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AMG 300E 6.0-4V HAMMER VERSION (W124) 1989年式
車検 2021年3月 走行 57,000km 備考 ディーラー車 4AT複数オーナー ETC
長さ 477cm 175cm 高さ 140cm 重量 1610kg 排気量 5956cc
取材日2020年10月31日

とても希少なAMG 300E 6.0-4V HAMMER VERSION に、さり気なくもきめ細かなモディファイが徹底的に施されたお車です。

1967年にダイムラー・ベンツ社を脱サラしたアウフレヒトとメルヒャーの2人によって、レース用エンジンの設計・試作を行なう工場として創業されたAMGは、レース活動を通じて徐々にその名声を高めていきました。

‘80年代には単なるチューニングメーカー、レーシングファクトリーの枠を超え、内外装のスペシャルパーツの開発や、それらとチューニング技術を統合したコンプリートモデルを、ハンドメイドと言える少量生産で次々とリリースすることで、スペシャルなメルセデスのロードカーを欲するコアなエンスージアストたちから熱狂的な支持を得るに至りました。

その後、1990年にはメルセデスベンツと正式に提携を結び、1999年にはついにメルセデス傘下となり完全統合されたかたちとなって今に至ります。

今でこそメルセデスベンツのスポーツカーブランドとしての立場であるAMGですが、’90年代初頭までの独立チューナーとしてのAMGは、熟練工による完全手組みエンジンをはじめとした、膨大な手間とコストをかけて精度と性能を追求するチューニングカーといった色合いが濃厚で、だからこそ生産台数が極端に少なくとびきり高価な、本当の意味でスペシャルな車でした。

今回のお車であるAMG 300E 6.0-4Vも御多分に洩れず、W124にして新車価格は驚愕の24,550,000円、生産台数は世界で25台、日本への正規輸入はたったの7台という、希少にして貴重なモデルです。

その特色はなんと言ってもM117型エンジン、いわゆるハンマーヘッドと呼ばれるAMG自社製のツインカムヘッドを持つ6リッターV8エンジンを、W124のナローボディに、エンジンベイの改造までして強引にも搭載した、モンスター級のセダンであるというところです。

そのスペックは360ps/5,500rpmのパワーと55.9kg•m/4,000rpmのトルクという、当時のスーパースポーツに双肩するハイパフォーマンスを誇るものです。

さらに今回のお車は、そんなハンドメイド時代にリリースされたAMG 300E 6.0-4Vを、ある意味贅沢にもノーマルの前期型仕様にモディファイした、文字通り”羊の皮を被った狼”仕様に仕上げた車両となります。

●● プロフィール ●●

こちらのお車は(株)ワークス様の取り扱い車両です。

以前、整備の行き届いた450SEL(W116)やAMG 190E3.2(W201)を出品されたオーナーさんからのご依頼となります。

上記2台も行き届いた整備と美しい仕上がりで大変状態の良いお車でしたが、今回のお車もそれに勝るとも劣らないクオリティです。

2012年(H24)2月に現オーナーさんが旧いメルセデスで有名なショップにて購入しています。

購入時は約35,000km、現在は約57,000kmですので、8年で約22,000kmほど走行したことになります。

購入後、毎年のように多額の費用を掛けてメンテナンスやモディファイを重ねてきています。

主なところでは、

・ガソリンタンクを500E用に変更(70→90リットル)

・フロントブレーキを500E用に変更

・ホイールをR129用16インチに変更

・フロアマットをKARO クエストに変更

・外装を前期型に変更(サッコレス)

・サンルーフレス(約30kgルーフが軽量)

