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フォルクスワーゲン Type1 1302S 1971年式
車検 2024年8月 走行 93,369km 備考 正規ディーラー車(ヤナセ) スポルトマティック 右ハンドル 3オーナー 外装 ベージュ  内装 タン
長さ 408cm 158cm 高さ 148cm 重量 910kg 排気量 1580cc
取材日2022年10月

■■■今回紹介のモデル■■■
1971年4月(昭和46年 )初度登録の『フォルクスワーゲン Type1 1302S』になります。
2022年(令和4年)8月に購入しました。購入時の車両の状態は、車検切れでエンジン始動不良等 の不具合が有る状態でしたので車検取得と修理、整備を実施しました。
車検取得後に現在まで約600km弱の使用になります。
前オーナーの2代目オーナーさん購入後は、ほとんど使用せずに車庫保管されていた様です。
車検証の記載を見ると前回車検取得が、2018年11月(平成30年)になりますので約4年弱の間 は、走行使用されていない様ですので実質2オーナーと考えて良いのでは・・・。
購入後に車検取得と修理整備等にある程度の時間と費用を掛けてこれからゆっくり「ビートルライフ」 を楽しむ予定でしたが、お仕事が多忙になり楽しむ時間が限られるために惜しみないのですが、売却 を決断されました。

『フォルクスワーゲン Type1』に関しては、各年代のモデルで人気や好みが大きく分かれ多くのマニ アがいるのは事実ですが、71年モデルは、空冷VWの歴史上でもかなり大きな革新があったモデル だと思います。
フロントの最大の変更点であるマクファーソン・ストラット。これはハンドルの切れ角やトランク容量の 増加など、利便性に貢献した改良で、新車当時にはそれなりに歓迎され人気がありました。
リヤアクスルはダブルジョイントにセミトレーリングアームを採用したIRSとなり、コーナリング安定性も 格段にアップしています。
大きな革新が、大幅に改良されたエンジンです。デュアルポートヘッド、ドッグハウス型オイルクーラー、 デュアルオイルリリーフ、AS41合金といった新スペックが採用されました。
性能と耐久性、信頼性を高めるうえで非常に効果的でタイプ1型エンジンとしては最強のエンジンが 71年モデルです。

■■■フォルクスワーゲン Type1 1302Sについて■■■
1302と1303の簡単な見分け方は、1302ではウインドシールドが平面ガラスですが、1303 は大きく湾曲したパノラミックウインドーを採用しています。
1302は、71年モデルから登場してその後73年モデルから1303となりました。
排気量は、1302は1300cc、1302Sは1600ccになります。
ちなみにアメリカでは、1302や1303とは呼ばれずにスーパービートルと呼ばれているそうです。

当時のヤナセのカタログ資料によると(一部抜粋)
「通称ダイナミックビークル。この新しいかぶと虫VW1302Sは、60馬力、かぶと虫中最もパワ フルです。するどい出足、最高巡行速度は、130km。しかも一番大きなかぶと虫です。
フロントのトランクルームの広さは、これまでのかぶと虫のほぼ2倍、ゴルフバッグも入ります。

ストラットタイプのフロントサスペンション、セミトレーニングアームのリヤアクスルは、すばらしい ロードホールディングをつくりだします。」

■■■スポルトマティックについて■■■
スポルトマティックモデルは、「セレクターオートマチック」「セミオートマチック」等とも呼ばれており、 通常の4速マニュアル車と比べ足元にクラッチペダルが無くクラッチ操作をせずに前進3段、後進 1段のシフトチェンジが可能なモデルとなります。
同時に登場した「フルオートマチック」とも若干異なり速度に応じてシトチェンジが必要となるため 「セミ」となります。

ギアは、「Low・1速・2速」と3速付いています。
取説の記載では、「スタートから70キロ付近まで1速でカバーできます。」となっています。
2速は、『高速走行用』で、Lowは、急な上り坂や雪道、牽引時など非常に大きなパワートルクを必要 とする『急坂発進用』なので、市街地は1速のままで十分です。
信号待ちなどで停車する場合、ブレーキだけ踏んで止まり、ニュートラルにする必要はありません。
トルコン付きなのでクリープもします。

