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リンカーン ベルサイユ 1977年式
車検 2024年9月 走行 10,683マイル 備考 ・近鉄モータース正規輸入車 ・シリーズ極初期モデル ・未再生フルオリジナル車両 ・コラム式3速C4AT ・車名 リンカーン ・型式 C-83F ・車体番号 83F -0055FJ ・302cu in(4942cc)スモールブロックV8エンジン ・フル装備車
長さ 510cm 189cm 高さ 141cm 重量 1760kg 排気量 4942cc
取材日2023年8月18日

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「70年代アメリカを象徴するリンカーン・ベルサイユが走行僅か10687km・・・未再生オリジナルコンディションで残っていた・・・!ミッドサイズなビンテージ・アメリカン・ラグジュアリーはオンリーワンの風格を持つ貴重な一台・・・!探しても出てこない時代を変えた最高級車は品格を知るクルマだった・・・!」

 

 

第二次世界大戦戦勝国のアメリカは、戦後世界に及ぼす膨大な力をつけ1960年代に国力を大きく飛躍します・・・。アメリカ国民は郊外に大きな家と大きな自動車を所有するのがステータスとなった矢先に起こった1973年のオイルショックは、その後のアメリカのあり方を大きく位置付け、今日の世界観を語る上でも重要な位置付けを示しています・・・。
今も北米に文化として定着し脈々と続く夏時間(サマータイム制)は、エネルギー対策として1976年から本格実施されたもので、1975年には初めての連邦政府によるエネルギー政策保全法の元、企業平均燃料経済標準(CAFE)が制定され、最初の事業指令として既存車種のダウンサイジングが実施され、全長6mにも及ぶ巨大なサイズのアメリカン・カーは過去の物となった時代だったのです・・・。

しかしながら・・・、今も昔も・・・人間誰しも一度贅沢を味わってしまうとなかなか後退はできないもの・・・。
「最高級車」という力を表現するステータス・・・、豪華な内装や、スムーズでパワフルな走りを体で覚えてしまったアメリカ国民は、ダウンサイズしながらも、より豪華な高級車を求める社会背景が同時に生まれたのが1970年代半ばのことです・・・。

アメリカを代表する「最高級車」の双璧といえばGM製キャデラックとフォード製リンカーン・・・。
オイルショック以前は両車とも6m近い全長に8000ccもの巨大なエンジンを搭載したものでしたが、1975年にまずGMが先陣を切り、価格はさらに高額な設定ながらミッドサイズまで大幅にダウンサイジングが実施されたキャデラック・セビルを発表・・・。これが見事に当時の人々の心を捉え大ヒット作となります・・・。
当然ながら故・リー・アイアコッカ氏が黙って見ていた筈がありません・・・!
高級車路線で鎬を削るライバルであるフォードも当然それに追随・・・、オイルショックと共にフォード社長となった故・リー・アイアコッカ氏肝入の重要戦略モデルであったマーキュリー・モナークをベースに、ミッドサイズ最高級車戦略として開発〜キャデラックより2年遅れて販売開始したのが、本日紹介する“リンカーン・ベルサイユ”になります・・・。

 

 

 

「フランス絶対王政の象徴的建造物がある地名ベルサイユをサブネームに持つ、時代の流れを背景に生まれた新しいアメリカの最高級車・・・リンカーン・ベルサイユとはこんなクルマだった・・・。」

 

 

時代を象徴する最高級の品質と品格を訴求するために選ばれたのは「ベルサイユ」というサブネーム・・・。
これはパリ郊外に存在する、フランス絶対王政の象徴的建造物がある地名「ベルサイユ」からネーミングされたもので、まさに当時の最高級車としての位置付けそのものでした・・・。販売価格もリンカーン史上最高額の$11,500・・・(2023年現在の換算でおよそ$115,000)と大変立派なもので、ミッドサイズながらも、ラグジュアリー感満載で新技術含めて大いに作り込まれましたものでした・・・。

