エンスーの杜  トップページに戻る   車両一覧に戻る


メルセデスベンツ 230TE改 (S124) 1986年式
車検 2023年8月 走行 不明 備考 ディーラー車 4AT 複数オーナー ETC
長さ 476cm 174cm 高さ 145cm 重量 1580kg 排気量 5546cc
取材日2021年7月17日

一見何の変哲もないS124の前期型に560SELのV8ユニットを搭載した、ある意味究極の”羊の皮を被った狼”とも言えるお車です。

1985年に本国デビューし翌1986年より日本で販売開始されたW124型ミディアムクラスは、Sクラスに匹敵するクオリティを備えたミドルサイズのメルセデスとして約10年間もの間主力を担ってきましたが、その名声はむしろ生産終了後に高まりました。

それはご存知の通り「最善か無か」を地で行く最後のメルセデスとされているからであり、その後のモデルに透けて見える、コストダウンや流行を追う要素が皆無な点が、良い車に乗りたい、車を良くわかった人々の圧倒的な支持を受けている訳です。

このミディアムクラスは同じボディに多様なエンジンを搭載しているのも特徴で、レギュラーモデルだけでも2.2リッター直4の220Eから5リッターV8を搭載した500Eまで10種類用意され、AMGにはハンマーバージョンと呼ばれる6リッターV8を搭載した、モンスター級のスポーツセダンも存在しました。

今回のお車は、そんなW124のステーションワゴン版であるS124の230TE、つまり直列4気筒OHCエンジンを搭載するベーシックグレードの車に、当時のSクラス(W126)のトップグレード、560SELに搭載された、5.6リッターV8を搭載したものになります。

しかも、そんな弩級エンジンを搭載していながら外観はあくまでもノーマルの230TE前期型を目指しレストアしているという、エンスー的には褒め言葉である「変態的」なほどに”羊の皮を被った狼”が追求されている車となっています。

もちろん、いくらW124に5リッターや6リッターV8を搭載したモデルがあるとは言っても、すんなりポンと取り付けられる訳もなく、実現には並々ならぬ労力が掛かっているようですし、完成後も外装のレストアやメンテナンスに多額の費用が注ぎ込まれています。

そうまでして実現した、こだわりにこだわったこの車はもはや作品と呼ぶにふさわしい仕上がりになっています。

●● プロフィール ●●

こちらのお車は(株)ワークス様の取り扱い車両です。

以前、整備の行き届いた450SEL(W116)やAMG 190E3.2(W201)、AMG300Eハンマーバージョン(W124)を出品されたオーナーさんからのご依頼となります。

これらの車たちは全て行き届いた整備と美しい仕上がりで大変状態の良いお車でしたが、今回のお車もやはりそれに勝るとも劣らないクオリティです。

2017年5月に現オーナーさんが輸入車の整備・修理強い工場にて購入しています。

購入時点で560SELのエンジンに換装されている現車をオーナーさんが見つけ、懇意にしているメルセデスに強い工場の社長に現車確認を依頼し、そこを通して購入しました。

購入後は主にその工場にて徹底的にレストアやメンテナンスをされ今に至ります。

主な仕様としては、

・エンジン/ミッション:560SEL(W126)ヨーロッパ仕様最終型用(300ps)

・デフ:300DT(W124)用 2.65(ノーマル 3.27)

・メーター:500E(W124)用(ピックアップ式)

・ブレーキ:300E-24(W124)用(4ポッドキャリパー)

・Fスプリング:500E(W124)用

・Rスプリング:300TE(S124)用

・Fスタビライザー:400E(W124)用

・ステアリング:AMG

・シート:レカロ CSE

・内装:黒レザー

となっており、その実現には車両代を除き600万円ほどの費用がかかっています。

●● 外装 ●●

敢えての前期型仕様がとても渋いエクステリアです。

目を凝らせば軽微なキズは若干ありますが、オールペンを受けているため、ホワイトのボディカラーにして深い艶が保たれています。

同時にウエザーストリップやドアハンドル、灯火類一式、エンブレム、タイヤ/ホイールetc.が交換されているため、ほぼ新車と見紛うばかりのコンディションになっています。

その主な内容としては、

@2017年12月(納車時)

