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ポルシェ911カレラクーペ1(993) 1997年式
車検 2023年3月 走行 248,000km 備考 ディーラー車 6MT ワンオーナー ETC
長さ 424cm 173cm 高さ 130cm 重量 1390kg 排気量 3600cc
取材日2021年7月16日

通好みなモディファイが施された、993の最終型・ワンオーナー車です。

911としては4代目となるタイプ993は、それまでの964以前のモデルから大幅な進化を果たした、ビッグマイナーチェンジというべきモデルです。

その改良の手は多岐にわたり入れられていますが、大きな特徴としては2つ、

・リアサスペンション・・・それまで継承されていたセミトレーリングアーム式の、コーナリング限界付近でのナーバスな挙動を解決するため、マルチリンク式を採用。それを収めるためリアフェンダーが拡幅され見た目もボリューミーに変貌。

・スタイリング・・・ハーム・ラガーイによって手掛けられた、パナメリカーナを源流にするなだらかなノーズを持つスタイリングで、それまでの大きな特徴だったいわゆる”フロッグアイ”ではなくなる。

が挙げられるかと思います。

その他993の詳細はエンスー諸氏なら「言わずもがな」でしょうし、関連書籍やウエブ記事も溢れるほどありますのでそちらに譲るとして、ここではクーペタイプ1の特徴にだけ触れておきたいと思います。

クーペ・タイプ1は1994年に特別仕様として登場し、後にカタログモデルとなった車です。

標準モデルが発売当初は単なるカレラというネーミングだったところ、翌1995年にカレラ・クーペ・タイプ2と変更になり、それに対する廉価版という位置づけとしてタイプ1がカタログモデルになりました。

その内容は

・16インチホイール

・サンルーフレス

・リアワイパーレス

・ファブリックシート

・タイプ2の70万円安

といった仕立てで、911を新車で買う人からすれば目を瞑れるほどの価格差の割に装備がだいぶ変わるため、実際、販売の多くはタイプ2で占められることとなりました。

しかしながら、走りに徹したい人(だからサンルーフもリアワイパーも邪魔)、自分好みにモディファイしたい人(どうせシートもホイールも変えてしまう)にはむしろ好都合なモデルであり、内容的にも単なる廉価版というよりは、そういった好事家向けに敢えてポルシェが用意したグレードと考えられます。

今回の車両は、そんなタイプ1をある意味最も”らしく”乗られてきたとも言える車になります。

●● プロフィール ●●

こちらの車両は、現オーナーさんが1997年8月、つまり993の販売終了直前に滑り込みで新車購入したものになります。

その走行距離は25万キロ近くにも及びますが、年式からすると常識的な距離とも言えます。

そしてその経過年数・走行距離からは想像できないくらいコンディションが良好です。それは、メンテナンスが手厚いことと保管場所が良いこと、日常的に乗っていることが要因と思われます。

メンテナンスは主に旧ミツワメカ在籍の工場とポルシェセンターを適宜使い分け、基本的に好調なもののもし不具合があれば惜しまず入庫させており、そのほとんどの整備履歴は保管されています。

保管場所は常に屋根付きで、引っ越しをする際もまずは993の保管場所ありきで決めてきたとのことです。

もちろん現在も通気に優れ陽の当たらない屋根付き駐車場です。

また、購入直後より日常的に使用し、今でも雨の日以外はどこにでもこの車で出かけるとのことで、雨に濡らさず置きっぱなしにもしないという、機械としては良い条件で維持されていると言えましょう。

モディファイが多く施されているのも大きな特徴で、購入直後より適宜手を入れられ今のかたちに熟成されてきた状態と言えます。

大きな仕様としては、

・ドイツ本国RS仕様(主に純正パーツを使って構築)

・赤内装(シートやステアリング、内装各所をレッドのパーツでコーディネート)

・ティプトロニックから6MTへ変更

となりますが、そのモディファイは細部にわたり手が入っています。

●● 外装 ●●

ドイツ本国RS仕様になっています。

とはいえドイツ仕様RSのフルノーマルを目指したものではなく、RS仕様をベースにオーナーさん好みのパーツを適宜追加していって仕立てられています。

内容としては主に、

・RS用エアロ(純正)

・ターボS用リアフェンダー(純正)

・959風スリット入りリアバンパー(社外)

・18インチBBS RS-GT

・マフラーカッター(ワンオフ)

・キャリパーペイント(レッド)

