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キューベルワーゲン タイプ82 1944年式
車検 2026年12月 走行 不明(メーター記載24,874km) 備考 中古並行車、本物(VW社の車両出生証明書あり)、左H、エンジン載せ替え(改造申請済)、日本国内に5台、定員4名
長さ 376cm 162cm 高さ 164cm 重量 720kg 排気量 1190cc
取材日2024年11月26日

★キューベルワーゲン タイプ82に関して
第二次世界大戦中にドイツで生産された小型軍用車両でありフェルディナント・ポルシェらにより設計された。

この種の軍用車はすべての座席がベンチシートではなくバケットシートであったため、「バケットシート自動車 」の呼称からその後「シート」が略され、スチール製でプレス加工のリブを持つシンプルな外観から、バケツ自動車(キューベルワーゲン=Type 82)という認識となった。

車体は軽量なオープントップであり、ターポリン(耐水性のキャンバス地)の折り畳み式幌で覆うことができ、駆動方式はRRであった。

また車軸取り付け位置を高くして、床下の最低地上高を高めているのが大きな特徴であり、四輪駆動でないにも拘らず、床の高さとリアエンジンならではの駆動輪荷重の大きさから不整地走破性も良好であった。

搭載されるVW製の空冷水平対向4気筒エンジンは985ccの排気量から、最高出力24hpを発揮し、最高速度は80km/h(オフロードでは20〜30km/h)であり、また満タンでの走行可能距離は400kmであった。

◆当車について◆
【ヒストリー】
1944年7月19日に工場から出荷され、1944年7月26日にドイツ陸軍装備局カッセル補給廠(Heereszeugamt Kassel)に納入後、ドイツ空軍(Deutsche Luftwaffe)に配属された個体である。

チェコスロバキアのドイツ空軍の滑走路にドイツ軍が撤退後、放棄されていた当車両を近隣の農家の方が手に入れ長らく使用。

陸軍で使用されていた物と違い、パイロットのか滑走路への送迎や連絡車として使用されていたものと思われ、シャシー、ボディなど腐りも無く程度が非常に良かった。

1992年12月に日本に輸入され、国内最初のオーナーがオリジナル部品をふんだんに使い、オリジナルに戻す。

2003年、国内2番目のオーナーが車体を完全に分解しレストアを実施。
塗装を全剥離したところ、下地に空軍のカラー(紺色)が残っており、空軍での使用が確認された事により同じカラーに再塗装。

2006年10月、国内3番目のオーナーが病気のため惜譲。

2021年7月、国内4番目のオーナー(現オーナー)所有。

取説・マニュアル関連なし、整備記録あり、屋内ガレージ保管、事故歴・修復歴不明、ETC、スペアキーあり

※型式/不明、原動機の型式/国[01]761、車台番号/神[42]211●●●神
※シリアルNo.2041070

◆エクステリア◆
ボディカラーは旧ドイツ空軍のカラーであるマットなブルーグレーで、20年程前にオールペイントされています。
オリジナルパーツを使いレストアされており、日本の道交法に合わせて多少変更されてはいますが、オリジナルの状態を保っています。

ヘッドライトは光量を考慮し、ハロゲンに交換。

戦時中、上空から目立たない様な工夫がされた灯火管制時に使用する前後のライトは、車検の関係で点灯しない様にされています。

幌は若干ヤレ感がありますが、この手の車には合っていると思います。
サイドスクリーンはトランク内に保管してあり、簡易的ですが、ワンタッチで取り付ける事が出来ます。
ウインドウ部分には曇りがありますが、磨けば透明感は増すと思います。

タイヤは16インチで7分山以上あります。

◆インテリア◆
極めてシンプルな社内は後付けでメーターやスイッチ類が付けられていますが、それでも必要最低限にとどまっています。

前席のドアは前空き方式なので乗降の際には便利ですし、車高も高いので、乗り降りも楽です。

簡易的なシートのクッションは5cm程度の厚さしかありませんが、街中を乗る程度であれば腰に負担が来る事は無いと思います。

またシートや手すりは外す事が出来ますので、車中泊も出来ますし、戦時中はタンカとして使用していた模様です。

細身で大径のステアリングは、車重が軽い事もあって比較的軽いタッチで扱えます。
またクラッチも軽く、ABCペダルの扱いに違和感はありません。

ヒーターはVWタイプ1と同様に、前席の足元の脇から温風が出る様になっていますが、風量の強弱は出来ません。

なお、オリジナルのシリアルナンバーはフロアトンネルの上に打刻されていますが、残念ながら日本国内の登録時に同じ位置に職権打刻されてしまっており、はっきり読み取れない状態です。

