中の終わらない夢・・・」を象徴するように、コンテナの中には英国から直近で輸入されたばかりのセブリング仕様・前後バンパーレスキットが未装着ホワイトパーツのまま置かれており、次のオーナーに夢の続きを託されるとのこと・・・。
インタビューの最後にオーナー氏はこう語られました・・・。
「MGBの軽さに4A-Gの吹け上がりが加わると、全く違う世界に行ける・・・。推定128馬力の4A-Gは、MGBとベストマッチで明らかに走りを変えたんです・・・、ボディの修復などこれからできる課題はまだ残っているけど、バンパーレス装着など夢の引き継ぎを是非次の方に託したい・・・。」
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ベリー・ベーシックな英国製ライトウエイトは雰囲気満点・・・!
オリジナルのMGBとはこんなクルマだった・・・!1980年式MGBを更に知る・・・!
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世界中の人々から最も愛されたスポーツカーの原点・・・。
最終型でも既に半世紀経過・・・。それでも尚さら潔い・・・!1980年式ベーシックで美しい立ち姿のMGBは感激に値します・・・。
1962年に誕生してから実に18年間・・・。1980年にアビンドンの工場から最終モデルが送り出されるまでに、実に世界で52万台ものMGBが生産されました・・・。
そのうち約8割が輸出され、メインマーケットであったアメリカの厳しい安全規制に対応するため、苦肉の策として無理やり車高を上げ、ウレタン製バンパーを装着する変更を余儀なくされましたのが最終型のMGB・・・。
しかしそれでも販売は好調を維持し、この小さなロードスターは最後の最後まで愛され続けたのです・・・。
まさにMGBこそが“世界で最も愛されたスポーツカー”の名を欲しいままにしていたのです。
大西洋を挟んだ両岸で老若男女を魅了し続け、売れに売れたのがMGBの素質・・・。
どこも変えようのないベーシックな美しさ・・・、素直さという魅力・・・、機械的なシンプルさ、そして手頃な価格・・・。
世界中の人々がこのクルマに求めたのは「風を切ってドライブする純粋な楽しさ・・・」だったのです・・・。
その楽しさは生産終了から半世紀近く経た今も全く色褪せることなく、“ベーシックなクラシックカーエントリーモデル”として、あるいはそのシンプルさゆえに“人生を共に締めくくる一台”として、今も脈々と受け継がれています・・・。
さて、それほどまでに愛された18年間アビンドン工場をフル稼働させたMGBの魅力の根本とは何か・・・。
振り返れば、その理由を理解するのは難しくありません。1962年、戦後の緊縮財政から脱却しつつあった世界は、手頃な価格で実用性を備えたライトウェイト・コンバーチブル・スポーツカーを求めていました・・・。
MGBの前身であるMGAは大成功を収めていましたが、戦前の古典的スタイルを引きずり、ドアハンドルもなくサイドウインドウすら存在せず、雨が降れば濡れるしかないという実用性の低さが課題でした・・・。
MGBはそうした制約を打ち破ります・・・。
モノコックシャーシを採用し、広いキャビンとラゲッジスペースを提供・・・。シャーシ剛性を大幅に高めることでハンドリング性能を向上させ、運転そのものの楽しさを格段に引き上げました・・・。
ロールアップ式サイドウインドウを備え、幌骨を抜かずとも簡単にオープントップへ変身できる・・・、今となっては当たり前の装備ですが、当時は革新的だったのです・・・。
晴れた日には幌を開けて風を感じ、雨の日には閉じて快適に過ごす・・・。
そんな誰もが気軽に楽しめる“日常的なオープンエア・モータリング”を実現したことこそ、MGB最大の革新でした・・・。
こうした改良が世界中の顧客の心を掴み、アビンドン工場をフル稼働させるほどの人気を呼び込み、最終的に52万台という驚異的な累計生産を達成し、世界中の老若男女・・・、MGBのステアリングを握るあらゆる層の人々を笑顔にしてきたのです・・・。
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1980年式MGB 4A-G改 公認車検取得車 筆者の取材後記・・・
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筆者もかつて長らくMGBに乗り続けていた時期があり、そのフィーリングや親しみやすさ、そして奥深さは、今でも忘れられない深い味わい感があります・・・。そしてクラシック〜ビンテージカーどっぷりのライフスタイルを築くきっかけとなったのも、まさにかつてのMGBの存在でした・・・。
当時から感じていたのは、「ここで瞬発力が欲しい・・・」、「ここで力強さがもう少し欲しい」、という無い物ねだり・・・。そんな当時の思いをすべて解決してくれる・・・!と感じたのがこの4A-G搭載のMGB改だったのです・・・!
しなやかな足まわりの特性はそのままに、バランスよくパワーが融合している・・・。質の高いベーシックなシャーシが高まったパワーを見事に受け止めている感じ・・・。
その走りは非常に魅力的で、MGBの良さをさらに高い次元で楽しませてくれるそんな稀有な存在だったのです・・・!
「これからさらに煮詰め、磨き上げていけば・・・長い年月ガレージで楽しめそうだ・・・」
そう自然に思わせてくれる一台でもありました・・・。
オーナー氏に「なぜこれほど情熱を注がれた一台を手放されるのですか?」と尋ねたところ、笑顔でこう答えてくださいました・・・。
「ここまでやり切ったから達成感でいっぱいで…、それにガレージも次のプロジェクトで埋まってしまってね・・・。ここから先の仕上げは、ぜひ次のオーナーに託したいんです・・・。」
全塗装から数年が経過し、少しやれた雰囲気もまた渋い味わいとして素敵ですが、セブリング仕様のバンパーレス・キットなどを装着すれば、まさに唯一無二のMGB改へと直ぐに仕上げることもできる・・・。そんな夢を大きく広げてくれる一台なのです・・・。
トヨタ製AE86用高回転型小型エンジンの名機4A-Gと5速トランスミッションが往年のロードスターの走りを激変させた・・・!MGBの味わいある走りはそのままに実に俊敏にワインディングを走りぬける・・・!1980年式MGB改4A-G公認車検取得車は、更に大人の究極ロードスターだった・・・!
ガレージの中の果てない夢の実現へ・・・
このMGB改はきっと遊び心を忘れない大人の究極のロードスターとなり得るでしょう・・・。
その日の晩から夢を見られる素敵な見学に・・・
群馬県までお越しください・・・。
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この大変素晴らしい「1980年式 MGB 4A-G改 公認車検取得車」は現在、群馬県にあります。
個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両購入に際しては自動車税の月割り精算(年額¥45,400)並びにリサイクル預託金精算(¥12,240)は、ご購入者様にてご負担いただきます。
また陸送等は購入者様の方でご手配をお願いいたしますが、筆者の法人業務でも、自社所有積載車でのクラシックカー輸送業務を取り行っております。ご希望がありましたら是非ご相談ください。
【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両は、車の個人売買情報サイト「エンスーの杜」に掲載されたものです。
エンスーの杜は自動車販売店では無く、広告代理店であり掲載車両は個人所有の物で、オーナー様のご依頼により取材を行ったものをFOR SALEとして掲載しています。
本記事内容は、2025年8月9日13時より、晴天下約4時間の取材時間の中で、オーナー様へのインタビューしたものを元に執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります、また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものではありません。 状態等のコメントも、あくまで取材時の天候・状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。
掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。
何卒宜しくご検討下さい。