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シュビムワーゲン タイプ166 1943年式
車検 2026年1月 走行 不明(メーター記載17,502km) 備考 中古並行車、本物(車両出生証明書あり)、左H、4速MT、パートタイム4WD、日本国内に3台
長さ 395cm 151cm 高さ 164cm 重量 780kg 排気量 1131cc
取材日2024年11月26日

★シュビムワーゲン タイプ166に関して
第二次世界大戦中にドイツ軍が使用した四輪駆動の水陸両用車であり、大戦中に最も多く生産された軍用水陸両用車である。
正式名称は「軽乗用自動車K2s(4輪駆動)フォルクスワーゲン166型」であり、「シュヴィムワーゲン」は「泳ぐ車」の意味がある。

1941年から1944年までの間に14,276輌のタイプ166が製造されたが、バスタブのような車台構造を持ち、車体後部の上面には排気マフラー、その下には起倒式の3枚翼のスクリューと、それを駆動させるエンジンと繋がったシャフトが装備されている。

スクリューは陸上走行時は上へ跳ね上げられているが、使用の際には下に降ろされ、単純なカップリングによりシャフトと連結される機構となっており、スクリューによる水上推進では、10km/hでの航行を可能にしている。

搭載される空冷4気筒水平対向エンジンは1131ccの排気量から、最高出力25hp/3000rpmを発揮し、最高スピードは80km/h、水中では10km/hで航行できた。

◆当車について◆
【ヒストリー】
1943年12月31日製造。
1944年1月8日にドイツのベステンゼー(Bestensee)にあったドイツ軍武装親衛隊(Waffen-SS)に納入された個体

2009年5月に国内登録の中古並行車、2024年4月に購入、オーナー歴不明、取説・マニュアル関連なし、整備記録あり、屋内ガレージ保管、事故歴・修復歴不明、ETC、スペアキーあり

※型式/不明、原動機の型式/0868479、車台番号/7-08●●●
※車名はフォルクスワーゲン

◆エクステリア◆
ボディカラーはサンドベージュ、オリジナルの状態が保たれており、状態は良好です。
塗装にムラがあったり、細かい凹みや傷、錆がありますが、一般的な乗用車とは違い、それらが軍用車としての味となっています。

1枚の板からプレス式で作られたモノコックボディですので、溶接で繋いだ跡はありません。

4輪駆動にしたのは、水中から岸に上がる際にフロントタイヤが回転しないと上陸出来ないと言う理由だった模様です。

200mmサイズDEKA製の16インチタイヤは、泥濘地でのスタック防止と水中での浮き輪代わりにもなる様、初期型の太いタイプです。

スクリューのユニットは車体上部の排気管の並びにあるロッド(フック付きの棒)に引っ掛けて、後席から乗車したまま上げ下げする事が出来ます。

スクリューはエンジンとの連結部を繋げば、回転させる事が出来、舵はフロントタイヤがその役目を果たします。

水上航行のシーンは、YouTubeに動画が投稿されていますので参照して下さい。
https://youtu.be/25kt4XVU65w?si=JetBsc7yvPbH-rgA

なお、日本国内では水上を航行する場合、たとえ川や湖であっても船舶の免許が必要となります。
また船検に合格する必要もありますが、当車両は船検を受けていないため、水上航行は出来ません。

◆インテリア◆
車内も後付けのメーター類以外はオリジナルの状態を保っています。

素っ気ないシンプルなメーターやシート類ですが、これがミリタリーの醍醐味だと思います。
インパネは姉妹車のキューベルワーゲンと同じですが、必要最低限の装備です。

ドアはありませんので、フェンダー脇に取り付けられたバーを踏み台にして乗降します。

シフトは4速MT、パートタイム式の4WDは、トランスファーの切り替えでRRから4WDになります。

シートは独立した4シーターとなっており、簡単に脱着が可能です。
また助手席のシートは座面を反転すると、機銃を打ちやすい位置に座る事が出来ます。

マフラーがリアシートのすぐ後ろに付けられていますので、アイドリング中は風向きによっては触媒レスの排気ガスを吸ってしまう事もありますが、走っている限りは大丈夫です。