◆エンジン・整備関連◆
VWの空冷のフラット4エンジンはコールドスタートでもぐずる事なくスタートさせる事が出来ます。
フケ上がりも良好で異音や異臭、オイル漏れはありません。

エンジンは時期は不明ですが985ccから、1190ccに載せ替えられています。
購入時から既にこのエンジンだったため、載せ替えた理由やエンジンの素性、OHの有無は不明です。

整備記録は前オーナー時を含めて5〜6年程前からあるそうです。

基本的にベースがVWですので、エンジン関連のパーツの供給に関しては大丈夫の様です。

◆オーナーさんより一言◆
奇しくも、この車は最初のオーナーが国内に輸入した際に、私の兄が回送した経緯がありますが、その個体が20年後に私の元に来るとは夢にも思いませんでした。

ナンバーを付けて、いつでも乗れる様にしていますし、エンジンも一発で掛かります。
ETCが付いていますので高速道路も走る事が出来ますが、70km/h程度で巡行するのが精一杯です。

またイベントに参加する際には、ドイツ空軍の将校の制服を着て行く事がありますが、かなり目立ちます(笑)

とても希少な車ですし、一度手放したら2度と手には入りませんので、売り急いではいませんし、そのまま乗り続けるかも知れませんのでご了承下さい。

◆エンスーの杜取材担当者の私情インプレ◆
ミリタリーファンには垂涎のキューベルワーゲンです。
しかもナンバー付きで公道走行も可能の状態で動態保存されており、レプリカ物とは違い、独特なオーラを発しています。

80年前のそれも戦時中の車が、大掛かりなレストアをせずにこの状態が保たれている事は感心しますし、いつでも動かせる状態にしているオーナーさんにも敬意を表します。

キューベルワーゲンの残存個体を管理している人からも連絡があったそうですが、世界中にはファンが沢山いる様ですし、国内のイベントでご覧になった方もおられると思います。

残念ながら都合により、試乗は出来ませんでしたがYouTube等をご覧頂ければ沢山動画がUPされていますので、参考にして下さい。

ちなみに現在まで日本国内には10台程度のキューベルワーゲンが輸入され、現存しているのは当車両を含めて5台程度(1942年型/2台、1944年型/2台、1945年型/1台)の模様です。

なお第二次大戦中のナチスドイツの軍用車ですので、中には忌み嫌う方もおられると思いますが、車には罪はありませんので、歴史的旧車として温かい目で見て頂ければ幸いです。

◆お問い合わせに際して◆
・このページの車両は個人売買の情報サイト「エンスーの杜」に掲載されたものです。
エンスーの杜は車屋では無く広告代理店であり、掲載車両は個人所有の物で、オーナーさんの依頼により取材を行ったものをFOR SALEとして掲載しています。

・記事内容は担当者が1時間程度の取材時間の中で、オーナーさんのコメントと、見聞したものを元に作成したものですので、見落とし等で現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります。
また全て裏づけ取ったり、動作確認を行って記述している訳ではないため、誤記等の可能性もあり、状態を保証するものではありません。

・状態等のコメントもあくまで2024年11月26日の取材時の状況及び、取材担当者の主観によるものですので、ご自身の主観と異なったり、月日が経過して写真や記事と異なる場合がある事をご承知おき頂き、現車確認の際に必ず状態をご確認下さい。

・貴重な車を壊したりしないために、取材担当者が運転しての状態確認は行っていません。

・掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。(メールや電話での価格交渉は本気度が分かりかねますのでご遠慮下さい)