・全塗装一式

・ドアハンドル全て

・ドアハンドルモール&パッド

・フロントドアキーシリンダー

・ウエザーストリップ&ウインドウラン

・ヘッドライト左右

・サイドマーカーランプ左右

・ブリンカーランプ左右

・テールランプ左右

・クオーターウインドウ用シーリングフレーム左右

・230TEマーク

・W124用15穴中古ホイール&ホイールリペア+タイヤ(BSレグノGR-XI)

等が挙げられます。

その後は、

@2018年3月

・バックドアガラス交換

・リア5面ウインドウフィルム施工

・HIDライトキット取付

@2019年12月

・500Eライト回りパーツ脱着・加工

・コーティング

@2020年11月

・右リアドア デントリペア

等が挙げられます。

●● 内装 ●●

基本的にはノーマル調のテイストでまとめられていますが、230TEというよりは500EやAMGと言った方が近いクオリティでまとめられているインテリアです。

こちらも多額の費用を掛けてメンテナンス&モディファイがなされています。

主なモディファイは、

・AMGステアリング

・レカロ CSE

・KARO・クエスト ウォームブラック

・オーディオ(KENWOOD U585SD)

・ナビ(Panasonic CN-G1000VD)+バックカメラ

・ETC

あたりが挙げられます。

装着されている往年の最高級レカロたるCSEは、当時の金額にして100万円を超える高級シートになります。

サイドサポートや背もたれに小キズや若干のスレが見られるものの基本的に良好で、ヘタリは感じられません。

程度の良い中古品ですが、左右+アームレスト+レールで70万円を超える費用が掛けられている、こだわりのシートです。

その主な内容としては、

@2017年12月(納車時)

・ハザードスイッチ

・メータークラスターフレーム

・500E用スピードメーター(中古)+オーバーホール

・キー+イグニッションキーシリンダー

・レカロCSEに交換

・リアシート交換

・シフトノブ

・ウッドパネルリペア&ドアパネルウッド加工

・インパネエア吹き出し口全交換

・エアコン温度表示シンボル

・ヘッドライト高さ調整スイッチ

・荷室ランプスイッチ

等が挙げられます。

その後は、

@2018年3月

・ナビゲーション&バックカメラ取付

・CDデッキ取付

@2019年12月

・ブリンカースイッチ

・パワーウインドウスイッチ

・リアゲートカバーリング

・エアコン修理(リキッドタンク交換、コンプレッサー脱着、ライン内洗浄)

・真空引き&ガスチャージ

・ABCピラー内張修理

・キーレスエントリー&ハザード点灯キット

等が挙げられます。

鬼門のウッドパネルはリペアを受けているだけあって割れ無くキレイですし、ダッシュボードにも割れはありません。

天井に垂れはありません。

●● 機関・足回り ●●

多額の手間と費用を掛けてメンテナンス&モディファイがなされています。

直近の車検整備においても同時にオイル滲みの修理をしてありますので、しばらくは安心して乗れる状態になっています。

内容としては、

@購入前の状態

・エンジン/ミッション:560SEL(W126)ヨーロッパ仕様最終型用(300ps)
・・・エンジン本体ノーマル
・・・ATオーバーホール済み
・・・ラジエーターも560SELより移設
・・・配管やダクト等は極力純正無加工
・・・加工箇所はバルクヘッドにヘッドカバーが当たる部分と右エキマニの干渉部分、エンジン、ラジエーターの取付部分
・・・メンテナンス性に配慮し全てW126のエンジンルームと同じ配置
・・・エキマニだけは車体に合わせてワンオフ
・・・デフのギア比変更(300DT(W124)用 2.65(ノーマル 3.27))
・・・ステアリングギアボックスオーバーホール
・・・エンジンマウント
・・・ラジエーターホース
・・・ICLレギュレーター

・Fビルシュタインショック
・400E用Fスタビライザー
・ブレーキ:300E-24(W124)用(4ポッドキャリパー)

@2017年12月(納車時)

・ステアリングダンパー
・Rサスペンションオーバーホール(各ロッド、ハブベアリング、デフマウント)
・アイドラーアームブッシュキット
・Fロアアームリペアキット
・Fロアアームボールジョイント
・Fショックアッパーラバーバッファー
・Fショックブーツ
・500E用スプリング
・アライメント調整
・ベルト類
・フィルター類
・ホース類
・スロットルバルブ
・インジェクションノズル
・イグニッションコイル&プラグ
・エキパイ+マフラーリング+マフラーサポート
・FRブレーキパッド+センサー+ホース
・ヒーターバルブ
・油脂類全交換
・バッテリー

