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◆スバル アルシオーネSVXについて
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1989年の東京モーターショーでデビューし、ほぼそのままの形で1991年10月に発売された富士重工のフラッグシップモデルです。ネーミングはレオーネベ−スだった先代アルシオーネの最上級モデルVXを引き継いだものと思われます。
SVXはSubaru Vehicle Xの頭文字、サブネームのアルシオーネは昂(プレヤデス星団)の一番明るい星アルキオネの英語読みとのことです。
エンジンは、レガシィの初代モデルの2.2リッターバ−ジョンのEJ22に2気筒プラスされた新設計の3.3リットル、水平対向6気筒4カムシャフト24バルブエンジンを搭載、電子制御トルクスプリット式のフルタイム4WDシステムと組み合わされます。
4WDはVTD4WDシステム(可変トルク4WD)を採用。可変トルク4WDはポルシェ959、スカイラインGTRなどが有名ですが、SVXの場合は通常前輪35、後輪65の比率でトルク配分をして、路面の状況に応じて50:50まで可変させるというシステムです。このため通常はFR的な回頭性の良さを楽しむ事ができ、路面状況が悪化した場合は、4WDらしいスタビリティの高さを享受できるという優れものでした。
デザインはジウジアーロです。ジウジアーロのデザインをそのまま具現化したといわれるデザインはミッドフレームのウインドウが特徴的な、グラスエリアの広い、三次曲面ガラスを多用した個性的なデザインとなっています。(組み立ては大変だったようです)
ミッドフレームの採用と徹底したフラッシュサーフェース化により、発売当初国産最高のCD値0.29を実現、当時RX7が0.30、NSXが0.31でしたので、その空力特性には目を見張るものがあります。アンダーボデーにも整流用で樹脂製のカバーがついていました。
内装もジウジアーロのデザインのようでしたが、社内デザインに押されたようで外観とは違い、オーソドックスなものに落ち着いたようです。
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◆ご紹介する車両について
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今回ご紹介する車両は、スバル アルシオーネSVXのS3、特別仕様車です。(500台限定)
現オーナーさんはご友人の方から譲り受けます。
最初の方はメーカーの方だったそうです。
現オーナーさんの会社は自動車の内装関係を手掛ける会社、購入を機に、50周年を迎える会社のデモカーにしようと話があり、記念となるように内装をモディファイします。
色はベージュとロイヤルブルーを基調とし、シート張り替え、ドア内張り張り替え、トリム類を起毛処理、インパネの起毛、天井は張り替え、ステアリングホイール張り替え、唯一何もしなかった内装パーツがシートベルトガイドのみだったそうです。
グレーだった内装が明るく華やかなになり、素敵なスペシャルティカーの佇まいに生まれ変わりました。内装は、ジウジアーロが手がけた外観デザインと相まってスバルのフラッグシップカーとして一段とパワーアップした車両に感じます。
しかし、デモカーとして完成はしたものの実用車として活躍する機会はほとんどなく、7年間での走行距離は3000kmぐらい、これではこのまま朽ちてしまう・・・こうゆう気持ちが出てきた以上、このままではまずいと思い、この手の車の掲載が多い、エンスーの杜への掲載依頼となりました。
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◆外観
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ボディカラーはシルバーメタリック、多少のクリア落ちがありますが、きれいな状態だと思います。
広いガラスエリアは、アルシオーネ独特のデザイン、少し色のかかったガラスは上品で高級車であることを主張しています。ガラスにキズは見当たらず、開閉用のガラスはスムーズに可動していました。
フロント、リヤのライト類はボディを囲むようなデザイン処理、透明できれいな状態でした。
フロント周りに飛び石による小キズはありました。
多少のキズ、エクボなどは見られましたので画像をご覧ください。
アルミホイールは純正の16インチBBSホイール、タイヤサイズは225/50R16です。
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◆内装
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内装は張り替えてありますので、大変きれいな状態です。
インストルメントパネル、サイドシルトリム、シートアンダーカバー、パワーウインドウスイッチパネルなどは起毛仕上げ、全シート、ダッシュボードキャノピー、ドアライナーについては高級本革であるセミアリニンレザー、ルーフとリヤシェルフなどは合皮レザーに張り替えています。
