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取材日2024年9月14日 |
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↑↑↑上記アーカイブ動画、是非音声ありでご覧ください・・・。
その圧倒的に低い車体・・・。 本来なら少し前上がりなヨーロッパのスタイルが、オーナー様のグッドなセンスで、コニの車高調整付きダンパーで前後非常にバランス良くその低さをさらに強調し・・・、クラシック・レーサーを彷彿とさせる希少なビンテージ・ダンロップ・レーシング・タイヤ(CR65 450M-13)を履きこなすルックスなど感涙ものです・・・。 完全オリジナル・スタイルの雰囲気ながら微細な変更でヨーロッパS2をセンス良く仕上げ、オリジナルを凌駕する一台に仕上げられたオーナー様の感性は見事なもの・・・。 ドア落ちしない真鍮製ドア・ヒンジに交換され、軽々と開くドアを開けてその非常にタイトなコクピットに乗り込んで見ると・・・、ETCなど現代的デバイスなどは見えない場所に、電動ファンとバッテリー・カット・オフ・スイッチのみが後付けされた以外、全てが潔いほどオリジナルで残るインテリアには1970年当時の世界観が広がります・・・。 「堀川さんに原稿書いてもらうのだから、存分に味わってみて・・・!」オーナー様のご厚意で束の間のソロ・ドライブを官能させていただきました・・・! 最後方のトランス・ミッションを操作する為、非常〜に長いリンケージを介してのシフト感覚は、曖昧な感じがあると良く評論インプレッションなどにありますが、良く整備されたヨーロッパにおいてこれは論外・・・。 車格を考慮するとスーパーセヴン以上に軽い680kgというヨーロッパ本来のフォーミュラ・ライクな走りを堪能するには、オリジナルの1470ccルノー製OHVターン・フロー・エンジンが一番・・・とはここ数年良く聞く事・・・。
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1960年台・・・、メルセデス・ベンツの様な大企業が、計画的にレースに出て市販車の魅力をアピールするのとは対照的に、小規模なフォーミュラー・カー専門コンストラクターであったロータスは、レースでの好成績から資金を経て時折市販車を作ると言う、全く真逆の視点からロード・カーを極めて少数生産し、実際に公道を走れるロータスを手に入れる事が出来た、当時の限られたエンスージアストに、極上のドライビング・エクスペリエンスをもたらしていました・・・。 フォーミュラー・カーから派生した特殊な造形を持ち、異彩と言う名のオーラを振り撒いてきたヨーロッパも、今日ではすっかり絶滅危惧種・・・。 英国サイト”How many left”より抜粋 当然の事ながら、当時さながらに各部に確り手が入り、仕上げられたビンテージのロータスに触れる事は、他のプロダクションカーに触れるのと一種違った感が明確にあり、過去にさかのぼり、過ぎ去った時代の美学をタイムマシン的に体験できる・・・「ビンテージ・ロータス・ヨーロッパに乗る・・・」と言うこの最も明確な方法は、1960年代英国のエンジニアリング・造形・フィーリングを凝縮した、コーリン・チャップマンの美学・哲学そのものに触れることが出来る唯一の手法です・・・。 開発コード“タイプ46"・・・1966年12月に発表されたロータス・ヨーロッパは、コーリン・チャップマンの「単純化して、軽さを加える」自動車デザインの哲学に沿って設計・製造された、他に類を見ない実に独創的なクルマです・・・。 1960年代半ばには、ミッドシップ・エンジンの車両構成は、フォーミュラーカーに最適なレイアウトとして確立されていましたが、公道を走る車にはまだほとんど採用されておらず、エンジンを真逆に搭載しトランスミッションを直結、ドライブシャフトさえ不要としたミッドシップレイアウトは、「ロータスを成功に導いたフォーミュラを使って、ミッドエンジンスポーツカーを作りたい・・・」と考えていたチャップマンにとって「単純化して、軽さを加える」思想哲学にぴったりなプロジェクトとして、実に多くの(!)独創的デザインアプローチを実施して完成し、その後シリーズを追うごとに熟成しました・・・。 当初チャップマンは、このヨーロッパ市場向けに発売する計画を立てた新しいスポーツカーに、英語で「妖精」を意味する「ロータス・エルフィン」と名づけようとしますが、スペイン語で「エルフィン」は「終わり」を意味する事を知り断念、そのままストレートに”ヨーロッパ”というネーミングが採用されました。 