・タイヤ F 205/55ZR16、R 225/50ZR16

あたりが挙げられ、まだまだ書き切れないほどありますが、外観はそれを感じさせないほどシンプルにまとめられているのが特徴です。

オーナーさん曰く、「コンセプトは「羊の皮を被った狼」とのことで、それがまさしく体現されている仕様となっています。

●● 外装 ●●

敢えての前期型仕様がとても渋いエクステリアです。

高価なガラスコーティングが何度も施工されているためか、ホワイトのボディカラーにして深い艶が保たれています。

元々はノーマルのフルエアロだったとのことですが、2014年(H26)2月にエアロの取り外しと前期外装一式の取り付けがされています。

アウターの金属モール類は、経年で再び見た目が褪せてしまうことから、美観と耐久性向上を兼ねて純正色にて塗装しています。

実際のところこれらのパーツ類は入手困難のようですので、塗装により経年劣化の心配がだいぶ減ったのが良いですね。

ホイールはR129用(16インチ 8J)で、右フロントだけガリキズが見られますが、基本的には良好です。

タイヤはBSポテンザRE-71Rです。

リア3面にはスモークフィルムが貼られています。

ヘッドライトはノーマルの見た目ですが、HID化されています。

整備履歴が多いため、主なメニューを時系列でピックアップしますと、

・フロントグリル交換

・メルセデススターマスコット

・ワイパーシステム一式リフレッシュ(脱着、分解、交換、塗装等)

・ボディポリッシュ&ガラスコーティング(7万円相当の施工を複数回・定期的に)

・フロントウインドウ下モール交換

・ヘッドライトワイパーAssy左右交換

・ウインドウウオッシャーノズル左右交換

・ウインカーレンズ&バルブソケット左右交換

・キセノンヘッドライト取り付け

・W124前期型仕様製作

・フロントワイパーアーム類一式交換

・ヘッドライトワイパーブレード交換

・左前フェンダーモール・ロア交換(一部加工)

・冷却系点検、ファンカップリング交換

・ヘッドライトユニット左右交換、HID移植・加工含む

・R129用ホイール交換、ホイールリペア

等が挙げられます。

●● 内装 ●●

基本的にはノーマル調のテイストでまとめられている、コンディションの良いインテリアです。

多額の費用を掛けてメンテナンス&モディファイがなされています。

主なモディファイは、

・KARO・シザルマット・ブラック(ノーマルもあり)

・オーディオ(KENWOOD U585SD)

・ナビ(Panasonic CN-G1200VD)

・ETC

あたりが挙げられます。

装着されている往年の最高級レカロたるCSEは新車時装着のもので、当時の金額にして120万円になる高級オプションになります。

サイドサポートや背もたれに小キズや若干のスレが見られるものの基本的に良好で、ヘタリは感じられません。

現オーナーさんにより各部機能のメンテナンスを受けていますが、それだけで50万円に迫る費用が掛けられている、こだわりのシートです。

ウッドパネルにはやや色褪せが見られますが、この頃のメルセデス定番のクラックは見られません。

ダッシュに割れはありません。

天井に垂れはありません。

エアコンは複数回の修理を経て、現在は問題ありませんが、夏場は今どきの日本車のようには効かないとのことです。

整備履歴が多いため、主なメニューを時系列でピックアップしますと、

・カーナビ取り付け

・ラジオ配線修理、iPod用外部入力配線

・エアコン修理(複数回)

・カーナビ載せ替え(複数回)

・フロアマット(KARO クエスト 特注品)

・ヘッドライトスイッチ交換

・メーター照明不安定修理

・シート修理(配線作製、ヒーター交換、スイッチOH、サイドウレタン補修補強、座面補修補強等)

・シートレール交換

・シート修理(モーター加工、制御方式変更等)

等が挙げられます。

●● 機関・足回り ●●

基本的にノーマルです。

多額の費用を掛けてメンテナンスがなされています。

大きなものとしては、エンジンオイル漏れ修理と冷却水漏れの修理が複数回されている点と、デフやパワステギアボックス、ATのOHが挙げられます。

整備履歴が多いため、主なメニューを時系列でピックアップしますと、

・リアマフラー穴あき、脱着、ワンオフ製作

 (装着されているAMG純正マフラー供給終了のため、交換ではなく補修後に塗装)

・フューエルポンプ交換

・エンジンブローバイホース&各部交換

・エンジンオイル漏れ修理(複数回)

・マルチリンク・タイロッド修理

・冷却系修理(ウオーターポンプ、ホース、サーモスタット、センサー類、Vベルト全部etc.)