等が挙げられます。

その後は、

@2019年12月

・車検整備
・ファンドライブ
・Fスプリングカット 半巻き
・エンジンマウント
・エンジンショック+ブッシュキット
・ミッションマウント
・電動ファン配線修理
・チェーンタイトナー
・ボンネットインシュレーター

@2020年1月

・Fスプリング(500E用)
・Rスプリング(300TE用)
・Rアキュームレーター

@2020年5月

・ワイパーギア

@2021年8月

・車検整備
・エンジンオイル滲み修理 

等が挙げられます。


●● インプレッション ●●

こちらのオーナーさんが手掛けたメルセデスは、いつも”羊の皮を被った狼”であることが多く、今までも本物のAMGなのにノーマル前期型仕様の外装にレストアしたW201やW124などがありましたが、今回のお車は輪をかけてその傾向が強い仕上がりになっています。

何せステーションワゴンの230TE、つまり4気筒のベーシックグレードをベースに5.6リッターV8を搭載しているのですから。

このルックス、ワゴンボディと230TEのエンブレムを見て、いったい誰がV8を搭載していると思うでしょうか。

もちろん単純に換装したわけではなく、あくまで普通に使えることにこだわり、整備性や各部強度にも抜かりなく留意されていますし、増大した出力と車重に合わせて足回りも適切に強化されているところが、安直なチューニングカーとは雲泥の差の、高いクオリティを物語るポイントと言えますね。

インテリアに目をやると一転、ノーマルの230TEらしさは影を潜め、500EやAMGもかくやというスポーティかつ重厚な世界が構築されています。

その大きなポイントとなるのは、今となっては希少なAMG純正のレザーステアリングと、レカロの最高峰CSEの存在で、これらのおかげで一気にこの当時のメルセデス一流の高級感が実現されることとなります。

しかもそういった目立つものだけでなく、ウッドパネルはリペアされ、フロアマットはKAROが奢られ、レバー類やスイッチ類も適宜交換されと、ディテールにもきっちりと手が入っているところにも、単に高級パーツやレアパーツを取り付けただけではない、高い美意識のもと明確に作り上げられた空間なのだということが現れているようです。

助手席にて試乗させていただきましたが、5.6リッターV8搭載という先入観を良い意味で裏切ってくれる普通さ、静粛性があり、当時の最上級グレードのメルセデスをそれらしく粛々と走らせている、といった振る舞いを披露してくれます。

そのあたりの静粛性は動画の試乗シーンに現れていますが、ウインカー音と比較すると走行中の音がいかに静かなのかがよくわかります。

(走行中にプツプツ、カリカリ聞こえるのは、マイクが高周波の音を拾ってしまているためで、実際に気になることはほぼないかと思われます)

もちろんひとたびムチを入れれば、本来搭載されている560SELより大幅に軽量なことも相まって怒涛の加速を披露してくれますが、あくまで街中ではそのほんの片鱗しか味わうことができません。

しかしながらその大幅に増強された力強さは、たとえ高速走行時ではなくとも圧倒的な余裕を生み出す源泉として、オーナーとなる人を満足させてくれることでしょう。

このお車の真骨頂は、本当に純正でS124にV8エンジン搭載グレードがあったのではと錯覚するくらいに完成度が高く、だからこそ普通に使えてしまうところですが、その普通さが、この軽量コンパクトボディに5.6リッターV8を換装して実現されているというところに、そして見た目がノーマル前期型の230TEというところに、只者ではないオーラを感じざるを得ません。

オーナーさんのコメントですが、

「124フリークのためのお車です。

 124を愛している方に乗り継いでいただきたいと思います。

 外装はサッコレスの前期型、バンパー、モールの黒とボディーの白がシンプルで端正です。

 マニアには堪らない雰囲気を醸し出しています。」

とのことです。

数多くの旧いメルセデスを乗り継いできたコアなメルセデスエンスーであるオーナーさんの趣味や美意識が色濃く反映されたこの車の魅力は、同じようなコアな124マニアの方であればきっと響くのではないでしょうか。