フェラーリ250GTO同様・・・“ブレッド・バン”(パン屋の配達バン)と揶揄される、ヨーロッパ独特の仮想ロングテール(コーダトロンカ形状)は、1963年にロータスのエンジニアリング・ディレクターであるロン・ヒックマンが、フォードが製造するレース・カー「フォードGT40」を、ロータスが受注するための図面を作成した際にデザインを起こしたものです・・・。 このロータス初のミッドエンジン搭載ロードカーは、改良されたルノー16エンジンと4速ギアボックスを搭載し、ロータスの慣習に従い、スチール製のバックボーン・シャシーにグラスファイバー製のパネルを組み合せたボディを架装、フォーミュラーの足を簡素化した独創的な”チャップマン・ストラット “と呼ばれる4輪独立懸架を採用し、「実にしなやかに、そして機敏で軽量」という素性を与えられたのでした・・・。 そのフィーリングたるや・・・これはまさにスポーツカーの域を超えた「ロード・ゴーイング・フォーミュラ」その物・・・! スーパーセヴンでのコーナリングが、斧でダイナミックに切り崩す感じだとすると・・・、ヨーロッパのそれは、シャープなナイフでミリ単位を繊細にカットする感じ・・・。 ワインディングや峠道をドライブすると“いつも最高に楽しい”のがロータス・ヨーロッパの最高の醍醐味・・・! S2の特徴であるフィンが遮るレーンチェンジの際の左後方の悪視界も、慣れてしまえば・・・不思議に見えるようになります・・・!(笑)
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この1970年式のS2 Type-54は、S2後期フロントフェンダーの峰形状が変更されたType-65ですが車検証の型式やコーション・プレートは「Type-54」となっており、70年代の過渡期に書類上以前の型式が残った一台となっています・・・。 また左ハンドル車ですが、英国のファースト・オーナーが、1970年8月14日に、イングランド東部ノーフォーク州のノリッジにあったディーラー、ロータス・カー・セールスから、当時のオプション付き新車価格1430.5ポンドで購入した※半世紀前のレシートが記録として残っており、英国内でリリースされた個体であることが分かります・・・。それらを照合してユニットNo.0238Q、エンジン番号2571、トランスミッション番号1187のマッチング個体となっております・・・。 ※以下ドロップボックスリンク(1970年式ロータス・ヨーロッパS2初代オーナー購入時資料) 初期の英国でのヒストリーについては記録がありませんが、直近までのレシートを含むヒストリーファイルが残っています・・・。また数年前に海外でフル・レストレーションが実施され、(写真記録あり)その後、日本国内に輸入されて来た明確なヒストリーが残る個体です・・・。 幼少期の憧れからバイクとクルマが大好きであった現オーナー様・・・、過去にもレストアベースの240Zを見つけては、実に17年のレストア期間をかけて誰もが認める素晴らしい個体に仕上げるなど忍耐力と素晴らしいセンスをお持ちの方です・・・。 エンジン・フル・オーバーホール〜ウオーターライン交換など重整備を含み、全て都内超著名ヨーロッパ専門店H様にて実施された、ゆうに30枚を超える直近の請求書・整備内容詳細から主だったもののみ列記してみても・・・。 ・ 2021年10月 ・ 2021年11月 ワイパーモーター脱着、オートストップ修理、ワイパーホイールボックス脱着、ヒーターコア脱着〜内部洗浄、フロントフードロック部シール取り付け、ウインドウウオッシャーノズル調整、チェックバルブ取り付け、ヒーターコアホース交換 エンジン洗浄〜シフトリンク脱着〜フレーム内サーボ用バキュームパイプ脱着〜ウオーターパイプ外し〜ヒーターパイプ洗浄 ベルハウジング脱着〜インプットシャフトシール交換〜ガスケット剥がし交換〜アウトプットシャフトシール交換〜レリーズベアリング交換〜各種シール類全交換 ミッションケース分解〜洗浄〜組み付け、デフサイドベアリング修正・Oリング交換、スピードメータードライブギア交換 ・ 2021年12月 シフトレバーリンク組み付け〜シフトレバーブッシュ交換、エンジン・ミッション組み付け、ドライブシャフトロールピン交換、ダイナモVベルト取り付け〜調整、ウオーターポンプVベルト取り付け〜調整、プーリー交換、ヒーターホース交換〜取り付け ステンレス製ウオータータンク新設取り付け〜エンジンオイル&エレメント交換、ウインカーユニット交換〜アクセルワイヤー〜キャブレター取り付け調整 ETC取り付け〜スパークプラグ交換〜ボルテージスタビライザー配線修理、メーター照明交換〜電動ファンスイッチ取り付け、ウインカーオートリターン修理、ヘッドライトHi&low配線入れ替え〜点火タイミング調整〜水温計配線修理 ブレーキキャリパーオーバーホール、キャリパーピストン交換、ディスクパッド交換、ブレーキ調整 ・ 2021年12月 ・ 2022年2月 ・ 2022年12月 ・ 2023年2月 ・ 2023年12月 カムシャフトスラスト部加工、WPC加工、インレットバルブステムエンドカット、コッター溝切り、エキゾーストスタッドボルト、クラッチディスク交換、電動ファンリレー取り付け オリジナルホイール剥離〜ブラスト〜サフェーサー艶消しガンメタ塗装 ・ 2023年5月(直近車検) ・ 2024年3月 などなど・・・。 