●サーブ96につきまして
サーブ・96はスウェーデンの航空機メーカー・サーブの自動車部門(現サーブ・オートモービル)が1960年から1980年まで製造した乗用車です。
当初のエンジンは2サイクル3気筒750ccで、38馬力を発揮しました。
1963年にはエンジンが841cc40馬力に強化され、3キャブレターで57馬力を発揮する「96モンテカルロ」(輸出先によっては「サーブ・スポーツ」)が追加されました。
1965年にはフロントエンドのデザインが変更され、ラジエター位置がそれまでのエンジン背後から前端に移されました。
1967年には「96V4」が登場しました。排気ガス対策の面で限界が来ていた2サイクルエンジンを、コンパクトで96のノーズに容易に搭載可能だった フォード・タウヌス12M/15M用のV型4気筒エンジンに換装したモデルです。1,498ccV4エンジンは当初55馬力、1977年以降は65馬力を発揮しました。
●今回ご紹介するお車につきまして
1999年国内登録の中古並行車です。
1968年式で1,498cc V型4気筒エンジン搭載のモデルです。
また、前輪ディスクブレーキになった後のモデルでもあります。
長い間、ショップさんがお店のマスコットとして店舗に展示していたお車らしいです。
そのお店に別のお車の修理で来店したオーナーさんの目に留まり、売るつもりはないという店主を口説き落として手に入れられたのが6年ほど前。
依頼そのお店を主治医として、大事に維持されています。
さすがに新車同様とはいきませんが、車齢50歳とは思えないコンディションを維持されています。
●外装
外装は何度かリペイントされているとは思われますが、鮮やかな水色です。元々の純正色
なのかどうかは不明です。
細かいクラックや補修後はございますが、全体的に綺麗な状態です。
フロントグリル右わきの2か所の補修後がやや残念なところです。
雨天未使用のため、表面に目立つサビもございません。
バンパーもヘコミや経年劣化は感じられるものの逆にいい風合いを出しています。
全体として車齢50歳としてはかなりいい状態かと思われます。
●内装、電装関係
インテリアも経年劣化は感じられますがが、全体的にきれいな状態です。
シートの座面や背もたれにも大きな汚れや破れはございません。
運転席側面にどなたかのサイン?なのか、サインペン等で記入された後がございます。
天井に垂れも見受けられません。
ステアリングは購入時から社外品に換装されており、オリジナルはございません。
メーターは、水温計と燃料計、電圧計、時計が備わっていますが、時計は不動のようです。
走行距離は確証がございませんので不明扱いとさせていただきます。
前回車検時(2017年8月)の車検証の備考欄では走行距離62700kmです。
そこから現在までの走行距離は1000km未満程度です。
ラジオも純正がついていますが鳴りません。
クーラーはついておりません。
●機関系、足回り等
エンジン始動の仕方にコツがあるようですが、一発始動でアイドリングも安定していました。
キャブ車なので夏場は熱対策にボンネットを少し浮かせているそうです。
撮影当日は猛暑の中、撮影場所まで後ろをついて走らせていただきましたが安定している印象でした。
マフラーは前オーナーさんにより、アルファロメオ用のものが装着されており、オリジナルはございません。デザイン的にはマッチしています。
タイヤにつきましては、あまり距離を走られないのでヤマは十分ですが、年数はそれなりに
経過しているかもしれません。
組合わされるのは今や貴重な純正スチールホイルと純正ホイールキャップです。
メンテナンスや車検は前オーナーでもあるショップさんにまかせており、基本的に不具合箇所はすべて対策済みですが、最終入庫の際にレリーズマスターオイルの漏れがわずかに出ているとの指摘がありました。対策を施し現在は問題ないレベルです。
主な整備内容は下記の通りです。
(2014年3月)
・車検整備
・各油脂類交換
・Rブレーキシューシリンダー交換
・クラッチマスター交換
・クラッチ1式交換
・バッテリー交換
(2017年8月)
・車検整備
・各油脂類交換
・プラグ交換
・デスキャップ交換
・ローター交換
・フロントブレーキパッド交換
・リヤブレーキシリンダー交換
・クラッチぺダルマスター交換
・MTシャフトシール交換
・エンジンマウント交換
(2018年2月)
・エンジン不動により積載で入庫
・キャブ調整、エアクリナー清掃等実施
により復活
・現在始動に問題なし、好調を維持しています。
●その他
数々の旧車を乗り継いできたオーナーさんですが、このお車は特に気に入られて、大事に維持されてきました。
しかし、歳を重ねられてお乗りになる機会も減ったため、ご家族のおすすめもあり手放すこととなりました。
できればこのお車をお好きな方に引き継いでいただければとのことで弊サイトに掲載の運びとなりました。
2サイクルの初期型と比べて、排気量の増大もあり、大分扱いやすくなっていると思います。
コンディションも車齢50歳ということを考えればかなりよい状態かと存じます。
この年代のお車をお探しの方はぜひご検討いただきたい1台です。
個人売買のため消費税はかかりませんが、リサイクル料金・自動車税月割り分相当をご負担いただきます。
現車は東京23区内にあります。
【2020年6月更新】
価格を下げました。
上記は取材者の私見に基づくところもございますので、ご購入に際しては必ず現車をご見学の上でご納得されてからご検討ください。
なお、オーナー様ご多忙のため、ご見学については購入前提の方のみに限らせていただきます。