カナダに社を置くインターメカニカ、すでに本物を超えるとまで囁かれるほど、その造りの良さには定評があります。
インターメカニカと言えば、356やキューベルワーゲンのレプリカ製造が代表されますが、シャーシはワーゲンベースではなくオリジナルをベースするなどの高い技術と質感を伴うことからも、他とは一線を画すレプリカメーカーと言えましょう。

91年登録のこちらは約1年前にショップより購入されました。
現オーナーさんもモディファイは加えず、オリジナルコンディションと認識しています。

外観からは傷みの類は見られません。塗装の状態も良好、クラックや目立つようなキズは確認できませんでした。

幌も生地に破れはなく、開閉の機能上も問題なしです。スクリーンは多少のキズやクモリが見られますが、視界の妨げになるようなレベルには至っておりません。

内装はシートが左右違っています。張替えがされていると聞いていますが、形状が異なります。通常は座面に敷物をしていますが、それぞれ破れやスレなどは見受けません。その他経年によるものは除き、特別傷みと捉えるものはないと感じます。

エンジンはこれまで途中で止まってしまうようなトラブルはなかったそうで、よって部品交換を伴いような修理履歴はありません。購入ショップからは、過去に腰上のOHをしていると聞きましたが、時期や内容など詳細は把握しておりません。目視できら範囲ではオイル漏れの形跡は認めませんでした。止めていても垂れるようなことはないとの事です。バッテリーは弱っていたので交換しました。

ミッションもスムースに変速が行えるそうです。

クーラーが備わります。こちらはよく効くそうです。

トリップメーターが不動です。ただオドメーターは正常に動いていますので、総距離に変わりはありません。

現在のホイールは912用だそうです。購入時についていたホイールはスタッドレスを履かせており、こちらもお付け致します。

事故・修復歴は現オーナーさんではありません。複数オーナーのため過去のものは不明です。

リサイクル券（11280円）と自動車税の月割りはご負担をお願いいたします。

これまで数台のポルシェを乗り継いだオーナーさん、そのテイストはある程度は味わい尽くした感があるものの、やはり356は別格のようです。そこにオープンの要素が加われば、その魅力はさらに増し、356のロードスターに対しての思いはかねてより持ち続けていたそうです。そんな思いを抱きつつ、とあるモーターショーでインターメカニカを見た際、その造りのよさに感歎し、後にはカナダに行った際に実際に本社の工場見学をさせてもらったと言う経緯まで持ちます。そこで見た光景はさらにインターメカニカに対する思いを絶大にしたもので、決して近代的とは言えない小さな工場から生み出されるそれらは、作業風景を見ても非常に丁寧に造られているのが分かるもの、質の高さを感じるに、それはむしろ完成品を見るよりはるかに得難い体験をしたことが、この度の購入に至ったとても大きな背景です。
天気もよかったので、オープンにて試乗を行いました。スピードスターほどでないにしろフロントウィンドウの低さの恩恵による開放感は相当です。空冷サウンドを響かせながら作り手に思いを馳せる、レプリカであるが故の楽しみを見出せた気がしました。今回車庫事情によりやむなく手放す方向となりました。造りのよいレプリカだからこその味わいを望まれる方はいかがでしょうか。

車両は長野県にあります。

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