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◆マツダ・オートザムAZ-1について
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AZ-1は1989年の第28回東京モーターショーに参考出品された「AZ550 Sports」の市販モデルとして1992年に発表販売されました。
「AZ550 Sports」には、3モデル(タイプA、タイプB、タイプC)があり、その中で市販されたモデルはタイプAです。
AZ-1は「世界最小のスーパーカー」として呼ばれるように、低くて地を這うような斬新なスタイル、上下に開くガルウイングドア、プラスチック製のボディ外板など、外観はスーパーカーそのもの、パワーユニットもそれに劣らず660ccのターボエンジンをドライバーのすぐ後ろに配置するミッドシップレイアウトを採用し、低重心の設計や徹底した軽量化によって優れた運動性能を実現しています。
レーシングカートのようなダイレクトでシャープなハンドリングも「AZ-1」の特長です。
総生産台数は4409台、OEMモデルにスズキ・キャラがありました。
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◆ご紹介する車両について
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今回ご紹介する車両は、マツダ・オートザムAZ-1の「M2 1015」モデルです。
マツダの自動車工房M2が携わった特別仕様車です。
フロントバンパーやボンネット、リヤウイングなどが特別装備パーツです。
そして一番の特長は、ボンネットの先端にフォグライトを設置しているところです。
当時、社外のボディキットが販売されていたようですが、この車両は本物の「M2 1015」です。
現オーナーさんは約19年前に横須賀のショップで購入します。
スズキカプチーノと迷ったそうですが、希少性のあるAZ-1を選択します。
ただし、試乗したときにエンジンの調子が悪く、納車前に修理をお願いしたのですが、結局エンジンの載せ替えとなったそうです。もちろん同型のエンジンです。
外装は購入時よりパープルのメタリック塗装、アルミホイールは14インチの社外品です。
実はその後、カプチーノを購入、2台体制となります。
どちらも楽しい車だそうですが、気軽に乗れるのはカプチーノとお話がありました。
しかし、数年前にカプチーノになくなり、今はAZ-1のみ、購入当時からシャッター付きガレージに保管、雨の日は乗らなかったそうです。
ここ数年は乗る機会が減ってきて、これでは車が可哀そうと思うようになり、エンスーの杜への掲載依頼となりました。
エンジンを載せ替えていますので走行距離は不明とします。
右サイドシルアンダー部を見ますとビート部に補修跡が見られますので修復歴ありとします。
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◆外観
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きれいな外装です。
このスタリングがゆえにフロントバンパーあたりは飛び石によりキズが多くあります。
ガルウイングドアの作動はスムーズ、購入当初は雨漏れがあったため、左右ドアのボディ側のウェザストリップを交換してからはないそうです。ダンパーは定期的に交換が必要です。
ドアの内側ルーフトリムは揃っています。
ワイヤレスドアロックを装備しています。オーナーさんいわくドアキーシリンダーの位置が低いため、いちいちキーを差し込み、ドアのロック・アンロックは大変だそうです。ワイヤレスドアロックは必需品とお話がありました。
純正のポールアンテナ付きです。
リアエンドにある「M2 1015」プレートがあるのですが純正ではないそうです。
アルミホイールは「modex」の15インチ、タイヤはポテンザRE01、サイズは155/55R14です。
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◆内装
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スーパーカーのコックピットです。
スーパーカーと同様にコックピットに乗り込むには、ガルウイングドアを開け、低いシートに座るため、サイドシルを乗り越える必要があります。
乗り込むのにコツが入りますがすぐに慣れると思います。
シートはバケットタイプのスポーツシート、ドライバーズシートは前後のスライドが可能、パッセンジャーシートは固定式です。
スペアタイヤはドライバーズシートの後部に積まれます。
スペアタイヤのカバーは当時オプションパーツです。
コンビネーションメーターはホワイトメーター、タコメーターは11000回転まで刻みあり、レッドゾーンは9000回転からです。
ステアリングホイールとシフトコントロールノブはMOMO製が付いていますが純正パーツはありますのでお付けします。
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◆機関
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エンジンは、スズキのアルトワークスから流用したF6A型直列3気筒DOHCインタークーラーターボエンジン、トランスミッションはマニュアル5速、ミッドシップのレイアウトです。
重量配分は44:56、車重は720kgの軽量ボディ、そしてロック・トゥ・ロック2.2回転というクイックなステアリング、これらの要素により、シャープな切れ味を実現、まさに軽自動車版のゴーカートと言えます。
◆エンジン仕様
種類:水冷直列3気筒DOHC12バルブICターボ
総排気量:657cc
最高出力:64ps(47kW)/6500rpm
最大トルク:8.7kg・m(85.3N・m)/4000rpm
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◆足回り
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足回りは車高調サスペンションとなっています。
仕様は購入時から変わっていません。
◆足回り仕様
ステアリング形式:パワーアシストなしラック&ピニオン
サスペンション形式(前):ストラット式
サスペンション形式(後):ストラット式
ブレーキ形式(前):ディスク
ブレーキ形式(後):ディスク
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◆メンテナンスについて
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現オーナーさんが実施した整備記録簿の内容を以下に記します。
◆2006.5 車検 53,435km
・エンジンオイル交換
・ブレーキフルード交換
・ワイパーゴム交換
・フロントブレーキパッド交換
・リヤブレーキパッド交換
・ブレーキディスクローター交換
・ブレーキキャリパーシール交換
◆2010.5 車検 61,586km
・LLCリカバリー注入
◆2012.5 車検
・エンジンオイル交換
・エンジンオイルエレメント交換
・ブレーキフルード交換
・LLCリカバリー注入
・オイルシーリング剤注入
◆2014.5 車検 65,525km
・エンジンオイル交換
・発煙筒交換
・ハザードスイッチ交換
◆2016.5 車検 66,954km
・エンジンオイル交換
・ブレーキフルード交換
・クーラントブースター
・ドアスイッチ交換
・A/CコンプレッサーOリング交換
・A/Cガス充填
◆2018.6 車検 68,188km
・エンジンオイル交換
・ブレーキフルード交換
・クーラントブースター
◆2020.6 車検 69,175km
◆2022.6 車検 69,982km
・クーラントブースター
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◆取材後記
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運転させて頂きました。ゴーカートのようなステアリングフィールは感動ものです。
オーナーさんから一言、ハンドルが切れすぎるので初めのうちはステアリングの感覚を覚えるため、コーナーの侵入速度を落とした方がいいと思います。慣れてくればこれほど楽しい車はないとのことでした。
あと道路段差の越えるときのスピードには気を付けてくださいと、ホールベースは短いので飛ぶことがあります。
更新記事(2024.8.23)
車検を更新しました。特に大きな整備はなく、車検のみの取得だったそうです。
車検を更新しましたが価格をそのままとしますので実質の値下げと同じです。
ぜひ、この走りを味わって頂きたいと思います。
車は愛知県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用は、別途清算させて頂きます。