コピー品やレプリカ品を使わず、全てオリジナルパーツを使ってMk.3仕様とされたミニ1000です。
随所にオーナー様のこだわりが感じられ、抜かりのない仕上がりは必見の一台でしょう。
オーナー様は学生時代にミニと出会い、その魅力に取りつかれてしまったそうです。
事情により一時は手放してしまいますが、やはり当時の楽しさが忘れられずミニライフへとカムバックを果たされたとのこと。
学生の時よりも経済的に余裕が生まれた今、しっかりとしたMk.3仕様を作り上げることを目標とされたそうで、ベース車の選択から徹底されたそうです。
2007年に前オーナーにより神奈川のミニ専門店にてオールペンや10インチ化、シートや内貼りの加工を済ませた車両を購入したのが2年前のこと。
その時点でもMk.3にかなり近かったそうですが、完璧にするためには各所に手を入れなければならなかったそうです。
雨の心配がない日に時々通勤に使う程度で、どちらかといえば部品交換やメンテナンスをしている時間の方が長かったというのですから、まさにエンスーライフを満喫されていますね。
時にはイギリスまでパーツの買い出しに出かけるなど可愛がってきたミニですが、最近もう1台ミニが増えてしまい、泣く泣く手放す覚悟を決められました。
ただ、せっかく仕上げたミニですから同じ趣向の方が見つかれば引き継いでほしいそうです。
◆◆外装◆◆
イエローというよりも、ベージュに少しだけ黄色味を加えたようなフェスタイエローは、ミニのかわいらしいイメージともぴったりですね。
オールペンやメッキバンパーの取り付けは4年前のことになりますが、保管状態が良くとても綺麗です。
このオールペンがとても手の込んだ仕上げで、隅々までしっかりと塗られています。
ボディに錆は見当たらず、もちろん傷も一切見当たりませんでした。
レイランドのバッチやライト回り、グリル等は元からオリジナルが付いていたそうですが、ドアのモールやホイールリングはオーナー様の時にオリジナルに変更されています。
また、ガラスはすべてMk.3から移植しているため、フロントガラスには特徴的なゼブラゾーンが見られます。
現在の仕様で本物のMk.3との違いは1点、ルーフの耳前端の切欠きと水抜き穴とのこと。
フロントのターンシグナルはオレンジに戻し、スモールランプとの併用になっています。
◆◆内装◆◆
外装と同じく、様々なところに手が入れられています。
シートとドア内貼りは前オーナーの時にMk.3仕様に改められているようですが、使用感もなく綺麗です。
オーナー様が交換されたMk.3オリジナルパーツを上げるとキリがないほどで、逆にノーマルパーツを見つけることの方が困難です。
センターメーター,センターコンソール,ステアリングコラム,ウィンカーレバー,ブロア吹き出し口,ペダル,サイドブレーキノブ,そしてレイランドのフロアマット。
シートベルトも交換し、後席のベルト穴は塞いでMk.3と同様のスタイリングとなっています。
なお、ドア内側の取っ手だけがオリジナルとは異なるそうです。
◆◆機関◆◆
見た目の仕上がりにこだわって手を入れてきたというお話ですが、しっかりと走るということが前提にあってのこと。
普段はボンネットに隠れて見えないところにも、当然手を入れられています。
とはいえ、寿命を縮めるチューニングをするようなことはせず、あくまでもノーマルの良い状態を保つための整備に留めています。
機関系での主な変更点は4輪コイルスプリングにヴァルタンのショック、APのフロント小径ディスクブレーキにやはりヴァルタンのパッド,音量は控えめなRC40のエキゾースト。
エンジンマウントは3ヵ所とも新品に交換済みです。
所有してこられた2年間でトラブルは無く、朝のエンジン始動に困るようなことも全くないそうです。
◆◆同乗走行◆◆
オーナー様のご厚意により、助手席での同乗走行をさせていただきました。
1,000ccのATということでパワー不足を心配する方もいるでしょうが、意外ときびきび走ります。
もともとスピードを出す車ではありませんし、大人二人が乗ってこの走りなら十分でしょう。
足回りはコイルスプリングになっているということで、跳ねはかなり抑えられています。
ヴァルタンのショックは少し硬い気もしますが、カートのような動きはなかなか楽しいですね。
走行中に異音や振動はなく、機関の異常は感じられませんでした。
◆◆取材を終えて◆◆
このミニ、幸せ者ですね。
本当に可愛がられていて、丁寧に使われています。
こういう車ですと、引き継がれる方も安心かと思います。
なお、リサイクル券\10,130の全額負担と、自動車税\32,400の月割り負担をお願いいたします。
保管場所 東京都
また、現在も使用されているため、走行距離が若干伸びることがあります。