今回は普通とはちょっと違った車のご紹介になります。今回はオリジナル志向の高い方からすると邪道になってしまう車になってしまうのかもしれませんが、ツボにはまる方はドンピシャなのでは無いでしょうか？いじり方としては見た目のボディこそ当時の車なのですが、中身は今時の現代仕様の快適な車に仕立て上げてあります。この様な事をハコスカなどで行なっているショップもありますが、お値段もスーパーカー並になってますので、とても手が出る代物ではありませんよね。そこで今回のこの渋いMS102クラウンですよ。価格も安いのですが車自体が凄い完成度になっております。エンジンからミッション、足回り、そしてクーラーや電装品等まで全て現代の道路事情に合 わせて換えられています。知っている方は知っている有名な車だとは思いますが、改造や変更点など興味のある方はネットで『MS102 クラウン』と探せばすぐに出てきます。細かな内容まで書き留めてあるそのブログは現オーナーの方では無いのでリンクを貼る事は出来ませんが、是非見て頂ければと思います。

◆◆外装◆◆
とても綺麗なライトブルーメタリックでクラウンワゴンに良く似合っておりました。オリジナルのカラーはシルバーだったようですが、殆ど素の色がわかる箇所が無い位にクオリティ高い全塗装がされています。ホイールのデザインやタイヤのホワイトレターも相まってアメリカンな雰囲気です。しかしアメリカンな雰囲気の中にも日本旧車のデザインの渋さが光ります。右サイドから見えるワンオフのマフラーも外観上で目を引く点かと思います。ボディの状態としては若干一部に錆び穴などありますが、年式を考えるとメッキやゴムパーツ等も含め十分に良い状態だと思います。

◆◆内装◆◆
ブルーの内装は現代には無い当時のカラーで雰囲気が良いです。運転席のシートが写真の様に破れがありますのでカバーしております。その他のシートは綺麗な状態でした。ダッシュも割れ無く、内張や天上も綺麗な状態を保っております。メーター類やスイッチも全て可動しており不具合箇所は見当たりませんでした。面白いのは時計であるはずの計器がタコメーターの代わりになっていたので不思議な感じがしました。外装同様に内装も年式を考えるとドライバーズシート以外は総じて良かったと思います。アナログなスイッチやメーターがとても素敵でした。

◆◆機関◆◆
こちらに関しては書ききれない程ありますので、詳しく知りたい方はブログを探して見て下さい。簡単に概要を書き出しますと、まずエンジンを1JZvvt-iにスワップ、ATミッション、足回り、ラジエター、ブレーキマスター&マスターバック、クーラー、コンデンサ、ACコンプレッサーなどを換えて現代の交通又は道路事情に見合った改造や変更を行っております。現状も何もトラブルも無く調子が良いそうです。ウォーターポンプとタイミングベルトは最近交換したばかりです。改造箇所も記録が残してありますので今後の修理などする場合にも安心です。点検も定期的に受けておりますし車検もこのままで何も問題無いそうです。

◆◆備考◆◆
個人的に70年代の車って凄く惹かれるんですよね。家具でも家電でもミッドセンチュリーな感じがたまらないのですよ。しかも今回のクラウン、私もメカの経験があるのでわかるのですが、この車をいじる方向性と姿勢がとてもしっかりとしていて余程のメカ経験と腕が良くないと作れない車かと思います。改造箇所も公認をとってますし、ヒストリーも残してあります。部品は勿論の事ですが時間と労力を考えるとこの車は一体いくらの価値があるのだろうとも思います。オーナーのご好意で少し乗せて頂いたのですが普通に安心して乗れる快適で（ここポイントです）楽しい車でした。できれば希少価値もある車ですので、本当に大事に乗っていただける方に新しいオーナーにな って頂けたらと思います。

車は埼玉県、大宮区にございます。