◆現車確認に関して◆
・当車両は神奈川県にあります。

・車をご覧になる場合は、掲載ページの一番下に記載してあるメールアドレス宛にメールをお送り頂ければ折り返し「現車確認申込書」をお送りしますので、お申し込み頂き次第、日程調整をさせて頂きます。
(個人情報保護の関係上、具体的な場所はお申込み頂いた方だけにお教え致します、なお携帯のメールアドレス以外でお願いします)

・個人間での取引となりますので、冷やかし防止と個人情報保護のため、あくまで購入を前提として検討されている方のみとさせて頂きます。

・オーナーさんの都合上、日程は応相談でお願い致します。

◆購入される場合◆
・車両代金 
・自動車税(33,900円)を、購入月の翌月より3月までの未経過分の精算をお願いします。
・リサイクル料(10,360円)の全額負担をお願いします。
※ 個人売買のため、消費税は掛かりませんが、支払いは現金一括で現状渡しのノークレームとなります。また、 陸送等の手配は購入された方に行って頂きます。

 1800万円
 
画像クリックで拡大出来ます
1 フォルクスワーゲンが製造した軍用車であるキューベルワーゲン
2 1944年製で旧ドイツ空軍の所有だった個体
3 2003年にレストアされた際にオールペイントされている
4 ミリタリーファンには垂涎の車であり、日本国内には5台しか無い模様
5 悪路の走破性を考慮し、最低地上高は約30cm
6 保管状態は良好でボディに傷や凹みは無い
7 本物ならではのオーラを放っている
8 エンジンフードには鍵が付けられている
9 灯火管制時に使用するライトは上空から目立たない工夫がされている
10 メーカーはNOTEX
11 シンプルな構造のフロントサスペンション
12 ワイパーモーターは個別にある
13 フロントガラスに石はねは無い
14 VWのロゴが入った16インチのスチールホイール
15 スタックした時用のシャベルを装備
16 サイドミラー兼用のサーチライト、ウインカーは保護されている
17 車重760kg、最大積載量450kgの表示
18 フェンダーにはタイヤの空気圧が表示されている
19 ボディには補強のためのビード(凹凸)が付けられている
20 マフラーは左右出し、水没対策で高い位置に付けられている
21 フロントと同様、灯火時に使用するライト
22 目立たない様、エンジンルーム内に設置されたブレーキランプ
23 大型の幌、状態はまずまず
24 サイドスクリーンは上から差し込むだけ
25 スクリーンには曇りがあるが磨けば綺麗になると思われる
26 幌の固定方法は実用的
27 悪路での走破性が高いのはフロアに駆動系やサスペンションの出っ張りがないため
28 フロアの高さが良く分かるアングル
29 VWのタイプ1と同形状のフロアには錆は無い
30 エンジンにはアンダーカバーが付けられている
31 手りゅう弾(ダミー)や水筒、バックが当時の雰囲気を演出
32 シートは全て外す事が出来るため、タンカ代わりにしたり、2名が車中泊する事が出来る
33 スノコは木製で靴についた泥がフロアに落ちる仕組み、
34 後部にはトランクがあり、可倒式のリアシートを倒すとトランクスルーとなる
35 必要最低限のインパネ周り、ドアは前空き方式
36 箱の部分はヒューズボックス、青いランプが電圧計で、赤が油圧計、キーの上はスターターボタン、右上がウインカー
37 後付けのタコメーターと華氏表示の油温計(華氏210°Fが約100℃)
38 アクセルペダルはローラー式
39 シリアルナンバーの上から職権打刻されてしまってる
40 長寿命で定評のあるOPTIMAバッテリー
41 奥がトランクで手前のエンジンルームには熱気排出用のルーバーが付けられている
42 幌はテントの様な分厚い生地で作られている
43 リアスクリーンは曇り気味
44 意外と凝った構造の幌のフレーム
45 エンジンは985ccから1190ccに載せ替えられている
46 オリジナルよりもハイパワーで乗りやすくなっている
47 左側にはジャッキを装備
48 1944年とタイプ82と記載されたプレート
49 共通性のある棒状のキー、キーホルダーはオーナーさん自作
50 フォルクスワーゲン社発行の車両出生証明書
 


この車両のお問い合わせは

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