| メルセデスベンツ E280 リミテッド (W124) |
1994年式 |
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| 車検 切れ |
走行 130,260km |
備考 国内限定車/2オーナー/右ハンドル/ディーラー車/サンルーフ/ETC/CDチェンジャー/前後ドラレコ |
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| 長さ 474cm |
巾 174cm |
高さ 144cm |
重量 1550kg |
排気量 2790cc |
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| 取材日2025年11月11日 |
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時間と寄り添いながら、生きてきた車**
歳月に磨かれる存在
多くの車は、時が経つほど影を薄くしていくものだ。
けれど W124 は少し違う。
年月を重ねるたび、佇まいに落ち着きが増し、静かな存在感が、まるで古い家具のように人の暮らしへ溶け込んでいく。
“時に強い”というより、“時と仲がいい” そんな不思議な気配をまとった車だ。
技術者たちの真心と、世界中のオーナーが育てた車
1980年代、メルセデスの技術者たちは、効率や流行ではなく、自分たちが信じる“良い車の姿”を形にしようとしていた。
「何十年後も、胸を張って乗れる車をつくろう」
その思いのもと、風洞で形を整え、骨格は丁寧に重ね、素材には“使うほど味が出る”ものが選ばれた。
こうして生まれたW124は、世界のいろいろな暮らしに迎え入れられた。街でタクシーとして休む間もなく走り続ける個体があり、家族の足となり、子どもの成長をそっと見守った個体があり。整備を続けながら、長い距離を楽しんだオーナーもいた。使われ方が違ってもW124は誰に対しても誠実だった。だからオーナーたちも、自然とこの車を“道具以上”に感じていった。
そして今W124を選ぶ人もまた、丁寧にモノと向き合う人たちだ。長持ちするものが好きで、派手さより落ち着きを選び、車を生活の一部として大切に扱う人。W124と過ごす時間は、そんな人のペースと相性がいいはずである。
量より質、効率より風格、
消費ではなく“継承”を価値とする人々。W124は、そうした感性の持ち主に静かに寄り添い、人生の一部として積み重ねてきたのであろう。
目の前のW124も、かつてのオーナーたちが重ねた時間の影が宿っている。ここからずっと日本の暮らしに溶け込んできた一台を見ていくことにしよう。
94年登録のこちら、ほぼ最終型の、日本市場向けに特別仕様として送り出されたリミテッド、台数は300台と聞いています。
マラカイトグリーンのボディカラーとタン革シート、この組合せですら特別感があり、高級感を生み出すウッドパネルが、通常のゼブラノからウォールナットに変わっており、他にもオプションであったスライディングルーフ、CDチェンジャーなどの装備がパッケージされてた限定車です。
1999年に購入、以降は年月を重ねる中で一度も手を抜くことなく、欠かさず丁寧なメンテナンスが施されてきています。そのほとんどをヤナセにて実施、取り付けてある装備品の取付けや交換、車検や各メンテもヤナセにて行なっているそうです。
メンテの詳細につきましては明細が保管されておりますが、中でも大規模なものとしては2021年に行なった整備でしょう。
内容を全て羅列すると膨大な文字数になってしまうので、ざっくり申し上げればラジエター、ウォーターポンプなどの冷却系、フューエルポンプなど燃料系、ハーネス、バッテリーなどエンジン部の電気系統、ドアモーターなどの電装系と多岐にわたるもので、費用だけ言えば約134万円ほどが注ぎ込まれています。こちらも明細があるので、見学時にご覧いただけます。その甲斐ももあってか、これまで良好なコンディションが維持されてきました。
装備に関してもETC、ドラレコ等もすべて純正品で揃えられています。中でも特筆すべきはキーがメイン、サブ、小型と4本すべて揃っていること。他にもそこかしこで見かけるスリーポインテッドスターのマークを見るにつけ、純正へのこだわりこそ、オーナー様がこのW124に注いできた深い愛情を伝えてきます。
外装はマラカイトグリーン。深い森を思わせるような落ち着きにある緑で、このクルマの品格を支えていると言っていいボディカラーを持ちます。もちろん塗装は一切手を加えていないオリジナル、深みを感じる佇まいです。そしてこのクルマの雰囲気によく似合っている4輪に備わるマッドフラップ、こちらももちろん純正のオプション品です。
状態としては、経年の中で生まれた小さなキズがいくつかあり、一度、隣の車にドアを当てられた跡も残っています。しかし、それらはいずれも大きく目を引くものではなく、あえて補修をしなかったとも見て取れます。モールの状態も良好で、ボディラインを引き立ていました。
ただ、ボディ全体的にヘアライン状の細かなスクラッチが見られます。こちらは当時のままの塗装を大事にしてきた、ごく自然の表情として受け取れますが、オリジナル塗装という価値を考えれば、避けがたい部分とも言えます。
内装はマラカイトグリーンの外装と響き合うベージュが基調の空間です。ドアを開けた瞬間に広がる柔らかな色合いが、穏やかな気品を際立たせています。
タン革のレザーシートは運転席に経年なりの使用感はありますが、本革らしい質感と適度な張りが維持されており、座った瞬間に丁寧に扱われてきたのを教えてくれます。電動調整は全て正常に動作します。もちろんシートヒーターも問題なく働いています。
ウォールナットのウッドパネルにもヒビや割れはなく、ある深いツヤがそのまま残っており、落ち着いた風格を感じます。
天井や内張も清潔感があり、湿気由来の嫌な臭いとは無縁、車内に足を踏み入れると、長く大切にされてきた空気は静かに流れている様子です。もちろん禁煙車、灰皿は物入れに変更、こちらも純正だそうです。
前席、後席のフロアマットはベージュの純正オプションの絨毯タイプが敷いてあり、それに伴いリアカーテンを備えてあるのも雰囲気にマッチ、その下にキッチリと収まった救急キットも今や貴重なアイテムではないでしょうか。