なおヒーターは装備されていません。

◆エンジン・整備関連◆
エンジンは軽いクランキングで掛かり、アイドリングは安定しています。
1.2LのVW製フラット4エンジンは良く整備されている様で、軽やかに回り、フケ上がりも良好です。
異音や異臭も無く、オイル漏れはありませんでした。

基本的にベースがVWですので、エンジン関連のパーツの供給に関しては大丈夫の様です。

なお、スクリューの動作確認は行っていません。

◆オーナーさんより一言◆
ナンバーを付けて、いつでも乗れる様にしていますし、エンジンも一発で掛かります。
ETCが付いていますので高速道路も走る事が出来ますが、最低速度で走るのが精一杯です。

またイベントに参加する事もありますが、ヘルメットや帽子をかぶって雰囲気を出しています。

他にも車があり、あまり乗る機会が無いため欲しい方おられれば、お譲りしたいと思います。

ただ、日本に3台しかないとても希少な車ですし、一度手放したら2度と手には入りませんので、売り急いではいませんし、そのまま乗り続けるかも知れませんのでご了承下さい。

◆エンスーの杜取材担当者の私情インプレ◆
ミリタリーファンには垂涎のシュビムワーゲンです。
81年前に製造されたとは思えない程、良好な状態を保っており、日本国内には3台しか無い希少な個体です。

何と言ってもナンバー付きで動態保存されているのが素晴らしいです。

オーナーさんのドライブで試乗させて頂きました。
ドアがありませんので、乗降の際にはフェンダーラインにあるパイプに足を掛けて乗り込みますが、股関節やズボンに柔軟性が無いと悲惨な事になりますので、注意が必要です。

走り出すと乗り心地はゴツゴツしていて、背中にあるマフラーは煩いですし、スピードも出ません。
またノンシンクロなので回転を合わせる必要がありますし、ブレーキはあまり効かないそうです。

今の車と比べてしまうとその様なコメントになってしまいますが、ただそれらを凌駕する楽しさがあります。(テーマパークの乗り物の様な感覚です)

本来、この車が本領を発揮するのはオフロードや泥濘地、川や湖等ですので舗装された道路を走っても、他と見劣りするのは致し方ありませんが、このシュビムワーゲン歴史的価値が分かる方にはぜひご検討頂きたい逸車です。

なお第二次大戦中のナチスドイツの軍用車ですので、中には忌み嫌う方もおられると思いますが、車には罪はありませんので、歴史的旧車として温かい目で見て頂ければ幸いです。

◆お問い合わせに際して◆
・このページの車両は個人売買の情報サイト「エンスーの杜」に掲載されたものです。
エンスーの杜は車屋では無く広告代理店であり、掲載車両は個人所有の物で、オーナーさんの依頼により取材を行ったものをFOR SALEとして掲載しています。

・記事内容は担当者が1時間程度の取材時間の中で、オーナーさんのコメントと、見聞したものを元に作成したものですので、見落とし等で現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります。
また全て裏づけ取ったり、動作確認を行って記述している訳ではないため、誤記等の可能性もあり、状態を保証するものではありません。

・状態等のコメントもあくまで2024年11月26日の取材時の状況及び、取材担当者の主観によるものですので、ご自身の主観と異なったり、月日が経過して写真や記事と異なる場合がある事をご承知おき頂き、現車確認の際に必ず状態をご確認下さい。

・貴重な車を壊したりしないために、取材担当者が運転しての状態確認は行っていません。

・掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。(メールや電話での価格交渉は本気度が分かりかねますのでご遠慮下さい)

◆現車確認に関して◆
・当車両は神奈川県にあります。

・車をご覧になる場合は、掲載ページの一番下に記載してあるメールアドレス宛にメールをお送り頂ければ折り返し「現車確認申込書」をお送りしますので、お申し込み頂き次第、日程調整をさせて頂きます。
(個人情報保護の関係上、具体的な場所はお申込み頂いた方だけにお教え致します、なお携帯のメールアドレス以外でお願いします)

