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◆ホンダS800について
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ホンダ“エス”シリーズ、その最終型が1965年末にデビューしたS800です。S800はDOHCのバルブ機構、ローラーベアリングに4連CVキャブレターなど、当時、既に世界の頂点を究めつつあった二輪車や、1964年シーズンから正式参戦した“走る実験室”ことF1・GP譲りの技術がふんだんに投入され、僅か791ccという小さなエンジンを搭載しながら、「時計のように精密」と賞賛されました。S800は当時の国内レースではGT-Iカテゴリー1000ccクラスで常勝マシーンになる一方、本場ヨーロッパでも、生沢徹のドライブで1967年ニュルブルクリンク500kmレースにて1000ccクラス優勝を果たすなど、驚くべき戦果を残しています。モナコのグレース王妃や、フェラーリの世界的コレクターとして知られるフランスのピエール・バルディノン氏も愛用。スポーツカーについては先達たるヨーロッパのセレブリティーやエンスージアストからも極めて高い評価を得ていたようです。
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◆ご紹介する車両について
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今回ご紹介する車両はホンダS800の後期型のリジットモデルです。
現オーナーさんは1993年にエス専門店で購入されます。
旧車好きのオーナーさんは当時トヨタ1600GTを所有していましたが、お友達がホンダS600に乗っていたことに感化され、乗ることになります。
購入後、しばらくしてからトランスミッションのギヤの入り具合が悪く、エスの整備の専門店を訪れます。
そこでトランスミッションをOH実施します。
このことが皮切りとなり、より良くしようと思われ、色々な個所の整備を実施していきます。サスペンション、電気系統、エンジン、ボディなど、ほぼ手が入ります。
そのため、現状に不具合はありません。
オーナーさんから「30年かけて、一流の専門職人に面倒を見てもらい、現代の交通事情にも対応できる内容でベストコンディションを保ってきたので、街乗りから旅行まで快適に楽しめるエスです。また価格的にも値打ちではないでしょうか」とお話がありました。
しかし、年齢を重ねるにあたり、この先のことを考えたとき、今のうちに大切に引き継いでくれる人を探しておきたくなったのが売却の理由です。
程度の良いS800を探している方、室内ガレージをお持ちの方が希望と伺っています。
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◆ボディ
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ゴールデンイエローに塗装されたボディはいい状態だと思います。
メッキパーツもきれいでした。
フロアも見る限り、錆などは見当たりません。
幌のリヤスクリーンは透明、幌にキズや破れはありません。
幌カバー付きです。
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◆インテリア
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きれいで清潔感のあるインテリアです。
メーター類は正常に作動していました。
ダッシュパネルに割れがありました。
ドライバーズシートはスポーツシートに交換、パッセンジャーシートはオリジナルのままです。
ステアリングホイールはウッド製に交換、シフトノブはアルミ製です。
ハザードスイッチを新設で装備しています。ハザードスイッチは周りのスイッチと同じような形状となっていますので違和感がありません。
ラジオはありません。
ヒーター付き、エアコンは装備していません。
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◆機関
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パワーユニットは800ccのDOHC、バルブ機構はローラーベアリング、4連CVキャブレター、当時の技術の粋を集めたエンジンです。
エンジンの始動はスムーズ、アイドリングも安定、吹き上がりも最高でした。
トランスミッションはフルシンクロの4速マニュアルです。
◆エンジンのスペック(カタログ値)
エンジンの種類:水冷4サイクル4気筒DOHC
総排気量:791cc
最大出力:70PS/8,000rpm
最大トルク:6.7kgm/6,000rpm
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◆足回り
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以下が足回りのスペックです。
ステアリング:ラック&ピニオンタイプ
フロントサスペンション:ダブルウィッシュボーン/トーションバー
リヤサスペンション:5リンク・コイル・リジツド
フロントブレーキ:ディスク
リヤブレーキ:リーディングトレーリング式ドラム
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◆メンテナンス
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以下の内容は現オーナーさんが実施したメンテナンスです。
◆1993年4月
・車両購入
◆1995年4月
・トランスミッションOH
◆1996年7月
・ロアアーム、スタビ、足回り一式整備
◆1998年3月
・エンジンOH脱着(メーター読み:77,700km)
・OH時にボアアップを施工(ショップのお薦め、トルクアップ)
◆1998年4月
・フルトラ化
◆1998年
・オルタネーター新品
◆2009年
・ガソリンタンク脱着、さび止め処理
◆2010年
・ボディOH
・電動ファン取り付け
・ラジエター、ウオーターポンプ新品
◆2012年
・前輪ディスクブレーキに交換
◆2013年
・キャブレターOH
◆2015年
・ヒーターOH
・ウッドハンドル装着
・ヘッドライトリム左右新品
・ETC取り付け
◆2016年4月
・ハザードスイッチ新設
◆2016年11月
・サイレンサーテールパイプ(マフラー)取付け
◆2017年12月
・フロントバンパー新品交換
◆2021年3月
・エンジンOH脱着(メーター読み:6,847km)※
◆2021年2月
・幌張替
◆2022年4月
・キャブレターOH
・電気系統一式整備、プラグコード交換
・タイヤ交換ミシュラン
◆2024年4月
・エアフィルター新品
※2回目のエンジンOHからの走行距離は数千キロ、慣らし運転が終わったところとオーナーさんからお話がありました。
助手席で試乗させて頂きました。高回転型のパワーユニット、軽量のボディで楽しいドライブを体感しました。私もライトウェイトスポーツカーには目がない方で今までエラン、ヨーロッパ、セブン、MGなどを試乗させて頂きましたが、このS800もありだなと思いました。運転していて心地よく、楽しいと感じられる車です。
試乗のなか小学生の下校集団に出くわします。S800を見るや否や歓声が沸き起こりました。
少し恥ずかしかったのですが、これに耐えなければと思いました。
以下のスペアパーツがありますので全て付けて頂けます。
・純正ドライバーズシート(少し劣化あり)
・純正ステアリングホイール(劣化あり)
・純正シフトノブ
クラシックカーの車両保険に加入していらっしゃいます。
車両保険の金額は500万円と記載がありました。
雨の日は乗っていません。
シャッター付き車庫に保管。
車は愛知県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。