となっています。

ターボS用リアフェンダーの穴はダミーとのことです。

オーナーさんとしてはきちんとエンジンまで導風させようとして工場と相談したのですが、色々と不都合があったため断念されたとのことです。

フロントスポイラーの先端とその下側こそ擦った痕がありますが、それ以外では目立つキズはありません。

24年25万キロ経つ車ですのでその他小キズや汚れが無いと言えば嘘になりますが、ひと目見てとてもそうだとは思えないくらい艶やかでピンシャンしています。

細かいところでは、オーナーさんの好みで新車時よりミツワステッカーが貼られていない仕様となっています。

●● 内装 ●●

要所要所がレッドのパーツでコーディネートされています。

購入初期より有名内装専門店で張り替えており、場所により劣化したらまた張り替えたりしているとのことです。

内容としては主に、

・レカロシート(赤ファブリック、運転席と助手席で異なるタイプ)

・996用ステアリング(赤革/カーボンのコンビ)

・内装パネルが部分的に赤革張り

・センターコンソールが赤革/カーボンのコンビ

・赤シートベルト

・赤革シフトブーツ

・赤革サイドブレーキレバー

・赤フロアマット

となっています。

使用に伴うスレや汚れはありますが、全体的には良好です。

その他、

・シフトレバー(社外)

・ホワイトメーターパネル(社外)

・スイッチ用メタルリング(社外)

・アルミペダルキット(ゲンバラ)

・アルミフットレスト(テックアート)

・オーディオ(ナカミチTP-1200limited+アンプ+前後スピーカー+サブウーファー)

・レーダー探知機

・ETC

といったモディファイも施されています。

オーディオはナカミチスペシャルショップ向けの、音質向上がなされた限定モデルで、最高の音質を誇ると言われる当時の最高級品です。

Lightningケーブルが裏から追加されていますので、iPhoneの充電もできます。

天井の垂れはありません。

エアコンも問題ありません。

●● 機関・足回り ●●

エンジンは基本的にノーマルですが、要所要所がモディファイされています。

主な内容としては、

・ティプトロニックから6MTへ変更(およそ10万キロ走行時に実施)

・クラッチをシングルマスに変更

・エグゾーストサウンドエンハンスメントパッケージ(純正)

・ストラットタワーバー(ゲンバラ)

・サスペンションキット(アラゴスタ)

あたりが挙げられます。

整備履歴は新車時よりほとんど残っていますが、近年のものとしては、

@2012年11月

・リアブロア切替フラップソレノイド&リレー交換

・フレッシュエアブロアフラップモーター交換

・Fブレーキディスク&パッド交換

・Rブレーキパッド交換

・左右ストーンガード交換

・左右スタビリンク交換

@2012年12月

・リアスポイラーグリル塗装・交換

@2013年7月

・アイドリング不調修理

・・・プラグ&IGケーブル全交換、ディストリビューターキャップ&ローター交換

@2016年4月

・助手席パワーウインドウスイッチ交換

@2017年10月

・エンジン不動修理

・・・DMEリレー交換

@2018年3月

・エンジン始動不良修理

・・・燃料ポンプ交換

@2019年6月

・エンジンストール修理

・・・エンジンピックアップセンサー、ディストリビューターキャップ交換

・4速ギアシンクロリング交換修理

@2021年4月

・オイル漏れ修理

・・・エンジン・MT脱着、クラッチ分解交換他

あたりが挙げられます。

オイルは夏と冬の年2回、季節の変わり目に交換しているとのことで、銘柄はガルフ911とのことです。

●● インプレッション ●●

この車に初めて対面した時、まさか24年25万km弱を走破しているとは思いもよりませんでした。

それほどキレイで、シャンとした佇まいです。

話を伺ってみると更に驚きなのは、毎日と言っても良いくらい日常的に乗っていて、仕事先にも雨の日以外は全てこの車で行っているということです。

普通はそういう使い方をしていると、それらしいヤレ感が出るものですが、この車はどう見てもツーリングがメインといった感じに見える、日常使用に伴う使用感が希薄です。

ドアを開けた時の印象も見た目に違わずしっかり感があり、ドアを閉めたときのカッチリ感やピーンと響く金属音も、ずっと走行距離の少ない個体と変わらない印象です。

インテリアに目をやると、さすがに経年と走行距離を感じさせる部分は各所にあります。

特に身体が触れる頻度が高い部分になるほどその傾向は強く、ダメになった部分は革を張り替えたりパーツを交換したりしているとのことですが、それでも使い込むうちに傷んできているといった感じです。

とはいえそれは雑に扱ってできたそれではなく、丁寧に使っていてもできてしまう傷みであることは、それ以外の部分のコンディションの良さから容易に想像できます。

オーディオを見ると、往年の名機、ナカミチTP-1200LTDがインストールされています。これは音が最高に良い代わりに鳴らすだけで最低数十万円は掛かるものですが、ここを見るだけでも、この車に奢られたパーツは全てオーナーさんが好きなもの、納得したものにお金を惜しまず注ぎ込まれてきたものなのであろうことが伝わってきます。