・個人間での取引となりますので、冷やかし防止と個人情報保護のため、あくまで購入を前提として検討されている方のみとさせて頂きます。

・オーナーさんの都合上、日程は応相談でお願い致します。

◆購入される場合◆
・車両代金 
・自動車税(39,600円)を、購入月の翌月より3月までの未経過分の精算をお願いします。
・リサイクル料(10,350円)の全額負担をお願いします。
※ 個人売買のため、消費税は掛かりませんが、支払いは現金一括で現状渡しのノークレームとなります。また、 陸送等の手配は購入された方に行って頂きます。

 2700万円
 
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1 旧ドイツ軍の水陸乗用車であるキューベルワーゲン
2 1943年製でドイツ軍武装親衛隊(Waffen-SS)所属だった個体
3 ミリタリーファンには垂涎の軍用車両
4 モノコックボディは防水が施され、水上を航行する事が可能
5 バスタブにタイヤが付いた様なユニークなスタイリング
6 VWの空冷エンジンに駆動方式はパートタイム4WD
7 ドイツ陸軍を表すWHのプレートが付けられている
8 スクリューは通常は上に跳ね上げられている
9 スクリューは水中航行時はこの様に下げる
10 ボートのへさきの様なフロント部分、アプローチアングルが急なので水中に入るのに適している
11 燃料タンクは水中でのバランスを考慮して左右に付けられており、左右で25Lずつとなる
12 灯火管制時に使用するライトは上空から目立たない工夫がされている
13 ウインドウ脇の筒状の物は機関銃のマウントであり、ボディ外殻と座席の間に弾倉ラックが置ける様になっている
14 幌は簡易的な物でサイドスクリーンはつかない
15 幌は破れがあり、補修されている箇所もあるが、良い雰囲気が出ている
16 200サイズの太いタイヤ
17 フェンダーのラインが喫水線となる
18 スタックした時などに使用するシャベルを装備
19 水上でエンストした時やエンジンを掛けられない戦況時等に使用するオール
20 サイドから突き出たパイプ状の物はジャッキアップポイント
21 フェンダーには空気圧が表示されている
22 水没しない様、に高い位置に付けられたマフラー
23 リングがついた棒はリアシートからスクリューを上下させるツール
24 下がエンジンで上がスクリューのジョイント部分
25 3枚羽のスクリューで水上で10km/hでの航行が可能
26 独特な形状のドライブシャフト、フロントタイヤが舵代わりとなる
27 長年の使用で底面には凸凹がある
28 錆は表面に僅かにある程度のフロア
29 円形状の蓋はタイプ1と同様のエンジンオイル交換用のもの
30 左右に渡されたバーの基部には機関銃が据え付けられる様になっている
31 角度のついたシートは全て脱着可能
32 助手席側は機関銃を打つ際に、射手が打ちやすい様に座高が上げられる仕組みになっている
33 ミリタリー物の鉄兜や帽子でセンスアップ
34 後付けのメーター以外はオリジナルの状態が保たれている
35 箱の部分はヒューズボックス、青いランプが電圧計で、赤が油圧計、白いのはスターターボタン
36 シフトは4速MT、左はトランスファーの切り替えの表示(上から未舗装路 全輪駆動、後輪駆動)
37 後付けの油温計とタコメーター
38 ETCを装備、SOLEXは燃料関連の装備品
39 比較的軽いクラッチはノンシンクロ
40 フロアは水や泥が水が入っても支障の無い様に木製のスノコが付けられている
41 リアシートは前側のフックで止めているだけ
42 マフラー脇にあるエンジン用の空気取り入れ口
43 リアシートの裏側にもエンジン用の空気取り入れ口がある
44 簡易かつ合理的な幌のステー
45 フラッシュの光が反射して見えづらいが、スクリーンは曇ってしまっている
46 VWのフラット4エンジンは最高出力25ps程度だが、最高スピードは80km/h、水中では10km/hで航行出来た
47 水筒状の物はガソリンを入れる容器
48 エンジンとスクリューのジョイントは工具を使用しないと繋がらない様になっている
49 1943年製造のタイプ166と記載されたプレート
50 VW社発行の車両出生証明書
 


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