ワンオーナーの最終限定モデル“コレツィオーネ”です。
道端で見かけた一台の車。
それは行き交う車の中にあっても一際輝き、オーナー様の目を釘付けにしました。
この時がデルタとの初対面となったオーナー様はすぐに購入を決めますが、既に生産終了していることを知って落胆したそうです。
ところが、仕方がなく中古車を探し始めた時に運良く未使用の在庫車に巡り合い、即決で購入されてから15年間所有されています。
街乗りなどの普段使いを主としてこれまで大切にされてきましたが、ご家族の成長に合わせて次の車に買い替えられました。
ずっと乗り続けたい1台ですが、同じように大切にしてくださる方が見つかればお譲りしたいそうです。
◆◆外装◆◆
ボディカラーはコレツィオーネ限定のボルドーレッドで、深い赤色のソリッドカラーという美しい色です。
そこに青・黄色のセンターラインが入っていますから、すぐにコレツィオーネと分かりますね。
デルタの特徴と言える押し出し感の強いスタイリングについては、もはや説明など不要でしょう。
外装に傷は見当たらず、退色もほとんど感じられません。
前後のバンパーはリプロダクト品に、ボンネットは社外のFRP製に交換されていますが、色違いなどは無いようです。
ホイールのガリ傷と、フォグランプの1つにくもりが出ていることがウィークポイントでしょうか。
比較的コンディションは良好と言えます。
◆◆内装◆◆
黒もしくは濃いグレーで統一された車内は、スポーティなデルタのイメージを惹きたてます。
競技用車両に見られる計器類は整然と並べられ、レカロ社製のセミバケットシートやアルミのペダルカバーから走りを期待してしまいますね。
また、助手席には巨大なフットレストが備わり、ラリー競技を2名で戦う姿を彷彿させます。
まだ4万キロを超えた程度の走行距離ですから、車内の傷みはあまり感じられません。
最も傷みやすい運転席のサイドサポートでもわずかに毛羽立つ程度です。
エアコンは真夏の昼間は弱いものの、それ以外ではしっかり利いているとのこと。
右後ろのドアハンドルのビスが緩んでガタついているところを直せば、完璧といえるでしょう。
◆◆機関◆◆
4気筒2,000ccのターボ過給によって得られた高出力を、フルタイム4WDのトラクションで路面に伝えます。
このあたりはエボルツィオーネ2と変わらず、熟成が重ねられたシステムの最終形ですね。
そして、デルタ=トラブルとの付き合いと思われがちですが、この15年間ではなんとノントラブルとのこと!
オーナー様がしっかりと定期的な点検・整備を続けてきたことが生きています。
他の整備として、タイミングベルトは2007年の車検時に34,717kmで交換しています。
また、その車検とほぼ同時期にサスペンションを純正形状の社外品に交換し、足回りのブッシュとE/G・M/Tマウントも交換しています。
マフラーはサイレンサーが朽ちてしまったそうで、社外品の中でも最も静かなものに交換されています。
一通り手が入れられていますから、しばらくは手を入れずに乗れるでしょう。
なお、このデルタは前部に事故歴がありますが、走行中、デルタが早過ぎて前の車両のバンパーを押してしまいました。
バンパーを支えるメンバーが約2センチ押された程度で、フェンダーも無傷なほど軽いものでしたが、バンパーのすぐ内側にラヂエーターやクーラーコアがありますから、その配管類を含めて全て交換されています。
見方を変えれば、そのあたりも部品交換済みですから、劣化は少ないと言えますね。
◆◆同乗走行◆◆
オーナー様のご厚意により、助手席での同乗走行をさせていただきました。
エンジンの始動だけでも、ワクワクしますね。
早速走り出しますが、意外なほどに何も感じることは無く、少しだけ足の硬い乗用車といったぐらいです。
とはいえステアリングはクイックですし、アクセルレスポンスも俊敏なようです。
ワインディングでの走りを想像すると、ぞくぞくしてしまいました。
また、事故歴があるとのことでしたが、街乗りの速度域では何ら問題は感じませんでした。
(オーナー様によると、高速域でも全く問題ないそうです。)
◆◆取材を終えて◆◆
ワンオーナーで走行距離も少なめ、そしてなにより点検・整備がしっかりと行われている車両です。
事故の修理もしっかりと行われていますし、フルオリジナルに拘る方でなければ問題ないでしょう。
内外装ともに状態の良いデルタでした。
なお、リサイクル券\13,870の全額負担と、自動車税\39,500の月割り負担をお願いいたします。
また、現在も使用されているため、走行距離が若干伸びることがあります。
保管場所 東京都