実際のシフト操作ですが、通常走行の場合、
1. ギアは、ニュートラル(N)の位置で、フットブレーキ(またはサイドブレーキ)を掛けた状態でエン ジンスタート。
2. シフターを「1」へチェンジ。
3. ブレーキを離してアクセルペダルをゆっくりと踏んでスタート。
4. 自足30〜40km/hまで加速したらアクセルペダルを離し、シフターを「2」へチェンジ。
5. 再びアクセルペダルをゆっくりと踏んで加速。

一旦「2」にシフトアップすれば、交通状況により減速してもそのまま走行する事が出来ますので基本 的に「1」へのシフトダウンは不要で市街地から高速道路まで対応できます。

スポルトマティックモデルの注意点として「走行中は必ずシフトレバーから手を離す」という操作ポイント があります。
これは、シフトレバー下にコンタクトポイントが備わっており、シフトレバーが動く事によってそのコンタクト ポイントが動作しクラッチを制御しているため、不要なクラッチ制御は、オートマチッククラッチの寿命を 縮めてしまいますので要注意です。

■■車両の仕様■■
◆車検証記載事項
・車名:フォルクスワーゲン
・車台番号:1112529***
・型式:11AD
・原動機の型式:AD

[走行距離計表示値]92,800km(令和4年8月2日)
[旧走行距離計表示値]90,600km(平成30年11月1日)

◆エンジン:AD型
・水平対向型4気筒空冷リヤエンジン
・最高出力:60PS/4400rpm
・最高トルク:11.3kg・m/3000rpm

◆サスペンション
・フロント:ストラット
・リア:ダブルジョイントセミトレーニングアーム

◆ブレーキ
・前後ドラム

◆変速機
・スポルトマティック

◆タイヤ/ホイール
・165/80R15 87S(BRIDGESTONE Sneaker)
・純正ホイール

◆その他仕様
・スライディングルーフ
・熱線入りリヤウインドー
・純正ラジオ

◆ほぼオリジナルの状態ですが、下記2点変更されています。
・マフラーをクワイエットマフラーに交換
・フロント&リアシートカバーを張替え
(シートカバーは、当サイトのHPトップページでお馴染みの「VW・ビートルの専門店」で入手。)

■■特徴とお勧めポイント■■
・全体的に程度の良い個体です。
・次回車検まで21ヶ月とたっぷり有ります。
・『フォルクスワーゲン Type1』としては、数少ないスポルトマティック仕様です。
・エンジンは、OH済み。

■■整備履歴■■
≪現オーナーさん購入後の整備記録≫明細書が有ります。
◆2022年8月(令和4年):<車検>92,800km
・エンジン始動不良 チェック&修理
・キャブレター 調整
・IGタイミング 調整
・プラグ 交換
・ティプトロマチックバキュームホース 交換
・ブレーキライニング 交換
・ブレーキオイル 交換
・ドラムF、Rライニング 調整
・グローブBOXロックキー 交換
・バックライト不良⇒スイッチ 交換
・キャブレター 交換
・フロント&リアシートカバー 張替え
(オリジナルスタイル シートカバーフロント&リアSET タン 品番:IN−364TN)
・エンジンオイル 交換
・オートマオイル 交換

◆エンジンOH(明細書等が確認出来ませんでしたので詳細は不明)

■■外装の状態■■
・ボディに大きなキズや凹みは、有りません。
・外装塗装の状態は、ツヤ、光沢が有り綺麗です。
・ヘッドライト、ウインドウ、ドアミラーのメッキの状態は、大きな錆や腐食は無くツヤが有り綺麗です。
・各エンブレムの状態も良好です。
・ホイールは、リムに大きなキズや凹みは有りませんが、ブレーキダストの汚れと細かい錆と腐食 が有ります。
・前後バンパーの表面のメッキにツヤ光沢が有り綺麗ですがバンパーの裏側に錆が確認出来ます。
・マフラー及び下廻りは、錆が出ていますが、大きなダメージになる様なレベルでは有りません。
・フェンダーの裏側塗装に錆が確認出来ます。
・ヘッドライトとテールライトに割れや極端な曇りは無く良好です。
・ドアのウエザーストリップのゴム類に劣化が見受けられます。
・ルーフサイドの雨どいの端部の塗装剥がれが有ります。

