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◆メルセデスベンツW114/W115について
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1968年11月、W114/W115のウエスラインから上をピラーレスのハードトップにアレンジしたクーペがデビューします。ホイールベース、全長ともサルーンと同じ、高さだけが45mm低くなっています。
エンジンは直6 SOHC(2496cc)、キャブレター仕様の250C(130PS)、電子制御式燃料噴射装置の250CE(150PS)が用意されます。トランスミッションは4速マニュアル、5速マニュアル、4速オートマチックです。
1972年4月に250Cの名称はそのままでエンジンの排気量が2778cc(130PS)に変更となります。同時に新開発された直6DOHC(2746cc)エンジンを搭載した280C(160PS)、電子制御式燃料噴射装置の280CE(185PS)が登場します。これらのバリエーションの追加に伴い、この年250CEはなくなりました。
1973年8月にはサルーンと共にフェイスリフトを受け、グリルが幅広く低くなり、Aピラーのドリップモールやテールランプが改良され、インテリアも変更が施されます。
これ以降、サルーンは1976年、クーペは1977年に後継のW123へバトンタッチされます。
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◆ご紹介する車両について
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今回ご紹介する車両は、メルセデスベンツ280CEのディーラー車です。
現オーナーさんはクラシックベンツ専門店で購入します。
購入前にはW123のワゴンを所有していたこともあり、昔からクラシックベンツに興味があったそうです。特にタテ目のベンツには一目を置いていたため、一度は乗りたいと思っていました。
そしてW123ワゴンをメンテナスに出しているクラシックベンツ専門店で280CEを見つけます。その段階では車検が切れていて、数年乗っていない状態でしたが、このタイミングしかないと思い、購入を決断します。
購入時に専門店で整備と車検取得をお願いしています。
塗装なども気になる個所がありましたので同時に修理します。
スタイルといい、色といいとても気に入っているそうです。
しかし、オーナーさんの生活環境の変化により、売却することになりました。
保管はシャッター付きガレージ、雨の日には乗らないなど、大切にして来られました。
クラシックベンツを理解し、愛して頂ける方にお譲りしたということでエンスーの杜への掲載依頼となりました。
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◆外観
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珍しいグリーンメタリックのボディカラーです。
ペイントコードは862Gとありますのでカラー名称はパイングリーンです。
ディーラー車であることは、エンジンルームのウエスタン自動車のプレートで確認が取れました。
テールライトは前期モデルに交換しています。これは前期モデルの方がクラシックな感じがあり、オーナーさんの好みだそうです。
バンパーはシングルのメッキバンパー、輝きがあり、きれいな状態です。
現代にはないスタイルが新鮮で魅力的です。
ヘッドライトレンズはきれいな状態でした。
アンテナは不動です。
ボンネットを開けるときにワイパーを立てたまま開けたため、その当たりキズ左右にありました。
トランクリッドに塗装の邑がありました。
またトランクリッドのモール部に凹みがありました。
ホイールはボディカラーと同色のホイールカバー付き、タイヤサイズは185R14です。
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◆内装
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内装は外装カラーの同系色としたグリーン、シックで落ち着き感があり、お洒落な雰囲気があります。
インストルメントパネルはウッドパネルを使用しています。
シート生地はMBTEX、きれいな状態です。
ドライバーズシートは少し破れている個所がありました。
ドアの内張りもいい状態です。
天井は張り替え、サンバイザーは新品と交換しています。
前期モデルの仕様に変更したパーツがあります。
ステアリングホイール、シフトコントロールノブ、シフトコントロールゲートです。
インパネセンター部にベッカー製のラジオが装備すると共にブルートゥースアダプター設置、スマートフォンで音楽やラジオ放送を聞くことができます。
また、そのときにスピーカーも新品と交換、スマートフォン充電用のUSBポートをシガレットライター部に設置しています。
クーラーはレシプロではなく、ロータリータイプに変更、よく効くそうです。
クーラーガスはR134a対応です。
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◆機関
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2.8リッター直列6気筒DOHCエンジンを搭載、4速オートマチックトランスミッションとの組み合わせです。シフトショックは多少ありますが、特に不具合はないと聞いています。
◆エンジン仕様
・形式:水冷直列6気筒DOHCエンジン
・総排気量:2746cc
・最大出力:185PS/6,000rpm
・最大トルク:24.3kg-m/4,500rpm
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◆足回り
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オリジナルの足回りです。
ショックアブソーバーは、ビルシュタイン製です。
◆足回り仕様
・ステアリング形式:リサーキュレーティングボール
・フロントサスペンション形式:ダブルウィッシュボーン+コイル+スタビライザー
・リヤサスペンション形式:セミトレーリングアーム+コイル+スタビライザー
・ブレーキ形式:ディスクブレーキ
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◆メンテナンスについて
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以下の整備記録がありました。
◆2021.6 車検 21,350km
・ブレーキローター交換
・マスターシリンダー交換
・フロントブレーキパッド交換
・リヤブレーキパッド交換
・フロントブレーキホース交換
・リヤブレーキホース交換
・エンジンオイル交換
・ATFフィルター交換
・ブレーキオイル交換
・ラジエターホースアッパー交換
・ラジエターホースロワー交換
・フロアマット
・トランクフロアマット修正
・エアコンエバポレーター清掃
・コンソールボックス調整
・エンジンルームタッチアップ
・ルームクリーニング
・ドアストライカー調整
・ステップラバー取付け
・フロントガーニッシュカバー取付け修正
・ヘッドライナー張り替え
・フロントガラスシール交換
・リヤガラスシール交換
・ベッカーラジオ+ブルートゥースアダプター設置
・フロントスピーカー交換
・スイーカーカバー交換
・スタビライザーブッシュキット交換
・サブフレームマウントキット交換
・タイロッド交換
・センターロッド交換
・ステアリングダンパー交換
・エンジンマウント交換
・ミッションマウント交換
・前後プロペラシャフトジョイントディスク交換
・デフマウント交換
・リヤサブフレームマウントセット交換
・リヤスタビリンクロッド交換
・オルタネーター交換
・ウォーターポンプ交換
・セルモーター交換
・フューエルポンプ交換
・フレームフィルター交換
・ポイント交換
・レジスター交換
・インジェクターブッシュ交換
・フューエルホース一式交換
・スパークプラグ交換
・プラグコード一式交換
・ローター交換
・デスビキャップ交換
・ロータリーコンプレッサーキット交換
・ヒーターブロアモーター交換
・フロントブレーキキャリパーキット交換
・リヤブレーキキャリパーキット交換
◆2022.6 一般整備 22,170km
・エアコンブロアモーター交換
・クーラーガス補充
・ATフルード交換
・ATフィルター交換
・ATオイルパンフィルター交換
・コンデンサーファンリレー交換
◆2023.8 車検 23,141km
・ルーフサイドウェザストリップLH交換
・ルーフサイドウェザストリップRH交換
・クォータウインドウガラスウェザストリップLH交換
・クォータウインドウガラスウェザストリップRH交換
・ステアリングコラムカバー修理
・センターコンソール分解
・ブレーキオイル交換
・バッテリー交換
・エンジンオイル交換
・フロントアッパーアームLH交換
・ヘッドライト反射板交換(左右)
・発炎筒交換
・右ヘッドライトH4バルブ交換
・ワイパーラバー交換
◆2024.11 一般整備 24,257km
・エンジンオイル交換
※ステアリングホイール、テールライト、シガーライターはオリジナルがありますので付けて頂けます。
コンディションを維持するため、たまに運転しますので走行距離が伸びることをご承知おき願います。
車は岐阜県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。