★観音開きのドアが有名な初代クラウンは最近は、自動車博物館や旧車イベントでしかお目にかかれない稀少な存在です 。
この観音開きのドアを持つクラウンは、昭和30年(1955)にトヨタ自動車が本格的な乗用車として発売され、その後もマイナーチェンジを繰り返しながら昭和37年にフルモデルチェンジされるまで8年間にわたり生産されました。
取材車両は、1961年式(昭和36年)10月登録だと思われますので、昭和36年10月からは観音開きのクラウンの最終モデルになりなます。
ちなみに当時の価格は、1900デラックスが989,000円となっています。
車体色は当時のオプションカラーのクラウン・ゴールドメタリックで、フルレストアされた際も同色ペイントがされています。
この取材車両の最大の売りは、ファーストオーナー様が昭和43年9月27日に抹消登録されてからは、一度も再登録されていない、形式的にはワンオーナー車になります。
現オーナー様は、1996年(平成8年)頃にこの車両を手に入れ、直ぐにフルレストアを依頼し、部品等の入手等や丁寧なレストアの為、完成には約3年以上の歳月が掛けられています。
このレストアをされたショップ様のオーナーは、かなり高齢だった為、現在はお店は既に有りませんが、当時はかなり有名なレストアショップで、レストアされた車両には「シリアルプレートにショップ名とオーナー様名・完成年月日」が刻印されたプレートがラジエーターサポートに装着されていますので、如何にこのショップが仕事に自信が有るのかを示す物だと思われました。
なお、このレストア時の写真は、多数残っておりますので、1961年トヨペットクラウンDX RS31 詳細写真及びレストア中写真等を含み・113枚でご覧になれます。
平成11年11月27日にレストアから現オーナー様の手元に戻った際に、仮ナンバーで数百キロ走行したのみだそうで、その後はガレージ内で保管されていたそうです。
レストア完成後は、地元のトヨペット系ディーラーのイベントや地元のレクサス店オープン時等に展示された程度だそうです。
更に、トヨタ博物館からも数回、寄贈の申し入れを受けたそうですが、どうしても手元に置いておきたかったとの事で、寄贈はされなかったそうです。
しかし、ここ5〜6年は趣味が車から、海のクルーザーによる長距離クルーズに移行してしまし、ここ数年はガレージに入れっぱなしだったそうです。
取材時はバッテリーも上がり、現状ではエンジン始動は出来ませんので、お引き取りは必ず積車が必要になります。
★外装の状態は、レストア完成後10年以上経過していますが、一度も雨にも当たっていない為、塗装状態は概ね良好でしたが、右ロッカーパネルにゴルフボール位の大きさの軽い凹みと塗膜にひび割れが確認出来ました。
前後バンパーやグリル・モール等のメッキ部品については、前後バンパーに腐食によるメッキの浮きによるザラ付きが出ていました。
★下廻り・タイヤハウス内・フレーム等についても綺麗に防錆がされており、見える範疇で腐りや錆等は確認出来ませんでした。
また、リヤフロア廻りや、エンジンルーム内も同様に綺麗に防錆がされており、こちらも錆・腐食は見られませんでした。
★内装の内張りやシート・天張り等も、極力オリジナルを残して張替がされているそうで、シート等の酷いスレやヘタリも感じさせない良好な状態が保たれており、この車両が大事にされて来た証だと思いました。
残念な所は、観音開きの前後左右ドアのウェザーストリップシールラバーが、ここ数年開け閉めしなかった為、材質が劣化し張り付いてしまったそうで、ドアを開けた際にこのシールラバーがバラバラに崩れていまし、表皮はピラーに張り付いて残ってしまっていますので、ここは部品交換が必要な状態でした。
★メーター廻りについては、綺麗な状態でメーター類に、見た目の不具合は確認出来ませんでしたが、バッテリー上がりで、エンジン始動等も出来ない状態より、各部の作動については一切確認出来ていません。
なお、走行距離計44424kmでしたので、オリジナルと思われます。
★足回り関係については、オリジナル状態のままで、ブレーキ関係もオリジナルです。
タイヤも特に酷いひび割れは見られませんでしたが、さすがにトレッド面のゴムは多少硬化が見られました。
★エンジンルーム内は、エンジン本体を含め点火系を含む各部も綺麗な状態でした。
なお、エンジンを最後に掛けたのは、平成18年9月にガソリンタンク内の燃料計フロート等が固着した為、トヨタに修理を依頼しタンクの造り変え等で64万円(見積もり有りの修理をした際が最後との事でした。
★付属品としては、当時のカタログ・レストア時の写真・スペアタイヤ等や、予備部品が数点が付属します。
★この度の出品理由としては、ガレージ内の整理の為に、ご出品となりました。
●小員の見立てでは、外装のコーティング程度・メッキパーツの再メッキ程度で十分綺麗に復活すると思われました。
内装については、各ドアパネルのウェザーストリップシールラバーの交換のみで大丈夫だと思います。
計器類については、作動は未確認ですので詳細不明です。
機関系・駆動系についても、暫くエンジン始動をされていないので、キャブレターや燃料系の整備は必要かと思われました。
足回りやブレーキ関係については、現状でも十分な状態だと思われます。
★追加の写真は、1961年トヨペットクラウンDX RS31 詳細写真(レストア中写真含み)113枚でご覧になれます。
★車の詳細につきましては、オーナー様よりのコメントをもとに作成しておりますが、エンスーの杜で整備歴・修復歴において確認を取った訳ではございません。
お車の詳細については、ご見学時にご自分の目で見た上で、直接オーナー様にご確認下さい。
なお、車両は愛知県にございます。
今回の出品価格は、レストア費用の半分以下の価格設定にされています。
個人ですので消費税は不要です。