・ボンネットオープナー脱着、分解、調整

・パワステオイル漏れ修理

・デフOH

・ガソリン臭対策、フューエルホース脱着、ホースバンド&ワッシャー交換

・エンジン点火系点検/修理、プラグ&ディスビ交換、スロットルバルブ清掃

・フューエルホース作製

・バッテリーキルスイッチ取り付け

・LLC漏れ修理、ラジエーター&補助ウオーターポンプ交換、ホース類交換

・ATオイル漏れ修理(OH)

・走行不能修理、サイドフランジ破損のため交換

・LLC漏れ修理、サブタンクその他交換

・500E用タンク(中古内部サビ取り実施)交換

・タイロッド左右、ドラックリンク、アイドラーアームブッシュ、ステアリングダンパー交換

・フロントロアアームボールジョイント交換

・トリップメーター修理

・ブレーキマスターシリンダー交換

・ブレーキキャリパー&ローター交換、500Eフロント用保管品

・パワステギアボックス修理(OH)

・エンジン始動不良修理(スターターモーター脱着交換)

等が挙げられます。

●● インプレッション ●●

一見してまさかのAMG、しかもハンマーだとはほとんどの人は気づかないであろう大人しめの前期型ルックが、中身を知っている者としては逆に凄みを感じます。

普通の人なら「キレイな旧いベンツだな」というくらいにしか思えず、多少メルセデスに詳しいカーマニアだとしても、程度のとても良いノーマルの前期型で、ホイールがR129用だとわかるくらいかと思えます。

しかしながらこの車は、純正AMG6.0ハンマーバージョンのエアロやホイール、グリル、サッコプレートetc.を取り払い、前期型のバンパーやモール類の取り付けをはじめありとあらゆる箇所を前期型仕様に変更した車なのですから驚きます。

しかも内外装は言うに及ばずエンジンやAT、駆動系、足回りにもきっちり手を入れられているので、漂うオーラがノーマルのネオクラシックメルセデスとは明らかに異なります。

整備履歴を辿れば、いかにこの車が多額の費用を掛け、細かいところまでオーナーさんが納得のいくようにこだわって仕上げられ維持されてきたかがひしひしと伝わってきます。

イグニッションをONにすると比較的静かでありながらも凄みのある野太いエキゾーストを奏でM117ユニットが目覚めますが、冷間時のアイドリングにはややバラツキが見られます。

ただしこれはハンマーヘッドエンジンでは通常仕様とのことで、暖まると安定したアイドリングになるのは動画にある通りです。

(程度が並みの個体だと、温間時でも不安定さがあるようです)

軽くレーシングしてみると、ちょっと踏み込んだだけでタコメーターの針が軽やかに跳ね上がり、あのパワーとトルクがこの吹け上がりで供給されるのかと思うとワクワクを禁じ得ません。

助手席にて試乗させていただきましたが、一般道では明らかにオーバースペックで、法定速度で走る方がむしろ難しいくらいの、ハイパワーかつ高レスポンスなエンジンです。

ですので、たとえ高速道路だったとしても本領を発揮できるのはほんの一瞬で、あとはクルージングにならざるを得ないのは容易に想像できます。

しかし、そこまで獰猛でありながらも静粛性や乗り心地はジェントルと言えるレベルで、もちろんスポーツセダンの領域ではありますが、NVHで苦痛を感じるような要素は全くないのはさすがAMGだと言えますね。

そういう点まで含めて、やっぱりこの車はアウトバーン基準のハイパフォーマンスセダンなのだなとしみじみ感じることができる車と言えますね。

オーナーさんのコメントですが、

「平成24年に35,000kmほど走行の車両を購入して整備しながら乗ってきました。

 ひと通りの整備はしてきました。普通に足に使えます。

 最初の3年ほどはこの車1台で毎日乗って生活していました。

 外見は大人しいですが、乗った感じはチューニングカーです。

 何台かW124を乗ってきましたが、どうしてもこの車の乗り味にはなりませんでした。

 お客様の運転での御試乗は出来ませんが、助手席にて走行中の車両の様子をお確かめいただくことが可能です(担当者の方が運転いたします)。

 助手席からでもこのクルマの凄さの片鱗を感じ取っていただくことは十分可能だと思います。」

とのことです。

W124も含め数多くの旧いメルセデスを乗り継いできたコアなメルセデスエンスーのオーナーさんに唯一無二と言わしめる質感の高さが、この車にはあるということでしょうか。