スライディングルーフの動作も正常です。
初代オーナー、現オーナー様の整備記録簿、整備明細、取説、整備用諸元表など保管されています。
その他付属品としては、純正アルミ付きのスタッドレス4本(コンチネンタル製)と予備の純正ホイールが2本ありますので、お付けいたします。
事故歴は現オーナー様にはありません。過去にもないと聞いているそうです。
現在の不具合としては、電動のアンテナが下がりきりません。過去にも修理したそうですが、途中で引っかかっているような状況です。
現在は車検切れの状態です。
基本的には抹消してお渡しですが、現在のナンバーが今や貴重な33の二桁ナンバーがついているため、このエリアの方で引継ぎを希望される場合はご相談ください。
1999年に迎えられたその日から、このW124はただの愛車ではなく、オーナー様の時間の一部として寄り添い続けてきました。
数えて26年、その長さを物語るのは二桁ナンバーの古びない佇まいと、“オリジナルのまま”という姿です。使うのは純正品だけ、整備は決まってディーラーへ。その徹底ぶりはこだわりというより、ひとつの信念に近いように感じます。変わらない乗り味を守りたい、ただその一心で、この一台は守られてきたのです。本来なら、もっとこの先も共にするはずだったのですが、オーナー様は今東京で療養の身となり、手元に置いておくことすら叶わなくなってしまいました。
長く大切にしてきたものを、手放さねばならないという現実、惜しい気持ちはこのクルマを前にすれば、その内側にどこか刻まれているように見えます。オリジナル塗装ゆえのヘアラインスクラッチも、それは欠点というより、むしろこの車が歩んできた時間を映す微かな影のようで、深みにすら思えてきました。
今回車検切れのため試乗は叶いませんでしたが、キーを回せばエンジンは迷わず目を覚まし、落ち着いたアイドリングは、つい最近まで元気に走っていたという話もどこか自然に頷けます。
AMGのような速さでもなく、カブリオレのような華やかさでもなく、質実剛健の極みとも言えるW124の本来持つ“素のよさ”が息づいているセダン。真のメルセデスと語り継がれたモデルであるなら、このW124は飾らないまま向き合える人が似合うのかもしれません。長く付き合えるベーシックな一台を探している方にお譲りできればとの思いです。
オリジナルそのままのW124は長野県南信地域にあります。
個人のため消費税はかかりません。
車両代金のほかに清算金として自動車税の月割りとリサイクル券(16020円)が別途かかります。
【お問い合わせに際して】
エンスーの杜は自動車販売店では無く、広告代理店であり掲載車両は個人所有の物で、オーナー様のご依頼により取材を行ったものを掲載しています。
過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様が把握している範囲でのコメントと事故歴の有無含めて取材しております。
この中にはオーナー様が知り得ない事柄もあり、またエンスーの杜でその裏付けをとったものではないため、コンディションや走行状況も担当者の主観によるものです。
本記事は2025年11月11日現在の状態を掲載しております。それから時間の経過とともに写真や記事の内容に変化が生じる場合がございますことをご承知おきください。
掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。
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以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。 |
| 350万円 |
| 画像クリックで拡大出来ます |
94年式のもっともベーシックなセダン |
緑のボディをサッコプレートがまっすぐ支える横姿 |
マラカイトグリーンの深みが、リアフェンダーに柔らかく溶け込む |
落ち着いた緑が、W124らしい端正な顔立ちを引き立てる |
リアにかけても端正なライン |
この時代の高級車の象徴、ボンネットマスコットは健在 |
スクラッチはあるものの塗装の褪色はない |
傷みのないブロンズのメッキモールは上品な印象 |
ヘアラインスクラッチはボディ全体に存在する |
左Rドア下にキズあり |
隣の車のドアが当たった跡 |
マラカイトグリーンの陰影が、W124らしい背中を引き締める |
リアカーテンもこのクルマの雰囲気を上げるアイテム |
ヘアラインの具合がよく分かるアングル |
タイヤはコンチネンタル、サイズは前後とも195/65-15 山は十分 |
左Rのホイールのみガリキズあり |
アゴ下はいい状態 |
ベージュとウッドの組合せは上品な印象 |
ステアリングの状態も良好 |
内張も問題なし |
タン革は車内を明るく映す |
運転席の座面は若干の使用感あり |
フロアマットに26年間の跡を感じる |
ウッドの状態は良好 |
灰皿は物入として使用できる |
蛇腹も傷みはない |
厚みのあるアームレスト |
ダッシュも傷みはない |
助手席の使用感は薄い |
リアシートは歳月を感じない状態 |
シートポケットも伸びはない |
各内張のウッドも良好 |
前後に厚みのあるフロアマットを敷いている |
天井はうっすらと黒ずみがある |
スライディングルーフの開閉動作は正常 |
ドラレコも純正 |
ファーストエイドキットは未使用 |
直6DOHCは193psを発揮し、滑らかな回転フィール |
冷却系統もメンテ済み |
インシュレーターに傷みはない |
下回りも問題なし |
トランクもキレイに保たれている |
ブースターケーブルをはじめ様々な純正アイテム |
CDチェンジャーももちろん純正 |
三角表示板の格納位置が特徴的 |
エアゲージもキチンとスペアタイヤのところに備えてある |
給油口も汚れていない |
純正のマッドフラップもこのクルマに似合っている |
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キーがしっかり4本揃っている |
今や貴重な二桁ナンバー |
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