1982年に本国で発表されたW201、BMW3シリーズに対抗する形でバブル景気に沸いていた1985年にが日本で発売となります。
通称「小ベンツ」と呼ばれ日本の5ナンバー枠に収まる車体寸法と排気量。販売当初から右ハンドルの設定を設けるなど日本市場をターゲットにした設定が功を奏し日本での販売台数拡大に大いに貢献し同型式は1993年まで10年以上発売されました
今回ご紹介の車両は数ある190の中でもディーゼルエンジン搭載の190D2.5となります。
30年経過した車両はノンレストア車ですが内外装の状態も良く屋内駐車をされてきたのではないかと思います。
また、過去の点検記録データが残る車両となります。
<ボディ>
ミッドナイトブルーのボディは艶もあり綺麗な状態が維持されています。
気密性がどうこうではなく、この時代のベンツの、ベンツらしい剛性感のある「ガチャン」という開閉音はボディの大きさに関係なく健在です
下回りに気になる錆や打痕等は見受けられません。年式から考えるととても綺麗な状態で維持されています。ミラー部やドアハンドルと屋外駐車で直ぐに劣化してしまう樹脂部品も白化もなく良い状態のまま維持されています。
気になる箇所はボンネット左前とトランクにあるくすみ。バンパーの樹脂部品にこすり傷。フロントグリル樹脂部品の白化が見受けられます。
詳細はご見学の際にご確認ください。
<エンジン&ミッション>
直列5気筒NA2496tのディーゼルエンジンは現代のディーゼルエンジンと比較すると音も振動も大きめなのは否めませんが丁寧に扱われきちんとメンテナンスが行き届いてる印象を受けました。
馬力は90PS、トルクが15.7kgと今となっては決してパワフルなエンジンとは言えませんがベンツディーゼル走行11万キロは耐久性に不安はありません。
製造から30年経過と既にネオクラシックに入る車両ですから交通をリードして走るよりものんびり走るのが絵になると思います。
気になる白煙、全開時以外の黒煙も出ていません。こちらは動画にて確認出来ます。
組み合わされる4速ATもエンゲージ時の嫌なショックや滑りもなくまだまだ大丈夫そうです。
<足回り&下回り>
下回りに気になるような打ち傷、こすり傷は無く気になるようなオイル漏れも見受けられせん。しっかりと整備されてきた印象を受けます。
足回りはきれいな純正15インチアルミホイールに2017年製ミシュラングリーンタイヤの組合せ。残り溝8分山で暫く交換の心配なしで乗れます。
<内装・電装>
運転席に座ればクラスを超えたメルセデス共通の配置が目に入ります。ファブリック製シートは前後席共に変な汚れや穴もなく良いコンディション。もしかすると過去においてはシートカバーが装着されていたのかもしれません。
バイザーの垂れも見受けられずルーフ内張は良い状態です。樹脂部品の劣化は見受けられません。ダッシュボードは中央部に吸盤マウント用のプレートが貼り付けられていますが割れも無く良い状態です。
気になるエアコンですが取材当日は真夏日でしたがしっかりと効いていましたので大丈夫です。計器類も全て動作します。
オーディオは純正テクニクス社製AM.FM.カセット。おそらく純正OPであったSONY製10連奏CDチェンジャーも装備されています。
後付けでモモのステアリングとETCが装着されています。こちらはそのままお付けいたします。
不具合箇所は後席左側PWスイッチの不動(集中コントロール側では作動します)センターコンソールウッド部のひびが見受けられます。
<付属品>
当時物エマージェンシーキット 純正フロアマット 過去の点検記録簿
取材後記・・・
最近はめっきり見る機会が少なくなった190です。ましてやディーゼル車となると現在どれくらいの数が生存しているのでしょうか。
ネオビンテージの域に入る30年前のコンパクトクラスの車両がシャキッとした印象のまま現在まで維持されているのには今までのオーナー様の愛情を感じずにはいられません。
私見ですが、車体の感じや剛性感が「ベンツらしいベンツ」はこのころまでのような気がします。
日常生活の中で手軽にネオクラシック感を味わえるお勧めの車両だと思います。
車両は栃木県宇都宮市にあります。
この車両はNOx・PM対策地域外での登録になります
個人のため、諸費用はかかりません。
リサイクル料13830円と自動車税は月割りにてご負担願います。