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◆フォルクスワーゲン・タイプ3について
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フォルクスワーゲン・タイプ3は、タイプ1(ビートル)、タイプ2(デリバリーバン)に続く車両として1961年に登場します。
当初は、VW1500という車名でしたが、タイプ1に1500ccエンジンが搭載されたことにより、区別するため、タイプ3と呼ばれることになりました。
1961年リリースされたノッチバック、1962年にバリアント(アメリカではスクウェアバックと呼ばれました)、1966年にファストバックが登場し、3種類のボディラインナップがありました。
タイプ3は1973年まで製造販売されましたが、前輪駆動の水冷エンジンを搭載する新世代のパサートの登場により、1973年7月に生産終了となります。
12年間で250万台余りが生産され、ロングセラーのモデルとして、今もなお、人気のあるフォルクスワーゲンの空冷エンジンの車です。
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◆ご紹介する車両について
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今回ご紹介する車両は、1968年式のフォルクスワーゲン・タイプ3、バリアントモデルです。
バリアントは2ドアのワゴンモデル、5名乗車を確保する共に前後に広いカーゴルームを備えています。
エンジンは空冷水平対向4気筒ガソリンエンジン、タイプ1、タイプ2と同じ構造ですが、エンジンの全高を低く抑えるため、オイルクーラーを装着、補器類のレイアウトを変更するなど、手が加えられます。「パンケーキ・エンジン」の異名を取るほどコンパクトなエンジンです。
現オーナーさんは、2000年に浜松にあったワーゲン専門ショップで購入します。
このバリアントは前オーナーさんが内装外装をレストアしています。
前オーナーさんが行ったレストアは以下のとおりです。
・全塗装(ブルーカラー → バニラホワイトカラー)
・クワイエットマフラー装着
・全シート張り替え(タイプ1のシート)
・ドアトリム張り替え
・カーペット張り替え
購入時に現オーナーさんが行ったレストアは以下のとおりです。
・リビルトエンジン/リビルトトランスミッション換装
・ウェーバーツインキャブ仕様
・電装ハーネル換装
・エンジン換装時にオドメーターを「0」カウントに設定
・ヒートエクスチェンジャー修理
・シートベルト装着(フロント:3点式、リヤ:2点式)
・ショックアブソーバー交換(コニー製)
それから22年、趣味の車として楽しく、カーライフを過ごしてきたそうです。
今まで路上で止まったことはないそうです。
故障しないように事前整備を実施しているからですとお話がありました。
保管は前オーナーのときから屋根付き車庫、これが功を奏してボディの劣化はあまり見られず、きれいに年齢を重ねているといった印象です。
車庫整理のための売却です。
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◆外観
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バニラホワイトのボディカラーは古いフォルクスワーゲンには良く似合うカラーだと思います。 塗装の浮き、塗装のひび割れなどが多少見られます。
メッキパーツは輝きがあります。テールライトレンズはクスミがありました。
バッテリーが置かれているフロアが錆びてバッテリーが落ちたことがあり、その際にパネルを切り取り、溶接して補修しています。(画像No.21参照)
フロントラゲージルームには燃料タンク、スペアタイヤ、ジャッキがあります。
燃料給油口は右フロントフェンダーにあります。
ホイールはメッキホイール、ホイールカバーもメッキ、きれいな状態です。
タイヤサイズは165SR15です。
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◆内装
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シンプルな内装です。
シート、トリム類は張り替えていますのできれいな状態です。
ヘッドレストがないシートと装着しています。この状態では車検が通らないため、脱着が可能なヘッドレストをお付けします。
メーター、スイッチ類は可動します。
時計は不動です。
スピードメーターはレストア時にオドメーターを「0」カウントして装着していますが、メーターが壊れたため、途中で交換しています。 (17,636マイルのときに交換)
現在のメーター指示が96,031マイル、交換した時のメーター指示が96,000マイルということなのでレストア後の積算走行距離は17,637マイルです。
オーディオはCDデッキ、ETCを装備しています。
シートベルトは本来装着しなくても車検が通る年代ですが、安全を考えて前後のシートベルトを後付けしています。
リヤラッゲージルームは、フラットとなっており、広いスペースを活用できます。
エンジンルームが真下にあるため、熱が気になるところですが、それほど影響はないそうです。
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◆機関
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エンジンは空冷水平対向4気筒ガソリンエンジン、4速マニュアルトランスミッションとの組み合わせです。エンジンは、オイルサンプ付きです。
キャブレターは、ウェーバーツインキャブ、サイズ34パイです。
現状の不具合はありません。
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◆足回り
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コニー製のショックアブソーバーに交換しています。
特に不具合はありません。
◆足回り仕様
・ステアリング形式:ウォーム&ローラー式
・フロントサスペンション形式:トレーリングアーム/横置きトーションバー
・リヤサスペンション形式:セミトレーリングアーム/横置きトーションバー
・フロントブレーキ形式:ディスクブレーキ
・リヤブレーキ形式:ドラムブレーキ
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◆メンテナンスについて
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特に記録は残してはいないそうですが以下の請求書がありましたのでご紹介します。
◆2009.7
・一般整備
・フレッシュエアコントロールシール交換
・ドレインホース交換
◆2019.2
・車検整備
・リヤブレーキホイールシリンダーカップキット交換
・ブレーキフルードエア抜き
・エンジンオイル交換
・左右タペットカバーパッキン交換
・プラグコード交換(No.3、No.4、ユーズドパーツ)
・ワイパーブレード交換
◆2021.1
・車検整備
・リヤブレーキホイールシリンダーカップキット交換
・ブレーキフルードエア抜き
・エンジンオイル交換
・左右ハロゲンヘッドライト交換
・ステップモール剥がれ修理
・左右ヒーターホース修理
オーナーさんはトヨタ博物館が主催するクラシックカーフェスティバルに4回出場しています。その時のゼッケンサークル、チラシを持っていらっしゃいます。
ストックパーツがありますのでお付けします。
・エアダクト
・ファンベルト
・ヒューズ
・燃料フィルター
・エキゾーストパイプガスケット
・スピードメーター(購入時のメーター、不動です)
車は愛知県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。