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◆ロータス・ヨーロッパについて
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ロータス・ヨーロッパは、1966年12月ロータスセブンの後継として、その名が示すようにヨーロッパ大陸での販売を主目的としたロードゴーイングカー(公道を走れるスポーツカー)として誕生しました。その為、シリーズ1、2では、フランスのルノーよりエンジン、ミッションの供給を受け、その他にバンパーやディスクブレーキなども他の車の流用品を用いコストパフォーマンスを追及したので、ヨーロッパ大陸では大いに人気を得たようですが、後に発売された英国内では非力さが祟って、大陸ほどの人気は得なかったようです。そして1971年10月シリーズ3(実際はシリーズ3とは、言わずTC(ツインカム)と呼びますが)ではロータス製ツインカムエンジン、更に1972年(昭和47年)最終型では、ビックバルブエンジンのSP(これもシリーズ4作目ですが、シリーズ4とは言わずにスペシャルと呼んでいます)まで進化し、およそ9230台が生産されたようです。
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◆ご紹介する車両について
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今回ご紹介します車両は、ロータス・ヨーロッパスペシャルです。
現オーナーさんはお兄さんから譲り受けます。休日のドライブカーとして維持されてきましたが、車庫事情により売却を決意されます。
可愛がって頂ける次のオーナーさんを探すため、エンスーの杜へ掲載となりました。
シャッター付きガレージに保管、日光、風、雨などを凌ぐことはFRPのボディを維持するためには必修かもしれません。クラックも少なく、クリアのある塗装でした。
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◆ボディ
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外装は大変きれいな状態です。6年前に全塗装しているそうです。
ピンストライプもきれいなラインが出ていました。FRPは塗装のクラックが多少見られます。
メッキバンパーはポツポツした錆がありましたが錆取りで落ちる程度のものと思われます。
ドア落ちはないようです。
左ドアのウェザストリップの取り付けが悪く、雨漏れがします。基本的に雨の日は乗らないのですが突然の雨のときに気付いたそうです。たしかに真上から見ると隙間が見えます。
ドアミラーはビタローニです。
ホイールはフォーミラーワン、タイヤサイズはフロント:175/60R13、リヤ:185/60R13を履いています。標準タイヤの偏平率は70なので標準と比べると少し車高が落ちています。
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◆インテリア
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車高が低いため乗り降りが大変なのですが、コックピットに収まるとジャストフィットする感覚はヨーロッパならではのものと思います。
低い計器盤、太いセンタートンネル、運転席から見る景色は他車とは違い、特別なものを感じます。
メーターパネルはウッド、シフトノブもウッド製、マントニー革ハンドル、定番の仕様です。
シートは張り替えていますのでコンディションは抜群です。
装備品はMDデッキ、ポータブルナビ、ETCがありました。
電流計はエンジンを吹かしたときにメーターの指針がプラス側で止まってしまうことがあるそうです。そんな時はメーターをコツコツ叩くとゼロに戻ります。
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◆機関
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ロータスツインカムビックバルブエンジン、SUツインキャブ、5速マニュアルミッション仕様です。整備は有名な旧車専門ショップで行っています。このショップはよく耳にするショップで、私が担当した車両の中にもお世話になっている方が多くいらっしゃいました。
エンジンは腰上をオーバーホールしています。エンジン以外もしっかりメンテナンスを行っているようです。現状での不具合はないそうです。
◆エンジンの仕様
・エンジン種類:直列4気筒DOHC8バルブ
・総排気量:1558cc
・最高出力:126ps/6500rpm