この「時代の流れを背景に生まれた新しいアメリカの最高級車・・・」は米国Car&Driver誌をはじめとする世界中の自動車専門誌で、かつてなかった程好意的に評価され、著名12誌が「より優れたドライバビリティと扱いやすさを特徴とする、ハイエンドな満足感を購入者に提供する・・・」など新生リンカーン・ベルサイユを絶賛した程です・・・。

その一面を紹介すると・・・

リンカーン・ベルサイユは世界初の機関マネージメント・システムとアメリカ車初のクリアコート塗装を導入した一台でした・・・。77年初期モデルは可変ベンチュリーを持つキャブレター仕様と、エンスージアストには堪らないポイントも、後期型ではフォード製EEC-I電子制御燃料噴射システムが、302キュービックインチV型8気筒に初めて搭載されるなど、新たな自動車としての地位を築いた一台でもあります・・・。

室内は、高級感あふれるモケットシートが標準で装備・・・、ソファのような座り心地は高級リビング程快適と謳われます・・・。更にデラックスな内装装備の数々・・・、中でもカルティエ製液晶デジタル時計、デュアルマップライト、バニティミラーなど、当時未だなかった程豪華な内装装備の数々も今日70年代という時代を語ってくれるアイテムです・・・。

またリンカーン・ベルサイユはその静寂性と断熱性を追求し、100ポンドにも及ぶ断熱材を取り入れるなど徹底して磨き込まれた車であり、低摩擦ロアボールジョイント、ダブルアイソレーテッド・ショックなどが搭載され、最高品質の乗り心地を楽しませてくれるものでした・・・。さらに、大きな開口部は乗り降りも楽なもので、乗り込むと実にコンフォータブルな座席がしっかりと体を支え、まさに高級リビングルームのような座り心地を提供したのです・・・。

この様に・・・リンカーン・ベルサイユは、豊かなアメリカの最高峰を象徴する豪華な内装・・・、かつてのフルサイズ以上の優れた乗り心地・・・、新たな時代の品質の仕上げに焦点を当て、70年代アメリカンマーケットにおける特別な位置を確立したのです・・・!

されど・・・“時代の波”とは何どもうねり押し寄せてくるもの・・・

70年代半ばに“時代の旗艦”として登場した新たな最高級車リンカーン・ベルサイユが製造されたのは1977年から1980年の僅か3年間のみ・・・その間僅か50156台のみという台数で販売終了・・・。今日熱心な米国エンスージアストが、アメリカ本国のマーケットで探しても、ほとんど見つからない貴重な一台となっているのです・・・。

 

 

 

「1977年当時近鉄モータースが正規輸入した個体が、走行わずか10863km・・・未再生フルオリジナルで残っていた・・・!非常に美しい個体・・・、じっくり見ていきましょう・・・。」

 

 

当時正規輸入元であった近鉄モータースが昭和52年に輸入〜新規登録したシリアルナンバーは0055FJ・・・という極初期の個体です・・・。代々大切に保管されてきた個体と見られ、記録に残る様子と内外装〜機関の様子から10683kmは実走行である事が、現オーナー様により裏付けられています・・・。

古今東西のありとあらゆる名車の数々を、「すべて完璧に仕上げる・・・」事を大きな楽しみとされ数十台という単位で大切にされておられる、都内在住の大変著名なクラシック・カーコレクター様がこの個体を見つけられたのは今から3年程前・・・。「ビンテージなアメリカンクラシックを是非ともコレクションに加えたい・・・!」と思われ、なんとキューバまでクルマ探しに行かれたとの事でした・・・!

実際にキューバまで行ってみると・・・。非常に貴重な戦前〜戦後のビンテージ・アメリカンカーは、キューバ中に数あれどそのほとんどがロシア製のエンジンに換装されたものばかり・・・。残念ながら良い個体に巡り合う事は無く、収穫無しで帰国されたとの事でした・・・。
帰国後も熱心に“状態の良いオリジナルを保つビンテージ・アメリカン”を探してこられた矢先・・・。偶然見つけられたのがこの77年式リンカーン・ベルサイユだったそうです・・・。
事故歴の無い、未再生オリジナル個体であった事・・・購入当時走行数も8600kmと極低走行の極上車であった事からお目に叶い、迷わず購入されたとの事です・・・。