●● その他 ●●

スペアキーとノーマルのフロントシートが付属します。

●● まとめ ●●

ちょっと旧いメルセデスきっての人気車といえば124系ですが、ここまでレアな条件が整っている個体もまずありません。

セダンではなくワゴンで、上級グレードではなくベーシックグレードで(旧いモデルになればなるほど上級グレードほど残りやすく、ベーシックグレードほど少なくなります)、しかも前期型、内外装レストア済み、内装はノーマル調の豪華仕様、そしてエンジンをV8に換装と、探そうにもまずこんな車は見当たりません。

何より、”羊の皮を被った狼”とは言ってもほとんどの場合はセダンに対して使われる言葉であって、ステーションワゴンではまず考えられないですから、その点においてもオンリーワンと呼ぶにふさわしい価値が与えられていると言っても良いでしょう。

メルセデスに対して造詣が深く、モディファイに対して見識が高く、かつ予算が潤沢にないと成り立たない仕様であるこのお車は、まさに通好みの価値ある仕様と言えますし、その価値がわかる方にとっては手にすることができる今が大きなチャンスと言えるのではないでしょうか。

お車は、東京都杉並区にあります。

こちらのお車は(株)ワークス様取り扱いの為、お問い合わせは下記連絡先にお願いします。

車両本体価格の他に、消費税と諸費用が別途掛かります。

以上の記事内容は、ショップさんのコメントをもとに作成したものです。

整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。

550万円(税込)
画像クリックで拡大出来ます
230TE前期型に560SEL用V8を搭載したスペシャルカーです。 
それなのに外観からは全くそうとわからない”羊の皮を被った狼”です。 
外観はこだわりの230TE前期型のままノーマル戻しのレストアが施されています。 
大物小物に関わらず新品や程度良好パーツをふんだんに奢っています。 
同じボディに多種多様なエンジンバリエーションがある車ならではの楽しみ方ですね。 
このボディ、このルックスにしてV8搭載ですから唯一無二ですね。 
外装は全体的にとてもキレイですね。 
高性能な実用ワゴンの鏡のようなS124の価値は不変ですね。 
フロントからサイドにかけて至ってキレイです。 
バンパーの角に目立つキズはありません。 
 
バンパーの先端に若干の塗装剥がれがありますが、よく見ないとわかりません。 
灯火類もすべてキレイですね。 
エンブレム類、メッキの類もキレイに保たれています。 
 
ホイールは4本とも至ってキレイですね。 
 
 
 
 
 
リア周りもグッドコンディションですね。 
リア周りの灯火類、エンブレム、メッキパーツもキレイですね。 
バンパー角に見える白いものはストロボのハイライトで、キズではありません。 
 
 
 
下回りも良好です。 
 
インシュレーターを含めエンジンルームも良好です。 
まるで純正であるかのように5.6リッターV8が搭載されています。 
広大なラゲッジスペースもキレイに保たれています。 
ワゴンの荷室は荒れていることも多いですが、この車はこの年式にして良好です。 
 
 
230TEらしさは影を潜め、500EやAMGを思わせるインテリア。 
メルセデスらしい端正かつ重厚な世界です。 
影で見辛いですが、ダッシュボードの段差のところにもウッドパネルが貼られています。 
リペア済みですので、鬼門のクラックは最小限です。 
 
 
 
 
天井に垂れはありません。 
ドア内張もキレイですね。  
 
 
 
 
レカロCSEは最高の性能とルックスを備えたフラッグシップです。 


この車両のお問い合わせは


(株)ワークス(担当:松村)
東京都杉並区本天沼3-44-12
PHONE:03-5382-5477 FAX:03-5382-5288
URL:http://www.works1990.co.jp
定休日:日曜日、祝祭日

またはEメール↓にて
エンスーの杜車両問い合わせ
y.matsumura@works1990.co.jp

※メールサーバーのセキュリティにより、メールが届かないケースが報告されています。
担当者より24時間以内に返信が無い場合は、お電話でお問い合わせください。

※メーラーが開かない場合は、メアドをコピーしてください。


  エンスーの杜    トップページに戻る   車両一覧に戻る   上に戻る