★MG TD ミジェット Mk2に関して
MG T-Type は、MGが1936年から1955年にかけて製造したボディオンフレームのオープン2人乗りスポーツカーでミジェットとして知られるこのシリーズには、TA、TB、TC、TD、TFがあった。

TDは1950年から1953年まで製造され、TCのドライブトレイン、改良型ハイポイドギアリアアクスル、MG Yタイプシャーシ、Tタイプスタイルのボディ、 MG Yタイプサルーンのコイルスプリングを使用したフロントアクスルの独立サスペンションが組み合わされていた。

またバンパーのオーバーライダーや、ブレーキの放熱を考慮したディスクタイプのスチールホイールが特徴であり、搭載される水冷直列4気筒OHVエンジンは、1250ccの排気量から最高出も54psを発揮し、最高速度77mph（124km/h）、0から60mph（97km/h）は18.2秒であった。

最後の年である1953年の変更点は、「幌骨が3本」「ワイパー・モーターがフロントガラスの中央」であり、それがMk2としての特徴であった。

◆当車について◆
1994年11月国内登録のアメリカよりの中古並行車、2022年1月に購入し、日本国内では2オーナー目、取説・マニュアル関連なし、整備記録は現オーナー時のみあり、屋内ガレージ保管、事故歴・修復歴不明、ETCなし

※型式／不明、原動機の型式／21608、車台番号／神［42］412●●●神
※シリアル番号／TD-21393

◆エクステリア◆
外観的にはオリジナルの状態を保っており、ボディカラーは鮮やかなレッド、アメリカにあった頃に元色でオールペイントされている様で、更に磨き込まれた事もあって、艶も十分あります。

ただ残念ながらパーツ類を外さず、マスキングして塗られているため、所々に塗装のはみ出しや、塗料の垂れがあり、また細かい傷も散見されます。

ビニール地の幌は縮んでしまったためリアのフックの部分に2ケ所破れがありますが、それ以外は概ね良好です。
サイドスクリーンはトランクに格納されていますが、窓部分はアクリルでは無くビニール地です。

リアにはアメリカより取り寄せたキャリアが付いていますので、大型のトランク類を載せる事が出来ます。

メッキ類は多少曇りはありますが、年式相応で、良い味が出ています。

タイヤはチューブレス、山はありますが、硬化してサイドウオールにヒビが出ているので交換した方が乗り心地は良くなると思います。

ボディは木枠に鉄板を貼り付けて作られていますが、72年前の個体としては木部の腐りは無く、錆も比較的軽微で、サイドステップの下回や板バネの表面にある程度です。

◆インテリア◆
車内もオリジナルの状態を保ちつつ、後付けで水温計と電源ソケットが増設されています。
年式から考慮すると状態は良好ですが、オリジナルの時計と水温計が不動です。

シートは破れも無く、弾力があって状態は良好ですが、チルトが出来ないため、クッション等での調整が必要となります。

クラッチはさほど重くはありませんが、4速MTのミッションには重厚感があります。

◆エンジン・整備関連◆
エンジンは軽いクランキングで掛かり、アイドリングはタコメーターの針が多少踊りますが1200rpm程度で安定しており、フケ上がりも良好です。

オイルの滲みは多少ありますが、この手の車としては許容範囲です。

整備記録はオーナーさんが購入してからのものだけとなりますが、内容的には下記の通りです。
・フロントブレーキシリンダー交換
・リアブレーキシリンダー交換
・ブレーキパイプ製作（リア）
・マスターシリンダーOH
・ガソリンホース交換
・ラック＆ブーツ交換
・タイロッドエンドブーツ交換
・ラジエーターアッパー＆ロアホース交換
・タコメーターケーブル修理
・ライトリレー、ヒューズ新設
・配線修理
・リバウンドダンパー交換
・ブレーキ＆クラッチペダルゴム交換
・ウインカーレンズ交換
・キャブレターOH
・エンジンタペット調整
・プラグ交換
・電気式水温計新設
・エンジンオイル＆エレメント交換
・ミッションオイル交換
・デフオイル交換
・クーラント交換