フロアも合皮レザーで全面張り替え、フロアカーペットは純正のものです。
電装関係のトラブルはなく、正常に作動しています。
フルオートエアコンはよく効いていました。
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◆機関
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3.3リッターのボクサーエンジンを搭載、4速オートマチックとの組み合わせです。
駆動方式はフルタイム4WDです。
エンジンは、エンジンオイル漏れがあったため、約3年前にオーバーホール(OH)しています。
OHは岐阜にあるスバルで有名なディーラーとお聞きしました。
◆エンジン仕様
種類:水平対向6気筒DOHC24バルブ
総排気量:3318cc
最高出力:240ps(177kW)/6000rpm
最大トルク: 31.5kg・m(308.9N・m)/4800rpm
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◆足回り
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ノーマルの足回りです。
前後のショックアブソーバーは現オーナーさんが純正品に交換しています。
◆足回りの仕様
ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前):ストラット式独立懸架(サブフレーム付)
サスペンション形式(後):ストラット式独立懸架(サブフレーム付)
ブレーキ形式(前後):ベンチレーテッドディスク
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◆メンテナンスについて
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整備記録簿の内容を以下に記載します。
全てディーラーの整備ですが、整備記録は全て揃っている訳ではありません。
◆1ヵ月点検 1995.6 2,219km
◆1年点検 1996.5 10,254km
・エンジンオイル交換
・ドア回り給油
・タイヤローテーション
◆一般点検 1996.10 14,091km
◆1年点検 1997.4 17,458km
◆セーフティチェック&リコール 1997.11 21,903km
◆車検 1998.4 24,722km
・エンジンオイル交換
・エンジンオイルエレメント交換
・BTP取付け
・パンク修理
◆一般整備 1998.4 24,768km
・ディファレンシャルオイル交換
・ATF交換
◆車検 2000.3 54,576km
・リヤクランクシール交換
・セパレータ交換
・リヤデフオイル漏れ修理
・リヤ左ハウジング交換
・水温センサー交換
・スロットルセンサー交換
◆一般点検 2001.3 69,011km
・左右ロッカーカバーガスケット交換
◆車検 2002.3 80,059km
・ブレーキオイル交換
◆一般整備 2002.5 81,654km
・前後ディスクブレーキパッド交換
◆車検 2004.4 92,333km
◆1年点検 2005.4 99,681km
◆車検 2006.4 106,999km
・P/Sホース交換
・発煙筒交換
・リヤワイパーゴム交換
◆車検 2010.3 119,000km
◆車検 2012.3 124,900km
・エンジンオイル交換
・リヤブレーキローター研磨
・発炎筒(LED)
◆車検 2016.5 131,917km
・エンジンオイル交換
・エンジンオイルエレメント交換
・LCC交換
・エンジンオイルドレーンパッキン交換
・ワコーオイル添加剤
・ファンベルト交換
・エアコンベルト交換
・フロント&リヤワイパーゴム交換
・スパークプラグ交換
◆車検 2018.5 133,172km
・フロントブレーキキャリパーシールキット交換
・フロントブレーキパッド交換
・リヤブレーキキャリパーシールキット交換
・車速センサー交換
◆車検 2020.5 134,241km
◆車検 2022.5 135,445km
・エンジンオイル交換
・エンジンオイルエレメント交換
・LLC交換
・ブレーキフルード交換
・フロントディファレンシャルオイル交換
・リヤディファレンシャルオイル交換
・ロービームバルブ交換
現オーナーさんのコメント
アルシオーネの走りは素晴らしいものがあります。可変トルク配分のVTD-4WDシステムによりハンドリング性能が高く、ワインディングロードも安定しています。低い重心により高速でも安定性しており、車両自体のスタビリティが優れていると思います。3.3リッターのエンジンは吹き上がりがよく、モーターのようです。
車検はあと1年あり、普通に乗れるアルシオーネSVXは、なかなか見つからないと思います。
ぜひ、マニアの方からのお問い合わせをお待ちしています。
車は愛知県にあります。
法人登録の為、消費税がかかりますが掲載価格は消費税込みの価格です。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。