「すべてのコレクションを完璧に仕上げる・・・!」

この事を心情とされるオーナー様・・・。そのガレージにある貴重な車はどれも最高の状態です・・・!
このリンカーン・ベルサイユも、購入後すぐにオリジナルパーツの数々を本国アメリカから直接輸入・・・。ラジエーター〜ダイナモ〜クーラー〜スターターモーターなど機関を刷新・・・。しっかり走る一台へと更に手を加え、往年の走りを体感できる“完全復活”をテーマに確りと手を入れられました・・・。

その結果・・・写真〜動画でご覧になっての通り・・・。
内外装とも大変美しい個体として現在に至っています・・・。現在不具合なのは、どうしてもパーツが見つからない“カルティエ製のデジタル時計”と、リア燃料フィラー下からバンパーまでの塗装に少々荒れがある状態・・・となっています・・・。(写真25参照)

室内に乗り込むと・・・
そこは70年代のアメリカの良い空気がそのまま残っている感じ・・・!
豊かなアメリカをそのまま感じる空気感が302キュービックインチ・スモールブロックV8エンジンのスムーズさと共に味わえるのは格別の感がありました・・・。

その他にも・・・70年代という時代を象徴とする・・・
リンカーンらしい豪華なグリルの形状・・・
現在のプレス技術では考えられない尖った先端を持つフェンダーのライン・・・
リンカーンならではのリヤデッキ・デザイン・・・
非常に分厚いパデッド・ビニルルーフ・・・
同様にパデッドされたBピラーには、伝統のコーテシー・ライトが・・・!
などなど・・・リンカーンとしての特徴を表す、すべての意匠がそこにあるのは限りです・・・!

世には数知れないほどの選択肢が存在する昨今ですが、「70年代ビンテージ・アメリカン・・・」という唯一無二の空気感は、ここにしか存在しないと感じたのです・・・!

 

 

 

「1977年式リンカーン・ベルサイユ取材後記・・・」

 

 

すべてを完璧に仕上げる・・・そんなオーナー様の気概に触れ、素晴らしいコレクションの数々に感激した今回の取材でした・・・。
「ここまで綺麗な個体・・・なぜ手放されるのですか・・・?」との私の問いに、「人生ステージの様々な変化と共に少しずつ整理を始めた・・・」とはオーナー様のお言葉でした・・・。

ここまで維持されるのに投資された金額は計り知れないもの・・・と思い、熱意を込めて維持管理されるお姿に敬服する思いで拝聴させていただきました・・・。

70年代アメリカを象徴するリンカーン・ベルサイユが走行僅か10687km、未再生オリジナルコンディションで残っていた・・・!
ミッドサイズなビンテージ・アメリカン・ラグジュアリーはオンリーワンの風格を持つ貴重な一台・・・!
探しても出てこない時代を変えた最高級車は品格を知るクルマだった・・・!

これからはきっと安心して乗って楽しむことが出来る非常に貴重な一台・・・
そんな一台を傍に置くという事は、きっと次のオーナー様の感性を大きく彩ってくれる事と思う次第です・・・。

是非魅惑の70年代体感見学に東京都内までお越しください・・・。

 

 

 

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この大変素晴らしい「1977年式 リンカーン ベルサイユ」は現在、東京都にあります。

個人間売買のため、消費税や諸費用等はかかりません。
本車両は、個人様からの出品依頼ですので消費税や諸費用等はかかりませんが、自動車税月割計算並びにリサイクル預託金精算が別途必要となります。

【お問い合わせに際して・・・】
このページの車両は、車の個人売買情報サイト「エンスーの杜」に掲載されたものです。
エンスーの杜は自動車販売店では無く、広告代理店であり掲載車両は個人所有の物で、オーナー様のご依頼により取材を行ったものをFOR SALEとして掲載しています。

過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様から詳細ヒアリングを実施、事故歴の有無含めて取材しております。
大きな事故歴があった場合、また現オーナー様の所有歴が極端に短く、詳細がわからない場合は取材をお断りし、購入されるお客様に可能な限り安心をお届けする工夫を実施しております。

