今となってはだいぶ希少になってきたルーテシア2・フェーズ2・R.S.です。

ルノーの基幹車種にして最量販車種であるクリオをベースに、ルノーのモータースポーツ部門であるルノースポールによってファインチューンが施されたホットハッチがクリオ・ルノースポールで、その日本仕様の名称がルーテシア ルノースポール（以下、ルーテシアR.S.）です。

1998年に登場した2代目ルーテシアに設定されたルーテシアR.S.は、Bセグメントの軽量コンパクトボディをチューンされた2リッターエンジンと足回りで武装し、内外装の各所を特別に仕立てられたモデルで、本格スポーツハッチを求める好事家からの大きな支持を得ることとなりました。

2002年3月にはルーテシア自体がフェーズ2へと移行されました。

フロントマスクが大きく変更され、リア回りもランプの点灯配置やリアハッチオープナー周辺が変更、内装にも大幅な変更が加えられました。

●● プロフィール ●●

こちらの車両は、多くのエンスー車両を乗り継いできたマニアであるオーナーさんが、2019年に購入したものです。

オーナーさん曰く、

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2019年4月、フランス車を得意とする中古車販売店から「修復歴なし」「新車時からの記録簿有り」の車両を購入しました。

購入時〜現在まで修復、事故無しです。

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とのことです。

特徴としては、

・ディーラー車のフェイズ2・R.S

・適度なモディファイ

・機関系・足回り系のメンテ履歴が多い

・外装は年式相応

が挙げられます。

メンテナンスやモディファイに関しては、輸入車に精通しているショップやディーラー系と付き合いがあり、適宜使い分けているとのことです。

●● 外装 ●●

社外ホイールが目立つくらいで、基本的にノーマルに近い状態です。

塗装面は年式相応で、全体的に小キズや凹み、磨きキズや色ムラのある箇所が散見されます。

ガラスやゴム、灯火類やエンブレム類のコンディションは概ね良好です。

リアの車名エンブレムはClioに変更されています。

気になる点としては主に、

・フロントガラスのゴムモールに劣化部分あり

・フロントにある複数の飛び石跡

・ヘッドライトに若干の黄ばみ、くもり

・無塗装樹脂パーツの一部に白化

・運転席側ドアミラーのスリキズ

・運転席側リアバンパーのスリキズ補修跡

・運転席側中央付近のドアパンチ跡

・助手席側ドアノブ付近のドアパンチ跡

・助手席側ドアミラー付け根のキズ

・助手席側Cピラー&フェンダー周辺のキズ・凹み

・ルーフやサイドのモールの塗装劣化

あたりが挙げられます。

クリア剥げの進行があったため、2024年1月にリアルーフスポイラーを再塗装しています。

●● 内装 ●●

基本的にノーマルに近い状態で、キレイに保たれています。

モディファイ箇所は、

・ETC
・スロットルコントローラー

挙げられます。

気になる点としては、

・運転席サイドサポートのスレ
・インパネ中央部のパネルに散見される小キズ
・スピードメーター内オンボードコンピューター表示項目の一部が非表示（燃料消費量、燃費L/100kmが表示されない（走行に重要な オドメーター、トリップメーター、平均時速は表示OK））