■■内装の状態■■
・シートは、元はレザレットのブラックでしたが、VW純正のタンカラーのレザレットに張り替え。
張り替えたばかりですので当然ですが、大変綺麗です。
張り替えたタンカラーとベージュのボディカラーとの相性は、バッチリです。
・ダッシュパネルの状態も良好です。
・ルーフライニングに垂れや切れ等無く綺麗です。
・ドアトリムにキズ、破れは無く良好です。

■■機関の状態■■
・機関ですがエンジン、足回り等、特に問題ありません。コンディションは良好です。
・純正ラジオは、正常に機能しますが、感度がイマイチ(50年以上前のものと考えるとこの程度の レベルでは無いでしょうか。)
・手動式スライディングルーフの開閉も正常です。
(開ける際には、ルーフ扉に軽く手を添えながらハンドルを回すとスムーズに出来ます。)

■■その他■■
・取説有ります。

<取材後の感想>
スポルトマティックは、普通のマニュアル車に慣れていると信号待ちでついうっかりクラッチペ ダルを踏んでしまいそうですが、改めてクラッチペダルの無いことに気づくのでは・・・。
あと、『オートマ限定免許』の方でも空冷VWを安心して楽しめるのではないでしょうか。
スポルトマティックモデルならではのウィークポイントであるコンタクトポイントやトルクコンバーター などの部品は、当サイトのHPトップページでお馴染みの「VW・ビートルの専門店」で入手可能で す。安心してお楽しみ頂けます。

■掲載記事内容について■
掲載記事内容は、オーナー様のコメント等お伺いした内容と見聞したものを元に作成したもので 現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります。
整備履歴、修復歴など記事内容に関しては、全てエンスーの杜で確認及び裏づけを取ったもの ではありません。
分かる限りの欠点も書いてありますがオーナー様の伝達忘れなどもあります。
中古で購入されたオーナー様の中には、モデル年やグレード、仕様などを勘違いされている方 もおります。事故の有無などはパッと見で分からないこともありますし、オーナー様ですら知ら ない修復歴・事故歴などもありえますので掲載記事の内容はあくまでも参考にして頂きご検討 をお願い致します。

■現車確認に関して■
現車確認については、オーナーさんも多忙な為、購入を前提とした上でご連絡をお願い致します。
個人間での取引となりますので、冷やかし防止と個人情報保護のため、「現車確認申込書」を お送りしますので、基本的に「現車確認申込書」の内容にご承諾頂いた方のみとさせて頂きます。
「現車確認申込書」は、掲載ページの一番下に記載してあるメールアドレス宛にメールをお送り頂ければ折り返し「現車確認申込書」をお送りしますので、お申し込み頂き次第、日程調整させて頂きます。
(個人情報保護の関係上、具体的な場所は、お申込み頂いた方だけにご案内致します。)
現車状態等のコメントは、あくまで取材時の状況及び、取材担当者の主観によるものですので、 取材時から月日が経過して写真や記事と異なる場合がある事をご承知おき頂き、現車確認の際 に必ず状態をご確認下さい。

■購入される場合■
個人売買の為、消費税、諸費用はかかりませんが、リサイクル料(¥10,960−)と、月割りの自動車税(年額:¥45,400−)のご負担をお願いいたします。
ご購入については、ご自身で納得行くまでご覧になり、またオーナー様ともお話し頂き、最終的には、自己責任でご購入されるようにお願い致します。
現状渡しのノークレームとなります。
購入する車両の陸送等(積載車)の手配は、購入者さんご本人に行っていただきます。
購入する車両の名義変更(移転登録)は、購入者さんご本人に行っていただきます。
車検の無い車の車検取得費用は、購入者さんの負担になります。

現車は、静岡県にあります。

以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。
215万円
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ベージュのボディカラーは、シックでお洒落な印象です。 
 
 
 
 
 
スライディングルーフ付き。 
 
 
 
 
 
 
前後バンパー裏側の錆。 
 
雨どいの端部に塗装剥がれ。 
 
 
 
 
走行 93,369Km。 
 
シートカバーをタン色に張替え。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
クワイエットマフラーに交換。 
 
 
 
 
 
 
 
取説有ります。 


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TEL/070-6533-8928(スグロ)

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