●● その他 ●●

ノーマル風のフロアマット(中古品)もお付けします。

メインキーに加え純正スペアキーも揃っています。

作動は未確認ですが、当時の純正オプションであるベッカーのカセットデッキもお付けします。

●● まとめ ●●

ちょっと旧いメルセデスきっての人気車といえばW124ですが、AMGは別格です。

このハンドメイド時代の、まさに本物と言えるAMGでないとこの走りとこの質感は手に入れられませんから、オーナーになる人にはきっと深い満足感を与えてくれるに違いありません。

そのうえ細部までこだわり抜いたフィニッシュによりオンリーワンの価値が与えられているのがこのお車だと言えましょう。

メルセデスに対して造詣が深く、モディファイに対して見識が高く、かつ予算が潤沢にないと成り立たない仕様であるこのお車は、エアロで武装されたノーマルの300E 6.0-4Vハンマーバージョンよりもむしろ好ましい、通好みの仕様と言えますね。

そして、ほとんどチューンドカーといった内容の当時のAMGで、しかもエンジンだけで言えばレーシングカーさながらとすら言える車ですから、これだけのコンディションで維持されるにはどれだけの資金と労力を掛けないと成し得ないのかということを、マニアの方ならきっとわかるのではないでしょうか。

お車は、東京都杉並区にあります。

こちらのお車は(株)ワークス様取り扱いの為、お問い合わせは下記連絡先にお願いします。

車両本体価格の他に、消費税と諸費用が別途掛かります。

以上の記事内容は、ショップさんのコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。
1,000万円
画像クリックで拡大出来ます
敢えて手間を掛けて前期仕様にしたAMG 300E 6.0-4Vハンマーバージョンです。
一見するとホイールのみ交換の標準グレードに見えますが、本物AMGです。
まさに羊の皮を被った狼を体現しています。
セダンの王道と呼ぶにふさわしい、多くの日本車がマネをしたスタイリング です。
塗装・メッキ・モール類・・・すべて美しく保たれています。
R129用の16インチが渋く決まっています。
ホワイトのボディカラーとサッコレスの前期型仕様が激シブです。
このルックスにして500Eよりも凄いエンジンが載っているとは。
フロントからサイドにかけて至ってキレイです。
バンパーの角に目立つキズはありません。
 
 
灯火類もすべてキレイですね。
 
ワイパーアームまでキレイですね。
左側のドアミラーには若干の小キズがあります。
 
右前のみややガリキズがあるものの、ホイールの状態は基本的にキレイです。
モール類には純正色の塗装が施されています。
こういった細かいところも良好です。
 
 
 
リア周りもグッドコンディションですね。
 
 
 
リア周りの灯火類、エンブレム、メッキパーツもキレイですね。
AMG純正マフラーがバスの効いた排気音を奏でます。
 
 
トランクも至ってキレイですね。
 
エンジンルームも良好です。
 
下回りも良好です。
 
W124のAMGといえばやはりこの内装。レカロCSEが利いています。
ステアリングの状態は良好。快適装備はひと通り揃っています。
ウッドパネルには鬼門のクラックは見当たらず良好です。
 
 
軽微なスレやキズは見られるものの、機能や掛け心地はバッチリです。
 
  
 
 
 
 
 


この車両のお問い合わせは

(株)ワークス(担当:松村氏)
東京都杉並区本天沼3-44-12
PHONE:03-5382-5477 FAX:03-5382-5288
URL:http://www.works1990.co.jp
定休日:日曜日、祝祭日

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エンスーの杜車両問い合わせ
y.matsumura@works1990.co.jp

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