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メルセデスベンツ 450SEL (W116) 1980年式
車検 2022年12月 走行 72,000km 備考 ディーラー車 3ATスリーオーナー ETC
長さ 506cm 187cm 高さ 143cm 重量 1780kg 排気量 4517cc
取材日2021年5月14日

ウエスタン物・最終年式で程度の良いW116です。

実質的な先代に当たるW108から長足のアップデートが施された初代Sクラス・W116は、向こう20年を見据えた新しいスタイリングテーマを与えられたことも大きいですが、安全性の向上や排ガス対策にも重きが置かれています。

パッドに覆われたダッシュボードやステアリング、突起を抑え最小限の機能のみ設置されたスイッチ類、衝突安全ボディのはしりと言えるセーフティセル構造の採用、視認性の向上のため大型化・凹凸化のされた灯火類、世界初のABS採用(最終型)など今のメルセデスに通じるコンセプトと、シンプルかつ上質感の高い内外装に金庫のようなボディ、ボールナットの落ち着いた走り等、旧き良きメルセデスの美点がバランス良くたっぷり詰まった車です。

●● プロフィール ●●

こちらのお車は、先代オーナー時代に約20年間納屋で保管されていたものを2018年4月頃に現オーナーさんによって引き取られたものになります。

20年間ほど納屋に入れっぱなしの状態ではありましたが、車検のタイミングごとにヤナセが来てメンテナンスを施していたとのことで程度は良く、エンジンも問題なくかかる状態だったとのことです。

そして購入後、全剥離全塗装をはじめ、灯火類の交換or磨き、ウエザーストリップ類の交換、エアコン全修理等をはじめとした様々なメンテナンスを施し現在に至ります。

オーナーさん曰く、日常的に安心快適に使える状態を目指したとのことで、今現在そのように使える状態とのことです。

全塗装については旧車の扱いに慣れた埼玉の専門店で、メンテナンスは全て懇意にしている輸入車に精通したショップにて受けており、日常の保管はシャッター付きガレージです。

●● 外装 ●●

ステンレスのフェンダーモールが後付けされている以外、基本的にフルノーマルのとてもキレイなコンディションです。

オールペンが施されているので塗装面が輝いているのもさることながら、メッキやゴム、エンブレムやモール類といったディテールに至るまで美しく仕上げられています。

そのメッキ類やモール類は曇りなく輝いていますが、オールペン時に交換されたものではなくオリジナルとのことです。

灯火類については、ヘッドライトはオーナーさん自身で磨いて仕上げたもので、フロントのウインカーレンズ左右とリアテールレンズ(希少なウエザーストリップ付き)は新品に交換されています。

数少ない瑕疵としては、

・左リアドアのステンレスモール前方中央付近にある凹み

・ホイールキャップ右側2枚の塗装剥がれ

が挙げられます。

また、約8万円ほどのガラスコーティングを施工済みとのことです。

●● 内装 ●●

こちらもとても良好なコンディションです。

基本的にノーマルですが、

・ステアリングをナルディクラシックに交換(ノーマルあり)

・ETC

・社外デッキ(カロッツェリア DEH-4500)

・アクセサリー電源よりセンターコンソールにUSBポートを設置

・社外フロアマット

・メーター文字盤をホワイトのAMGタイプに変更

といったモディファイが施されています。

そのメーターパネル変更の際に、スピードメーターのOHをされたとのことです。

いずれの作業も都内のメーター修理専門店にて行われています。

瑕疵としては、

・運転席サイドサポートに破れ箇所あり

・運転席サイドにある調整レバーに割れあり

・ウッドパネルに幾つかクラックあり

が挙げられます。

天井に垂れはありません。

ダッシュに割れはありません。

エアコンは2020年10月に全修理がされていますので問題ありません。

ガラス全面に透明のUVカットフィルムを施工したので、日差しがだいぶ軽減されたとのことです。

●● 機関・足回り ●●

フルノーマルが保たれています。

基本的に問題はありませんが、ボンネット裏のインシュレーターは欠品です。

ただこれは頼めば出てくるパーツなうえ、現状のままでも特に問題ないためそのままにしているとのことです。

全ての整備は前述のショップにて行われています。

現オーナーさんになってからの主な整備は、

・ステアリングシャフトジョイント交換

・タイロッドL/R交換

・アイドラーアームブッシュ交換

・ATシフトリンクブッシュ交換

・左リアドアバキュームロック修理

・タイヤ交換

・左リアドアロック開閉修理

・左フロントウインドウレギュレーター修理

・エアコン修理(クライメートコントロールユニット交換含む)

・ステアリング系のガタ修理・遊び調整、ステアリングダンパー&ドラッグリンク交換

・電動ファン修理

等が挙げられます。

●● インプレッション ●●

ひと目見て心惹かれるのは、磨きキズすら見当たらない美しいボディです。

もちろん塗装面だけでなく、メッキが曇りなく輝きレンズ類やガラス類が透明感を湛えゴム類が黒々と引き締まっているからこそ、オーラのような凄みすら感じさせるのでしょう。