大きなリアクリップを開けると、オーバーホールされたエンジンルームが現れます・・・。 また以下のドロップボックスリンクに写真がありますように、別途ヨコハマA539タイヤ&13インチ・ホイールセットが1セット付属いたします。 以下ドロップボックスリンク(付属タイヤ&ホイール一式セット) オリジナルのバケットシートはオリジナル材で張り替えられており、貴重で華奢なオリジナルステアリングも状態良好、スイッチ・メーター類も全て正常に稼働しています・・・。 ロータス・ヨーロッパのコックピットに乗り込むのは、一度マスターすれば簡単ですが、スーパーセブン同様の技を必要とします・・・。 この上からギュッと押しつぶした様な、幅は広いが、レーシングカーの如くとてもタイトな空間は、クルマ好きにはたまらない空間でしょう・・・! 右手を伸ばし助手席前にあるキーを回すと、燃料ポンプが作動し、フランス製ソレックス・キャブレターのプライミングが始まります・・・。 「オリジナルの潔さ100%・・・」とはまさにこの事、開発当時のヨーロッパらしさ・・・が味わえるのは、やはりこの初期のルノーユニットならではの事・・・! そうして走り出すとコクピットで一人ニンマリ・・・。
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オーナー様のグッドなセンスと潤沢な投資で素晴らしいレベルに仕上がった70年式ロータス・ヨーロッパS2 Type-54・・・。「これは素晴らしい・・・!」と心から感じた一台でした・・・。 一台のクルマと忍耐強く向き合い、最大限の愛情で仕上がることに全力を注がれるオーナー様・・・、人生ライフステージの変化から、ここまで仕上がった一台を手放すことを決意されました・・・。 「単純化して、軽さを加える・・・」そんなチャップマンの思想・哲学に触れることが出来る・・・! なかなか味のある人生では無いでしょうか・・・。 拘り満載オーナー様の元、要所にしっかりと手が入れられ、生まれた当時を完全彷彿させる至高の一台が現代に蘇った・・・!そのグッドなセンスに改めてフィンが立つオリジナル・ヨーロッパ・デザインの魅力を存分に感じる・・・! 探しても出ない・・・出会いを待つしかない一台に間違いありません・・・。
この素晴らしい「1970年式ロータス ヨーロッパ S2 Type-54」は現在群馬県にあります。 【お問い合わせに際して・・・】 エンスーの杜は自動車販売店では無く、広告代理店であり、掲載車両は個人所有の物で、オーナー様のご依頼により取材を行ったものをFOR SALEとして掲載しています。 過去の整備記録や修理歴など含めて現オーナー様から詳細ヒアリングを実施、事故歴の有無含めて取材しております。大きな事故歴があった場合、また現オーナー様の所有歴が極端に短く詳細がわからない場合は取材をお断りし、購入されるお客様に可能な限り安心をお届けする工夫を実施しております。 本記事内容は、2024年9月14日晴天下10時より、約4時間の取材時間の中で、オーナー様インタビューしたものを元に執筆作成したものです。かぎられた時間での確認につき、現車の状態を100%正確に記載しているとは限らない場合があります。また執筆内容に関しても全て裏づけを取ったものでは無く状態等のコメントも、あくまで取材時の天候状況及び筆者の主観によるものという事ご承知おき下さい。 掲載車両に関してのご質問や現車確認のお申込はこのページの一番下よりご連絡下さい。なお個人間での取引となりますので、冷やかし防止のため、現車確認はあくまで「購入を前提」として検討されているお客様のみとさせて頂きます。 何卒宜しくご検討下さい。 |
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以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。 整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。 |
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888万円 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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