●シトロエンＣＸにつきまして●
シトロエンＣＸはDSの後継として1974年に登場したシトロエンのフラッグシップ車です。1985年にビッグマイナーチェンジ実施されており、それ以前が前期型、以降が後期型：シリーズ2に区別されます。最終的に1989年まで製造されました。足廻りはDSでも採用された独特のハイドロニューマチック機構を採用し、他では味わえない快適な乗り心地を実現。特に高速走行でより本領を発揮して、まるで雲に乗っているようなフラットで滑らかな乗り心地を実現します。またスイッチ類をメータークラスターに集中配置したクラスタースイッチや指針でなく数字を記した回転ドラムが動くタイプのボビン式メーターなどの独特の装備類を備えていました。強制的に直進状態の位置決めをするパワーセンターリングステアリングや急ブレーキでも車体はほぼ水平をたもったまま何事もなかったかのように停止できるフロントサスペンションに組み込まれたシトロエン特有の油圧を利用した強力なアンチノーズダイブシステム等安全面の装備も充実していました。

●今回ご紹介するお車につきまして●
西武自動車販売により販売された正規ディーラー車のパラスです。前期の最終型で後期型では採用されなかったボビン式メーターやステンレスバンパーを装着した最後のモデルです。現在もこのＣＸと2ＣＶの2台持ちのエンスーなオーナーさん。ワンオーナー車を入手され以後40年間大事にされてきました。実はオーナーさんにとって2台目のＣＸです。残念ながら1台目はもらい事故で廃車となってしまいましたが、どうしてもＣＸの乗り味でないと満足できず再度本車両を手に入れられたとのことです。よい主治医さんにも恵まれ、以来その乗り心地を堪能されてきましたが、ＡＴミッションである点や年齢のことも考慮されて調子のいいうちに大事にしてくれる方に引き継いでいただき、この乗り心地をご堪能いただければとのことで今回掲載の運びとなりました。

●外装●
ホワイトの外装色は20年程前に一度リペイントを施され以来ガレージ保管で現在も大変良好な状態で十分な光沢がございます。キズ、ヘコミ等は確認できません。
バンパーをはじめとするステンレスパーツやウインドー廻りやモール類の状態も大変良好です。

●内装、電装関係●
ブルーを基調とした内装は大変良好な状態を維持しています。ファブリックのシートはオリジナルの生地で痛み、汚れもなく新車のような綺麗さです。天井は張替え済みで垂れやたるみもなく大変きれいな状態です。ステアリング、インパネ、ダッシュ等も大変良好な状態を維持されています。インパネ回りは初期型のものを装着した前期型の最終モデルで大変希少だそうです。デュアルエアコンを装着して後部座席も快適です。もちろん問題無く作動します。オーディオは純正のカセットオーディオが装着されています。

●機関、足回り等●
タイヤはＢＳのレグノに純正ホイールの組み合わせです。もちろんハイドロニューマチックは正常に作動します。エンジン始動後に車高がなめらかに上昇する様子はとても優雅なのはもちろん、車高をMAXまで上げて積雪道路等、悪路走行も可能です。ご厚意で同乗走行させていただきましたが、独特のふんわりとした上質でなめらかな乗心地は顕在で、道路の段差等のいなし方が明らかに他のクルマとは別物でした。現在わずかにサスペンションよりオイル滲みがございますが、走行及び車高の上下には支障のないレベルです。機関につきましては、エンジン、ミッションについて特に不具合はございません。エンジンは好調を維持しているようで、取材時も一発始動でエンジンのアイドリングも安定していました。

●過去の主な整備履歴●
新車時からのメンテナンスブック及びオーナーさんが所有された過去40年以上に渡る整備記録簿及び整備明細がございますのでご見学時にご覧いただけます。あまりに量が多いため本文での掲載は割愛させていただきます。

●取材者私見●
一見して４０年以上経過しているとは思えない綺麗なお車という印象です。ホワイトのボディは大変綺麗な状態を維持されています。内装も同様に綺麗な状態です。特にシートについては新車に近い状態を維持されており、特にリヤシートの高級ソファーのような座り心地は格別です。オーナーさんが大事にお乗りになってきたことがお伺いできます。私がドアを閉じる際に強く閉めすぎてしまってお叱りを受けたほどです。同乗走行させていただきましたが、独特の乗り心地のよさに感激し、エンジンのなめらかさ等、非常によいコンディションだと感じました。現在も品川33ナンバ−のまま日常使用されています。車定期点検整備、車検整備はフランス車が得意な懇意にされている整備工場で実施されており、安心してお引き継ぎいただけるかと存じます。もちろん車検も問題なく継続いただけるコンディション（2026年4月満了日）です。また大変ありがたいことに入手困難な補修に必要な交換部品につきましては、ストックリストが有り、一部の最小限の部品をトランクに常備しています。出先でトラブルに遭遇した際に部品入手困難のため修理できないという事態を避けるためだそうです。こちらもすべて一緒にお譲りいただけるとのことでした。この年代のお車にとっては大変心強いと思います。お探しの方はぜひご検討ください。
個人売買のため消費税はかかりませんが、リサイクル料金・自動車税月割り分相当をご負担いただきます。
現車は東京都内にあります。
上記は取材者の私見に基づくところもございますので、ご購入に際しては必ず現車をご見学の上でご納得されてからご検討ください。
なお、オーナー様ご多忙のため、ご見学については購入検討の方のみに限らせていただきます。