また、その他予備パーツとして
・タコメーターケーブル
・テールランプベース
がありますのでお付けするそうです。

なおエンジンやミッションのOHの有無は確証が無いため不明ですが、エンジンが腰下まで水色に塗られている事から、一度降ろされた事は確かで、その際にOHが行われたかも知れません。

◆オーナーさんより一言◆
この車は前オーナーが1994年にカリフォルニアから輸入して国内登録しましたが、その時から既にこの状態で、その後は1回も車検を通さず、空調が効いた室内での保管をしていたら動かなくなってしまったと聞きました。

さすがに空調の効いた中での保管だけあって、ボディはしっかりしていましたので、更に磨きを掛けました。

また購入の際には一時抹消し、自分のガレージで知り合いのメカの力を借りて、ナンバーを取得して乗り出せる状態までにしました。

敷地内ですが、前進1速から4速、バック共に走りますし、後は乗りながら不具合があれば、都度修理して行けば良いと思います。

やっと仕上がったので、友人からは
「ナンバーを取得して乗れば？」
と言われていますが、諸事情により止む無く手放す事にしました。

◆エンスーの杜取材担当者の私情インプレ◆
ミジェット（Midget）は「小さい」とか「コンパクト」を意味しますが、これでも英国ではオープン2シーターのスポーツカーの部類に入ります。

グリーンやベージュ系の落ち着いた色合いが多い英国車の中で、真っ赤なボディのオープンカーは小粋で目立つと思います。

残念ながら試乗する事は出来ませんでしたが、調子は良さそうでした。

パーツ類は今でもイギリス本国及びアメリカより取り寄せが可能との事ですし、車関連の知識のある方であれば、DIYでも維持出来ると思いますので、どなたかこのTDを路上復帰させて頂ければ幸いです。

ちなみに1952年式と前オーナーから聞いたそうですが、確証が無いためシリアル番号で調べるしかありませんが、ワイパーモーターの位置と幌骨が3本である事から、最終型の1953年式のMk2と思われます。

なお現状では特に問題はありませんが、テスト走行での確認はしていないため新たな不具合が出るかも知れません。
また車検取得に関しても、所轄の陸運局の係官によっては多少の手直しが要求されるかも知れませんので、予めご承知おき下さい。

◆お問い合わせに際して◆
・このページの車両は個人売買の情報サイト「エンスーの杜」に掲載されたものです。
エンスーの杜は車屋では無く広告代理店であり、掲載車両は個人所有の物で、オーナーさんの依頼により取材を行ったものをFOR SALEとして掲載しています。

・記事内容は担当者が1時間程度の取材時間の中で、オーナーさんのコメントと、見聞したものを元に作成したものですので、見落とし等で現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります。
また全て裏づけ取ったり、動作確認を行って記述している訳ではないため、誤記等の可能性もあり、状態を保証するものではありません。

・状態等のコメントもあくまで2024年11月13日の取材時の状況及び、取材担当者の主観によるものですので、ご自身の主観と異なったり、月日が経過して写真や記事と異なる場合がある事をご承知おき頂き、現車確認の際に必ず状態をご確認下さい。

・貴重な車を壊したりしないために、取材担当者が運転しての状態確認は行っていません。

・掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。(メールや電話での価格交渉は本気度が分かりかねますのでご遠慮下さい）

◆現車確認に関して◆
・当車両は神奈川県にあります。

・車をご覧になる場合は、掲載ページの一番下に記載してあるメールアドレス宛にメールをお送り頂ければ折り返し「現車確認申込書」をお送りしますので、お申し込み頂き次第、日程調整をさせて頂きます。
(個人情報保護の関係上、具体的な場所はお申込み頂いた方だけにお教え致します、なお携帯のメールアドレス以外でお願いします）

・個人間での取引となりますので、冷やかし防止と個人情報保護のため、あくまで購入を前提として検討されている方のみとさせて頂きます。

・オーナーさんの都合上、日程は応相談でお願い致します。

◆購入される場合◆
車両代金のみ　
※ 個人売買のため、消費税は掛かりませんが、支払いは現金一括で現状渡しのノークレームとなります。また、 陸送等の手配は購入された方に行って頂きます。