そのカラーもやや暖かみを感じさせるソリッドホワイトで、ともすると武骨さを強く感じさせることもあるオールドメルセデスのスタイリングにお洒落さと優雅さを与えています。

ボディ同色のペイントが施されたステンレスのホイールキャップなど、現代車には到底マネのできないセンスの良さですね。

堂々たる体躯は全体的に大型化が進んだ車が溢れる現代の路上においても大きさを感じさせるものですが、全体的なプロポーションが優れているためか、上品で引き締まった印象です。

ドアを開けようと触れるだけで伝わるカッチリ感も「やっぱりこれだな」と思わせ、中に入るとホワイト外装には定番のブルーでコーディネートされたインテリアもキレイに保たれていることに驚き、割れやすいダッシュボードにも、この年式にしてヒビ割れがないことに歴年の保管状況の良さを感じます。

助手席にて試乗させていただきましたが、エンジンは淀みなく穏やかに粛々と回る印象、それでいてすぐに高速域まで容易に達してしまうのはさすがメルセデスのV8といったところですが、それもメンテナンスが行き届いているおかげでしょう。

走行中の室内は至って静かで快適、異音等もなく、パンと張っていつつも柔らかいあの独特なシートの掛け心地もかつてのまま、路面の凹凸をしなやかに受け流しながらスムーズにパワフルに走るそのさまは、往時でもこうだったはずと感じさせる、高い現役感です。

この年式で、しかもW116でこれほど旧さを感じさせないということは、これまでの保守がよほど良くないと成立し得ないということは、メルセデスを深く知っている人ほど良くわかることでしょう。

●● その他 ●●

メインキーに加え、2本のスペアキーが付属します(3本とも同じもの)。

オールペン時に外したパーツ類(フロントウインカーレンズ左右、リアコンビランプ左右、ノーマルステアリング)が付属します。

色調の微妙な違いや小キズ等の瑕疵が画像や動画ではわかりにくいため見学をお勧めしますが、

オーナーさんご多忙につき購入を前提とした場合のみとさせていただきます。

●● まとめ ●●

高い志と品質、流行に媚びないデザインとメカニズムを兼ね備え、部品供給も比較的心配ないため手入れさえ怠らなければずっと性能を保ち続けることができるこの時代のメルセデスは、まさに一生モノと言えます。

とはいえそこはクラシックメルセデスですから、標準的コンディションの個体をトータルでリフレッシュしようとすると、結果的に目の玉が飛び出るような費用が掛かるとこも珍しくありません。

もちろん、これまでの使用・保管状況の良さや実走72000kmという走行距離にも高い価値がありますね。

こちらのお車は、そこがわかっている人にとっては、むしろお買い得と言っても過言ではないでしょうか。

オーナーさんは現在もとても気に入っていらっしゃいますが、次期導入検討車両があるとのことで、売却を希望されています。



2021年7月追記
塗装剥がれのあったホイールキャップを塗装し直しました。
ボンネット裏のインシュレーターの新品が入手できたため装着しました。


お車は、東京都板橋区にあります。

個人の為、消費税はかかりませんが、月割りの自動車税のご負担をお願いいたします。

以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。
SOLD
画像クリックで拡大出来ます
コンディションがとても良いW116です。
ウエスタン物で最終年式、外装仕上げ済みの車両です。
 
多くの日本車がマネをしたスタイリングです。
 
塗装・メッキ・ゴム・・・すべて美しく保たれています。
 
このけれん味のない威風堂々とした佇まいこそSクラスですね。
フロント回りからサイドにかけて目立つキズや凹みは見当たりません。
下側部分もキレイですね。
 
 
灯火類はキレイですね。
美しく保たれています。
ステンレスパーツ類もくすみなく輝いています。
 
希少な新品パーツが奢られています。
メッキパーツもキレイですね。
左リアドアのステンレスモール前方中央付近にある凹み。
リア回りも至って良好です。
 
 
 
リアの灯火類・メッキ類も良好です。
 
 
エンジンルームも良好です。
 
希少かつ高価なクライメートコントロールユニットも新品交換済みです。
ラゲッジルームも良好です。
 
 
下回りも良好です。
 
インテリアのコンディションも良好です。
運転席サイドサポートの破れです。
運転席サイドにある調整レバーの割れです。
パッドで覆うなど安全性に配慮した先駆けのインパネです。
定番のナルディクラシックに交換済み(純正もあります)。
AMGタイプのホワイトメーターパネルに交換されています。
 
 
足元は両席ともキレイですね。
広々とした、電動リクライニング機能付きリアシート。
  
ドア下の部分的に茶色く見える箇所は新車時のものと思われる接着剤です。
 
ホイールキャップは良好ですが、2枚に塗装剥がれが見られます。
ウッドパネルには定番のクラックが幾つか見られます。
付属するパーツ類です。


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