1966年に初代カローラが４ドアセダンの大衆向けファミリーカーとして登場し好評を博しましたが、ユーザーのスポーツモデルを要求する声に応える形で２ドアクーペスタイルのカローラスプリンターが1968年に発売されました。
カローラスプリンターの最高時速は、カローラセダンより5km/hずつ速い数値が公表されており、カローラよりも若々しくスポーティーなイメージを前面に出して発売され、当時の若年層に人気のモデルとなりました。
今回ご紹介するモデルはその初代カローラスプリンターのマイナーチェンジ後のモデルで排気量が1.2LにアップされたＫＥ１７型となります。

【外装】
青みがかったシルバーの塗装は擦り傷もほぼ無く、かなり綺麗な状態です。
メッキ類もくすみもなくピカピカで、ホイールカバーも含めてはっきりわかるような擦り傷は見つけられませんでした。
しいて言えば、給油口の下部付近にごく小さな塗装の粒々がありましたが、ほとんど気にならないようなレベルのもので、外装の程度は上々です。
また、錆やそれに伴う車体の腐食も指摘するほどにわかるものはありませんでした。

オーナー様は1966年に、走行5000Km程度だったこのお車を知人から譲り受け、現在まで所有されていらっしゃいます。
ご結婚後、お子様が誕生されてからは奥様の「冷房が無いのは酷だ」との声で別にクーラー付きの車両を購入され、スプリンターは「たまに乗るくらい」になったとのことです。その後、ナンバーを切られた期間もあったそうですが、定期的にエンジンをかけ、自宅付近の道路法適用外道路を少し走るなどしてコンディションの維持に努められてきました。
４年ほど前に劣化したホース類を交換するなど、安心して乗れるように整備され、再度ナンバーを取得されています。

購入後より風雨、紫外線を遮断できる屋根付き車庫での保管で、雨天には乗らなかったとのことで、紫外線による各部の劣化や、湿気による錆もほぼ無く、非常に良いコンディションを保たれています。
ボディ下周りも腐食は無く、足回り・下回りも綺麗でした。
気が付いた点としては右リヤのテールレンズにヒビが入っていることと、ドアのウェザーストリップが新車時からのままで経年劣化があります。

【内装】
内装も綺麗に維持されており、ダッシュボードも亀裂はありません。
シートは経年の薄汚れが多少見られますが、クリーニングすれば更に綺麗になると思います。一番目立つ欠点としては、リヤシート上部に破れがあり、その他、天井にも薄汚れ、染みが見られますが、半世紀前の車ということを考えれば許容範囲かと思います。
車内のラジオは使えました（半世紀前の車で壊れていないのは貴重だと思います）。ダッシュボード上の時計は動きませんでした。

【機関】
エンジンの始動性は良好で吹け上がりも問題ありません。自動車専用道路を８０ｋｍ／ｈで走りましたが非常に快調でした。
エンジンルームも綺麗ですが、エンジン下部にオイルの滲みがありました。しかし、地面に垂れるようなオイル漏れは無いとのことです。
また、ブレーキにはマスターバックを取り付けており、効きが向上し、扱いやすくなっています。
不具合箇所も、わかっているものは無いとのことです。

使用状況ですが、普段の足としては使用されておらず、維持のために、晴れた日に少し乗る程度とのことです。
タイヤはブリジストン、155SR12が付けられており、前後8部山くらいはあります。

【後付けパーツ】
特になし。純正部品等の部品がいくつかありますので差し上げます。

【取材担当者からの一言】
半世紀前のお車ですから、今後、何もトラブルが無いとは断言できませんが、現在調子も良く、シンプルな構造のため購入後に特に大きなお金がかかることは無いように思います。
全体的に程度は上々ですので、綺麗なものをお探しの方にもお勧めできるお車です。
オーナー様は長年大事にされてこられましたが、年齢も70歳代半ばを迎えられることから、この辺りで大切にしていただける方にバトンタッチしたいとのことで掲載の運びとなりました。
日本の自動車史を語る上でも欠かすことのできない貴重な文化遺産。今のコンディションを維持していただける方に所有していただきたい一台です。

高画質の写真をたくさん用意させていただきましたので、こちらからご覧下さい
https://yahoo.jp/box/55LfyZ
（画像の右下にある「大きいサイズで見る」をクリックすると画像が拡大されます）

実車は熊本県にあります。

個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル委託料金、自動車税（月割り）がある場合は別途頂戴いたします。
なお、車検取得後の譲渡も可とのことです（車検代は実費でいただきます）。

以上の記事内容は、オーナーさんのコメントと取材をもとに作成したもので、わかる欠点なども含めて記事を作成しておりますが、不具合箇所、整備履歴、修復歴などに関して取材時に完全に把握することはできませんし、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。エンスーの杜より無理に購入を勧めることはございませんので、最終的にはご自身でご確認の上、購入をお決め下さい。