シリーズ3代目のT3、キャンパーやサーファー、アウトドアユーザーにいまだ高い人気を誇ります。その要因としては、直線的なデザインと広い空間、タイプ2譲りの水冷フラット4にRＲレイアウトと、使い勝手のよさに、ちょっとしたレトロ感を味わえる辺りにあるのではないでしょうか。

今回ご紹介致しますT3は、キャラットです。特徴としては、サードシートがフルフラットになり、時にはキャンパー、時には商用と、マルチに使える仕様と言えます。

90年式の左ハンドル、並行車で、95年にショップより購入されました。その時の距離が約40000マイルだそうで、現オーナーさんでツーオーナー目と推測しています。

主だった変更点は足回りのショックを交換した程度でしょう、内外装ともオリジナルコンディションです。外装から見てみますと、年式、使用なりの傷みが散見されます。目につく部分としては、右Fドアの繋ぎ目のサビ、両ミラー、フロント部のクリア剥げです。その他小キズ、擦れがあります。塗装はオリジナルではありますが、部分的にクリア剥げの補修、塗装はされているそうです。以外はヘコミ、腐り類いは見られません。

内装は年式と比較してキレイに保たれています。各シートも破れや目立つ汚れなく、キレイ機能的にも問題ありません。カーペットもキレイです。ダッシュも割れ、ヒビなどなく、天井の垂れもなし、ドア内張に多少の凸凹がありますが、さほど目立たないため、車内は快適に使用できます。

機関は今のところ好調を維持しています。これまででいちばん大きな修理としては、走行中にシールから水漏れがあったため、念のためエンジンをOHしたそうです。距離約70000マイルの時で、内容は明細が残っていないので定かではありませんが、交換したであろうピストンリングが残っていましたので、それを含めた全バラの作業がされていると思われます。水漏れはその一回のみで、その他は大きなトラブルはなく、車検時の点検、整備が主な履歴です。

これまでオイルはフックス、クーラントはデキシクールと銘柄を指定して使ってきました。特にオイルはタペット音がなくなり、調子が保たれているそうです。

マフラーに腐食があります。排気漏れまではしていませんが、交換部品がありますので、お付け致します。

ミッションはOH歴はありませんが、現在も滑り、変速ショックもなく、問題は感じていません。

電装系ではオルタネーターを国産のものに変更しています。交換後は非常に調子がいいそうです。

クーラーは現在効きません。これまではシーズン毎のガス補充で効いていたそうなので、おそらくガス漏れが原因かと思われます。

オーディオはヘッドユニットが不調で聞けません。純正のユニットはあります。
アンテナも折れてしまっています。

現在のタイヤは年式も古く、山も減り気味ですので交換された方が良さそうです。
他にスタッドレス用にアルミが4本ありますので、お付け致します。

予備パーツがあります。ランプレンズやショック等、新品もあれば、予防で交換してまだまだ使えるものもあるようです。

ETCはこのままお付け致します。

現オーナーさんでは大きな事故はありません。一度他者が乗った際に微速でしたがパンパーをブロックに当ててしまい、補修をしています。他の修復はありません。

リサイクル券のと自動車税の月割りはご負担をお願い致します。

オーナーさんはこのT3との付き合いは25年になろうかと言うところ、元々マリンスポーツをしていて、その足にと購入されたもので、長いボード等も楽に収まる広い車内は大変に重宝していましたが、長きに渡り所有されてきたのはそれだけではないようです。聞けば国産車にはない機能、デザインがそれに加わり、特にキャラットはパンパー形状やサイドプレートに外観の特徴があり、キャラットを指名買いしたのは、それが理由のようでした。とかく水冷システムに難があるように聞きますが、パーツには困らないそうで、現状非常に調子がいいので、おそらくこのまま乗り出せるのではとの事。撮影がてら近くをドライブ致しましたが、それは十分に感じました。始動性も問題なし、RRの恩恵か、エンジンは静かにかつスムースに回ります。それは高速で踏み込むとさらに顕著だそうで、水平対抗の特製が味わえると言ったところでしょう。シフトの変速もスムース、足回りからも異音は聞こえませんでした。走りもさることながら、スライドドアを開ければ、大人数、大荷物にも十分に応える広大な室内が広がり、どこか遠出がしたくなる衝動に駆られるのも、ヴァナゴンの魅力のひとつと言えましょう。今回車庫事情により売却の運びとなりました。ボクシーなスタイルに最後のフラット4のRRレイアウト、ヴァナゴンに使い勝手の良さと、クラシカルな持ち味に興味を覚える方はT3と言う選択肢もありではないでしょうか。

車両は長野県にあります。

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