・最大トルク:15.6kgm/5500rpm
◆駆動方式
・ミッドシップ
◆トランスミッション
・5速マニュアルトランスミッション
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◆足回り
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フロントにダブルウィッシュボーン式、リヤにラジアスアームとロワートランスバースリンク式を組み合わせたヨーロッパ専用のサスペンションです。
ショックアブソーバーはAVOアジャスタブルショックアブソーバを装着しています。ステアリングギヤボックスは、ラック&ピニオン式、フロントディスクブレーキ、リヤドラムブレーキです。
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◆メンテナンス
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現オーナーさんが譲り受けてからの整備記録がありましたので以下に記します。
◆2013年10月 車検 63,576km
・ブレーキオイル交換
・エンジンオイル補給
・デスビ改良(フルトラ化、ルーメーションポイントレスkit)
・シート張り替え
・3点式シートベルト装着
◆2015年4月 整備 64,469km
・プラグコード交換
・エンジンオイル交換
◆2015年9月 整備
@フロントサスペンションオーバーホール
・ウィッシュボーンスタビライザー塗装
・トラニオン錆落とし、塗装
・フロントハブベアリンググリース替え
・フロントショックアブソーバー交換(AVOアジャスタブルダンパー)
・フロントスプリング交換(185LB)
・フロントアッパ―ボールジョイント交換
・フロントウィッシュボーンブッシュ交換
・トラニオンKit交換
・タイロッドエンドブーツ交換
・グリースニップルL型交換
Aリヤサスペンションオーバーホール
・リヤラジアスアームブッシュ交換
・リヤロワーアームブッシュ交換
・リヤショックアブソーバー交換(AVOアジャスタブルダンパー)
・エンジンオイル補給
・ブレーキオイル抜替え
Bベルト交換
・W/Pベルト
・オルタネーターベルト
Cその他
・プラグ交換
・ヘッドライトリレー交換
・配線改良
◆2016年3月 整備 66,891km
・トランスミッションオイル補給
・エンジンオイル交換
・ドライブシャフトロールピン交換
・キャブレター同調
・前後コイルスプリング交換
・4輪車高調整
・バッテリーアースコード追加
・コイル交換(ボッシュ)
◆2016年7月 整備
・キャブレターオーバーホール
・フロートキャンバーロワーカバーOリング交換
・スロットル側パッキン交換
・ファンネルパッキン交換
・点火プラグ交換
・デスビガバナー不動修理
・ポイントレスピックアップ取り付け修理
・エンジンコンプレッション測定
・タイミングBTDC 12°調整
・タイミングチェーン張り調整
・エンジンオイル補給
・スロットル、連絡シフトブッシュ加工製作、バランス調整
◆2016年8月 整備
・シリンダーヘッド脱着オーバーホール
・バルブクリアランス調整
・バルブ擦り合わせ、ポート/シリンダーヘッドピストン頭部
・カーボン落としシリンダーブロック、ミッションケース洗浄
・ヒーターバルブ、ヒーターホース、アッパーホース交換
・ロータスツインカムヘッドガスケット交換
・ヘッド、ブロック間ブリーザーホース交換
・カムシャフトシール交換
・半月プラグ交換
・テンショナーG/K交換
◆2017年9月 車検 69,848km
・ブレーキオイル交換
・エンジンオイル補給
・ステアリングラックブーツ交換
・キャブレター同調
・アイドリング調整
・ラジエター電動ファンASSY交換
・サーモスタット交換(74℃)
・ヒーターホース前側交換
・クーラント交換
・シフトリンクボットブッシュガタ修理
◆2018年7月 整備 71,142km
・リヤサスコントロールロッドブッシュ交換
・右ドライブシャフト、フランジスペーサー交換(中古ユニバーサルジョイント、中古シャフトベアリングに抜き取り、ペイント仕上げ)
・リヤハブ新品交換
・リヤハブスペーサー交換(強化品)
・ブレーキオイル交換
・オルタネーター交換(ルーカスタイプ 55Ah)
・キャブ調整
・左前ウインカーハーネル修理
・エンジンオイル交換
・エンジンオイルエレメント交換
・エンジンドレーンP/K交換
シャッター付きガレージに保管、雨の日には乗りません。
車の調子を維持するため、たまに乗りますので走行距離が伸びることをご承知おき願います。
車は愛知県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。