本記事内容は、2023年8月18日13時より、晴天の元、約3時間の取材時間の中で、オーナー様へのインタビューしたものを元に執筆作成したものです。限られた時間での確認につき現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります、また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものではありません。状態等のコメントも、あくまで取材時の天候・状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい・・・。

掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。

何卒宜しくご検討下さい。

以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。
389万円
画像クリックで拡大出来ます
1977年式 Lincoln Versaille リンカーン ベルサイユ 
車検は令和6年9月まで、走行僅か10683 milesの個体 
近鉄モータース正規輸入車 ・シリーズ極初期モデル ・未再生フルオリジナル車両 
フランス絶対王政の象徴的建造物がある地名ベルサイユをサブネームに持つ、時代の流れを背景に生まれた新しいアメリカの最高級車 
車名 リンカーン ・型式 C-83F ・車体番号 83F -0055FJ 
302cu in(4942cc)スモールブロックV8エンジン ・フル装備車 
長さ 5100mm 幅1890mm 高さ 1410mm 重量 1760kg 
この意匠はまさにリンカーン 
脈々と続くリンカーンの意匠は健在 
エッジの立った難しいプレスラインに特別感を感じる 
約半世紀の保管状態が余程よかったのであろう・・・どこまでも淀みなく綺麗な個体 
70年代アメリカを象徴するリンカーン・ベルサイユが走行僅か10687マイル・・・未再生オリジナルコンディションで残っていた・・・ 
LINCOLNのレターが入る伝統のリアデッキデザイン 
ライト類は綺麗な状態で残る 
バンパーのメッキも良い状態 
オーバーライダーのゴムも当てた形跡など皆無 
非常に分厚いパデッド・ビニルルーフはBピラーまで及ぶ 
非常に綺麗なメッキを保つドアミラーが存在する 
モール〜ロゴも良い状態 
貴重なオリジナルホイールを持つ個体 
ホイールアーチとホワイトリボンタイヤの相関図 
フロントバンパー下からのイメージ・・・傷みやすいゴム類が確り残る 
象徴的エンブレム健在 
現在のプレス技術では考えられない尖った先端を持つフェンダーのラインが素晴らしい 
燃料タンク下あたりに塗装の荒れが存在する 
非常に綺麗な内装〜左ハンドル・コラム式3速C4AT 
ステッチの入ったクラッシュパッドと分厚いカーペット・・・ウッドのカラーとシルバーのコンビ 
当時、細身で小径なステアリングはパワーステアリングの証・・・ 
70年代の素敵なデザインが至る所に存在する 
すべて問題なく稼働する 
ルームライトの灯りにさえ70年代アメリカを感じる 
デッドされたBピラーには、伝統のコーテシー・ライトが存在する 
豪華なモケットのインテリア・・・ベンチシートが素晴らしい 
70年代の意匠・・・電動で動くシート 
この色合いにやられてしまう・・・すべて機能する70年代イメージ 
当時の最先端技術、機関システムマネージメントが初めて搭載されたクルマ 
非常に洒落た意匠、小ぶりでスクエアな70年代デザインのスピードメーター 
現代に通じる燃料計の意匠 
このカルティエ製デジタルクロックが今は動いていない・・・ 
半世紀経過とは信じがたいフロントからリアシートの状態 
ルーフの衣装も実にロマンチック 
ステアリングコラム下も傷みは非常に少ない 
伝統的アメリカンなペダル類 
各部が確り残るのは嬉しい限り・・・、この空気感こそ70年代アメリカ 
要所要所に確り手が入ったエンジン機関イメージ 
取材当日も始動性は素晴らしく良かった、可変ベンチュリー式キャブレター車 
302キュービックインチV8エンジン(4942cc)は必要にして十分なパワー&トルクを与えている 
燃料フィラーキャップ部分の状態、車の状態がよく分かる場所 
広大なトランク内も分厚いカーペットが敷き詰められる 
ウエザーストリップ・ゴム類も確り残る 


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