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◆MGBについて
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英国を代表するスポーツカーのひとつであるMGBは、1962年に当時スポーツカーの入門書であったMGAに代わって登場したオープン2シーターモデルです。
1798ccの直4OHVのBMC・Bタイプエンジン、4速マニュアル、前ダブルウィッシュボーン/コイルの独立、後ろ半楕円リーフリジッドのサスペンション。基本コンポーネントは、MGAと変わりませんがボディのフルモノコック採用が最大の変更点です。
1965年には2+2のファーストバック・クーペ、MGB-GTが加わります。リヤシートは、子どもが乗れる程度の広さですが、リヤシートを倒すことによりラッゲージスペースを有効的に使用できるスポーツワゴン的なモデルで好評を博します。
従来のオープンタイプは“ツアラー”と呼ばれることになり、クーペと差別化されます。また1966年にはBタイプエンジンが5ベアリング化、1968年にはトランスミッションがフルシンクロ化、同時にオーバードライブやオートマチックも選択可能になりました。
最終的には1980年まで生産されるロングセラーとなり、シリーズ合わせて50万台以上が生産される大ベストセラーとなりました。
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◆ご紹介する車両について
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今回ご紹介する車両は、1965年モデルのMGBツアラー Mk-1です。
右ハンドル、メッキバンパー、ボディカラーはアイボリー、きれいな、コンディションのよい、走ることが楽しめるMGBだと思いました。
現オーナーさんは、約4年前にイギリス車専門店から購入されます。
MGBを選択した理由はOHVエンジン搭載のイギリス車に乗ってみたかった、そしてなによりもオープンカーに魅力を感じていたこととお聞きしました。
そしてMk-1のスタリング、クラシックなインパネに魅了されたそうです。
購入したからは休日のごとのドライブカーとしてワインディングロードを楽しまれてきたそうです。また遠方にもドライブを、1日で250キロぐらい走破してこともあるそうです。
機関は大変調子よく、オーバーヒートもありませんとお話がありました。
購入した時に行なったメンテナスを以下に記します。
・ローダウン
・スターターモーター交換、ヒーターバルブ製作交換
・クラッチ・ブレーキ分解清掃、キャブフロート交換(車検時)
・デスビ交換、同時にポイント式からフルトラ式へ交換(点火系)
・デフとミッションエンドのオイルシール交換
・足回りブッシュ交換、リヤダンパーをスパックス製に交換
・バッテリー交換(12Vが2個、並列で接続)
・4穴のエイトスポークアルミホイール装着
その他のモディファイ個所のご紹介
・センタースピーカー部の加工(パンチングメタルパネル設置)
・アクセルペダル大型化(アルミ加工)
・三角窓ストッパー(アルミ削りだし)
※センタースピーカー、アクセルペダルは純正品があります。
取材時に助手席にて試乗させて頂きました。多少の風の巻き込みはあるものの久しぶりのオープンカーに興奮しました。オーナーさんの選択の条件であったOHVエンジンは低速でトルクがあり、力強く、いい音(キャブ吸気音、エキゾーストの排気音などを含む)を奏でます。そして頑丈です。私も好きなエンジンです。
MGBはスポーツカーでありながら乗り心地はよく、ロングツーリングできます。
改めてMGはイギリス車の代表するスタンダードなオープンスポーツカーだと感じました。
オーナーさんは事情があり、手放されること余儀なくされるのですが、できれば所有していたい気持もあるため、ぜひ大切にして頂ける方にお渡しできるといいなとお話がありました。
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◆外観
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ボディカラーは、アイボリー、再塗装されているので大変きれいな状態です。
ただし、経年による塗装劣化やひび割れなどがボンネット、ドアエッジ、テールライトの付け根などに見られました。
メッキバンパーは前後ともきれいですがフロントバンパーの一部にメッキの剥がれが見られました。
ドアハンドルはプルハンドル、ボンネットはアルミ製、Mk-1の特長です。
オーナーさんの自作の三角窓固定用ストッパー(左右あり)がありました。これで風圧を抑え外気を導入することできます。
幌、トノカバーは新品同様の状態です。
左フロントフェンダー部にアンテナを備えていますが使ったことはないそうです。
購入当時、ホイールはセンターロックだったそうですが、4穴のMINATORのエイトスポークアルミホイールに変更します。これはエイトスポークのアルミホイールを履きたかったことと、4穴のホイールにすることによりホイールの選択幅を広げたかったためです。
タイヤサイズは175/80R14、購入時にホイールと同時に新品と交換しています。
雨天未使用です。
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◆内装
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オリジナル性の高い、きれいな内装です。
赤いステッチがカッコイイですね。
ダッシュパネル上部は通常ボディパネルがむき出しなのですがビニールレザーが貼られていました。
シートはきれいな状態です。ドライバーズシートのシートバックにパッチが貼られていましたのでたぶん破れがあると思われます。
タコメーターが実際のエンジン回転数より低い回転数を表示するそうです。
ステアリングホイールは、モトリタ製のウッドステアリングホイールとなっています。
インパネのセンタースピーカー部はマグネットなどを装着できるように加工してあります。それに伴い、携帯などを装備することができます。写真に写っている懐中時計は付属しません。
オーディオの装備はありません。
ヒーターバルブを交換、インパネのヒータースイッチでON/OFFできます。
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◆機関
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キャブレターは、SUツインキャブを装着しています。
迫力のある吸気音に痺れます。
燃料ポンプは電磁式タイプに変更しています。
点火装置はフルトラに変更しています。
ラジエターの前には電動ファンが装備され、室内のスイッチで作動できます。
エンジンオイルクーラーを装備しています。
エンジンの調子はいいようです。始動は一発、エンジンの回転も滑らかでした。
エキゾーストパイプのセンターから後ろはステンレス製に交換しています。
トランスミッションは4速のマニュアルトランスミッションです。
シフトフィールはとても良くカチカチと小気味よく決まります。
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◆足回り
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ローダウン仕様(1インチダウン)となっています。
フロントサスペンションは、スプリングをカット、リヤサスペンションはローダウンスペーサーキットでローダウンしています。
リヤのショックアブソーバーはスパックス製に交換しています。
車は愛知県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。