が挙げられます。

シートの掛け心地は良好で、ヘタリ感はありません。

エアコンは問題ないとのことで、取材日もちゃんと効いていました。

ラゲッジも良好です。

●● 機関・足回り ●●

いくつかのモディファイが加えられています。

主なものは、

・DUNLOP DIREZZA RSC ホイール（2023/1 新古品（未使用在庫品）購入。軽量。純正と同サイズ 7Jx16。ノーマル有り）

 • PPT スロットルコントローラー

・エキマニ（フジツボ製？購入時点で既に装着済み。ノーマル有り）

が挙げられます。

以下、オーナーさんによる直近の主な整備明細になります。

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● 前オーナー所有時

2008/07　30012km　リヤハブべアリング (LR)
2012/10　46201km　タイミングベルト/テンショナー交換 

　　　　　　　　　　　 WP交換 

　　　　　　　　　　　 サーモスタット交換
2015/10　50963km　右 Fストラット・アッパーベアリング交換 

2017/10　61690km　右ドライブシャフト Assy交換 

● 2019/04購入時〜現在

直近2回の車検はディーラーにて実施しています。

ルーテシア2 RS2の国内外ネット情報の「あるある」個所と電装系の整備に注意を払ってきました。 

2019/05　64746km　タイヤ交換 （PIRELLI  PZero Nero GT 195/45R16）

2019/06　65017km　パワーステアリング・プレッシャー・スイッチ交換

2019/08　66400km　エンジン・マウント 2個所交換
2019/10　66524km　車検、バッテリー交換
2020/10　67060km　A/C整備

　　　　　　　　　　　内外気切り替えフラップモーター・ギア補強

　　　　　　　　　　　エクスパンジョンバルブ交換 

　　　　　　　　　　　ドライヤータンク交換

　　　　　　　　　　　ラジエターサブタンク交換

　　　　　　　　　　　前後ブレーキパッド交換

　　　　　　　　　　　スライドピン潤滑 

2020/11　67300km　MTマウント交換

　　　　　　　　　　　TDCセンサー交換

2020/12　67368km　IGコイル交換 

　　　　　　　　　　　 IGワイヤー交換 

2021/02　67501km　プラグ交換 

　　　　　　　　　　　 Fインジェクター4本交換

　　　　　　　　　　　 Fポンプ交換（予防）

2021/09　68293km　スピードセンサー交換

2021/11　68326km　車検 

　　　　　　　　　　　 左Fストラット・アッパーベアリング交換

2021/12　68667km　左ドライブシャフト・インナーブーツ交換 

2023/11　76236km　車検 

　　　　　　　　　　　センター及びリヤー マフラーマウント交換 

　　　　　　　　　　　排気漏れ補修
2024/05　77690km　クラッチワイヤー交換

　　　　　　　　　　　 A/C 点検 

その他、ヘッドライトの左右光軸調整機構の修理や時計のコンデンサー交換等、できる範囲のことはなるべく自分で整備するようにしています。

補足1）新車時からの記録簿、及び自作整備明細表あり

補足2）エンジンオイルは5千km前後、 LLCとブレーキオイルは車検時に交換 

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とのことです。

●● インプレッション ●●

ほぼノーマルのルックスにDUNLOP DIREZZA RSCが良い雰囲気です。

メチルブルーメタリックのボディカラーにブロンズカラーのホイールが効いていますが、思えばこれは初代クリオ・ウィリアムズをどこか彷彿とさせる組み合わせで、それだけでオッと思わせられるものがあります。

外装はややキズ等劣化部分が多めなのが残念といえば残念ですが、あくまで20年以上を経たホットハッチですので、むしろピカピカのものより自然とも言えます。

インテリアは良好かつほぼノーマル状態です。

ダッシュボードにスロコンの操作部が取り付けられている点がさりげなく走りを主張するにとどめられています。

シートのコンディションは良好で、当時のルノー車独特の肉厚な掛け心地とホールド感を味わえます。

エアコンはメンテ済み・点検済みなところが高ポイントで、しばらくは安心して乗れそうなのが嬉しいですね。

助手席にて試乗させていただきましたが、ルノースポールが手掛けた2リッター16バルブエンジンは滑らかなフィールで、スロコンの恩恵もありピックアップが鋭く、かつパワフルです。

そんなエンジン＋自然なドライビングポジションが得られる左ハンドル＋5MTで軽量コンパクトボディをグイグイキビキビと走らせる行為は格別なことでしょう。

乗り心地も意外なほど良く、もちろんスポーティなものですが当たりが丸いためか決して不快ではなく、車好きならむしろ快適と言っても差し支えないほどの印象で、これなら日常使いやツーリングも気軽にこなせるでしょう。

3ドアHBですから実用性も高く、取り回しも良好なうえにこの走りの実力、官能性、そして現代のフランス車から失われつつあるテイストのスタイリングまで備わっているのですから、まさにこれはフレンチホットハッチの鑑のような車と言えますね。

以下、オーナーさんのコメントです。

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ルノー・クリオ・ウィリアムズの流れを汲んだI、1.1トンのボディに2.0リッターエンジンを搭載した、所謂ホットハッチです。

ホンダのVTEC程ではありませんが、吸気可変バルプタイミングにより5000rpm前後からレッドゾーンの7200rpmまで一段と吹けが良くなる自然吸気エンジンが魅力です。

LHDで5MTなものの、全幅1.67mかつ窓面積が大き目で運転し易いです。

ルノーらしい快適なシートもポイントです。

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とのことです。

●● その他 ●●

お付けできるパーツ類です。

@純正品

・ノーマルホイールx4（もともとの装着品）

・ノーマルエキマニ

・スペアキー

・取説

@社外品

・ヘインズマニュアル

・メーカーの英文整備マニュアル Clio Sport版（コピー）

・ルノー用OBD診断機（iCarSOFT i907）

コンディション維持のため、走行距離は多少延びていきます。

色調の微妙な違いや小キズ等が画像や動画ではわかりにくいため見学をお勧めしますが、オーナーさんご多忙につき購入を前提とした場合のみとさせていただきます。

●● まとめ ●●

つい10年ほど前くらいにはそれほど珍しくはなかったこのルーテシア・フェーズ2・R.S.もほとんど見かけなくなりました。

とはいえまだリーズナブルな個体も探せばある状況ですが、もう何年かすると個体数減少により全体的に相場が一層上昇、その中でも良好なものは相当な高額になるというのが、他車の傾向を見ても予想できます。

この車両は外装が年式相応なぶんリーズナブルな価格なもののメンテ履歴はしっかりしていますので、ルーテシアR.S.を探していたという方の中でも特にガンガン走って楽しみたい、使い倒したいという方にぜひお勧めしたい車ですね。

オーナーさんは今も愛着を持って維持していますが、売却理由としては、

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長年MTの輸入車を所有してきましたが、体調不良を機にクラッチレス車への乗り換えを決断しました。

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とのことです。

車両は、東京都杉並区にあります。

個人の為、消費税はかかりませんが、リサイクル料（15,610円）と月割りの自動車税のご負担をお願いいたします。