よくよく見ると、RS仕様とは言っても日本仕様のド派手な大型ウイングではなく控えめなローウイングの本国仕様でエアロパーツも極力純正で構成してあったり、外装のガーズレッドと合わせて内装をコーディネートするにしても、赤部分の配分が派手すぎずに映える絶妙なバランスだったり、最初から敢えてミツワステッカーを貼らないオーダーを出したりなど、細部にわたりこだわり方が徹底していることがわかります。

そう考えると、クーペ1にした理由もわかるような気がします。

シートは純正よりレーシーでホールド性の良いレカロのセミバケットで、ホイールも格好よくとても軽量なBBSのRS-GTです。

何より、現在の仕様が完成形だとしたら、固定ルーフと穴無しリアガラスでないとどこかしっくりきません。

一貫して余計なものを全部削ぎ落とし、必要なものを全部追加してきたといったオーラが出ています。

助手席にて試乗させていただきましたが、やはりヘタリは全く感じません。もちろん新車時や低走行距離の個体と直接比較した訳ではありませんが、感触としては数万キロ走行くらいの個体とそう変わるものではなく、変なキシミ音やカタカタ音もないので、ボディのしっかり感やフラットシックスの精緻かつ鋭いサウンドや吹け上がりを堪能できます。

あくまで街中での試乗でしたが、それでも空冷ポルシェでドライブするのは何とも心地よく刺激的なひと時でしたので、それを自らハンドルを握ってするとなったら、さぞかし甘美な時間となることでしょう。

●● その他 ●●

日常的に乗っているので走行距離は延びていきます。

細かい仕様の説明や扱いのレクチャー等ができるため現車確認をお勧めしますが、オーナーさんご多忙につき購入を前提とした場合のみとさせていただきます。

●● まとめ ●●

24年25万km弱を経ていますが、そのコンディションからすると、それは大した問題ではないのかもしれません。

それはポルシェという車の頑丈さ、耐久性の高さの賜物です。

そして、空冷最後の911であるタイプ993の人気・名声は年を経るごとに高まる一方でまず下がることはないでしょうから、この仕様が気に入ってコンディションに納得できる方であれば、これだけの内容の車を所有できる、今が大きなチャンスと言っても過言ではないでしょう。

オーナーさんは現在もとても気に入っていらっしゃいますが、いちどはオープンモデルのポルシェに乗りたいとのことで、乗るなら同時所有で分散してしまうより1台と向き合いたいとのことで売却を希望されています。

お車は、東京都渋谷区にあります。

個人の為、消費税はかかりませんが、リサイクル料(14,260円)と月割りの自動車税のご負担をお願いいたします。

以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。
888万円
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通好みなモディファイが施された、993の最終型・ワンオーナー車です。 
カラーコーディネート含めてモディファイが最高に決まっています。 
ドイツ本国RS仕様を基本にオーナーさん好みのパーツがセレクトされています。 
993を象徴するグラマラスなヒップ。 
サンルーフレス、リアワイパーレス、ミツワステッカーレスです。 
なだらかになったフェイスも993らしいところですね。 
フロントからサイドにかけて良好です。 
フロントスポイラーの先端とその下側にはさすがに擦った痕があります。 
とはいえ普通の目線で見るぶんにはあまりわかりません。 
 
ホイールは軽量な鍛造2ピースのBBS RS-GTです。 
灯火類もすべて良好ですね。 
 
 
こういうテイストの仕様ならやはり固定ルーフがいいですね。 
純正のターボS用リアフェンダー。 
ゴムの状態は全般的に良好です。 
控えめなルックスが格好いいロータイプのリアスポイラーグリル。 
959を彷彿とさせる、社外リアバンパー。 
リア周りもグッドコンディションですね。 
 
 
 
リア周りの灯火類、エンブレム類もキレイですね。 
ノーマルよりレーシーで、切り欠き部分の形状にフィットしたマフラーカッター。 
キレイに保たれたエンジンルーム。 
アクセルをひと踏みすれば誰もが昂る、カミソリのように鋭い吹け上がり。 
 
 
トランクにはとパワーアンプとゲンバラのタワーバーが。 
 
要所要所が赤でコーディネートされたインテリア。 
996用ステアリングも赤革とカーボンでコーディネートされています。 
ペダルキットはゲンバラ、フットレストはテックアートです。 
前席は2脚ともレカロのセミバケット。左右で種類は異なります。 
年季の入ったサイドブレーキレバー。 
やや傷んだ部分もあります。 
 
リアシートは使用感がありません。 
コックピットは全体的に良好です。 
オーディオにも並々ならぬこだわりが投入されています。 
 
 
 
  
 
 
 
 
新車時からの整備履歴がほぼ残っています。 


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TEL/090-2540-5952(ヤマナカ)

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