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◆MR-Sについて
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MR-Sは、1999年にMR-2の後継モデルとして登場します。トヨタとして3代目となるミッドシップスポーツです。
MR2との大きな相違点は、オープンボディであることです。搭載されるエンジンは1.8リッターの1ZZ-FE型エンジン、VVT-i付きで最高出力は140馬力を発生します。
トランスミッションは5速のマニュアルとオートマチックがありましたが、2002年からは6速ミッションに変更となります。サスペンションは前後ともにMR2と同様にストラット式です。オプションでヘリカルLSDの装着が可能でした。
トップは手動式のソフトトップで、収納時にはトップそのものがシートの後ろ側で平らな面を構成し、ボディラインをくずさないデザインとなっています。また、オプションとしてディタッチャブル式のハードトップも用意されました。
安全装備として全車に運転席エアバッグ、ABS、プリテンショナー付きシートベルトを標準で装備しています。
車体は軽く、ハンドリングが素直で軽快感があり、使いやすいエンジンと相まって「どこでも踏んでいける」クルマとして、その走りは高い評価でしたが、スタイリングが今一歩、スポーツカー好きな方に浸透しなかったようです。
総生産台数7万7840台で2007年に生産終了し、トヨタはスポーツカー冬の時代に・・・。
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◆ご紹介する車両について
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今回ご紹介する車両は、トヨタMR-SをベースにTOM'Sレーシングによって10台限定で用意されたカスタマイズプログラムの「TOM'S W123ターボ」のレプリカモデルです。
ベースはSエディション、以下に車両の仕様を記します。
・TOM'S W123ワイドボディkit(ドア以外はFRP)
・アペックスIHIターボ(AX53B60)
・インタークーラー(電動ファン付き)
・水冷式オイルクーラー
・アルミ製ラジエター(タバタ製)
・エアフロレスのDジェトロ化
・ECU(HKSFコンVプロ)
・エキゾーストマフラー(柿本レーシング、ハイパーフルメガN1)
・強化クラッチ(EXEDYのSメタルクラッチセット)
・TEN製車高調(前後、バネレートF:6kg R:5kg)
・ディクセル製ブレーキパッド、スリット入りブレーキローター
・TRDタワーバー
・6点式ロールケージ(サイトウロールケージ)
・ワーク製アルミホイール(XSA、17インチ)
・TRDセミバケットシート
・D1 SPECステアリングホイール
・サベルト製4点式シートベルト
・バッテリー移設(パッセンジャーシート後部)
現オーナーさんは約4年前に購入します。普段の足ではなく、イベントやサーキットを走らせるために購入されたそうです。そして浅間ヒルクライム、京都ヒルクライム、オートランド作手、モーターランド三河などの走行を楽しんでいらっしゃいました。
次のステップに進むため、エンスーの杜への掲載となりました。
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◆ボディ
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鮮やかなスカイブルーのボディカラー、TOM'S W123のエアロパーツにより、レーシングカーに近いフォルムになっており、原型のMR-Sを連想するのは難しくなっています。
おそらく公道ですれ違うと「今のなんて車?ポルシェ?」と感じる方は多いと思います。
ドア以外はFRP、軽量化に貢献しています。
幌はきれいな状態、リヤウインドウガラスもクリアです。
ロールケージは6点式を装備、ケージにはクッション材を巻いています。
FRPは一個所、小さいですがひび割れの個所がありました。
ホイールはワーク製アルミホイール、タイヤはフロントが215/45R17、リヤが235/40R17でした。タイヤは交換したばかりです。
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◆インテリア
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スポーティなインテリアです。レッドとグレーのTRD製のセミバケットシートは目を惹きます。ホワイトメーターもスポーツ心を揺さぶります。
ステアリングホイールとシフトレバーは本革、フロアコンソールにはTRDのシフトパターンシールがありました。
オーディオは純正MDデッキ、エアコンを装備よく効くそうです。
バッテリーが室内に移設してあります。これはエンジンにターボキットを装着したせいです。
室内に乗り込むとき、ロールケージを跨ぎます。これもスポーツカーの儀式に思えます。
少しドキドキすると思いますがどうでしょうか。
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◆機関
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搭載エンジン、トランスミッションは標準仕様ですが、ターボキットの装着とコンピューターチューンにより、パワーアップをしています。実際に計測したことはないそうですが走った感じは220〜230PSというお話がありました。あくまでも体感です。
水冷式オイルクーラー、アルミ製ラジエター、柿本レーシングのエキゾーストマフラーなど魅力的な装備も付いています。
コンピューター制御はエアフロレスのDジェトロ化、HKSFコンVプロとハイレベルなセッティングとなっています。
それとインタークーラーの取り付けステーが折れて、現在結束バンドで留めてあります。これは各パーツの取り付けに遊びがないためとお聞きしました。解消するためにホースの長さなど見直しが必要です。
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◆足回り
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サスペンションはTEN製車高調(前後、バネレートF:6kg R:5kg)、ブレーキはデクセル製ブレーキパッドとスリット入りブレーキローター、TRDタワーバーなどで足元をしっかりと固めています。
速い車はパワーだけではなく、足回りも大事、当たり前のことですが、きちっとセッティングされた個体です。
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◆メンテナンス
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記録として確認できるのは以下のメンテナンスです。
2015年7月
・LSD組付け
・クラッチセット交換
・右エンジンマウント交換
・オルタネーター交換
更新記事(2020.6.5)
車検を更新しています。今年2月にサーキット走行でミッションブローしてしまい、信頼しているSHOPで40万円ほどかけてフルO/Hしましたとご連絡がありました。コロナの影響でO/H後の慣らし走行をしていませんので、そろそろ始めようと考えているところだそうです。車検を更新しましたが、価格変更はありませんので実質の値下げとなります。
更新記事(2023.1.28)
以下の整備を実施しました。
・クラッチマスター(ペダル側)を新品に交換
・ISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)を新品に交換
・イグニッションコイルとスパークプラグを新品に交換
更新記事(2023.8.27)
車検を更新し、以下の整備を実施しました。
・FコンVプロのリセッティング(HKS指定店で実施)
車は愛知県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。