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ランチアストラトス(C.A.E.)
年式
不明
車検
25年3月
走行
不明
備考
中古並行車
長さ
3750mm
1870mm
高さ
1040mm
重量
890kg
排気量
1990cc
取材日2006年12月29日
ランチアストラトスは1971年トリノ・ショーでプロトタイプがデビュー、1974年に市販が開始されます。500台生産というホモロゲーションをクリアするため、市販もされたのですがもともとはパーパスビルトカーと言われるとおり、ラリーに勝つことだけを考えて設計されたモデルです。
コンパクトなサイズにミッドシップのもたらす重量配分は、国際ラリーで1975年、1976年と2年連続で世界タイトルを手にしました。また、ベルトーネのマルチェロ・ガンディーニによるデザインは多くのファンを魅了しました。そしてボデーのみではなく、シャシの設計も行なったベルトーネの意欲作でもあったそうです。ボデー/シャシの構成は、センターキャビン部がモノコック、エンジンを搭載するリヤは強固なフレームを組んでいます。
そのエンジンはフェラーリから供給されたディノ246用V6ユニットが搭載されます。
サスペンションはランチアが設計、フロントがダブルウィッシュボーン、リヤはストラットが採用されています。
ボデーはFRP製、大きく開く前後のカウルは整備性を考慮したものです。
僅か2180mmのホイールベースに対して、1400mmを超えるトレッド。これが意味するのは素晴らしい回頭性と、裏腹にトリッキーな操縦性でしたが、一流のラリーストが操れば最高のマシーンとなりました。
しかし、親会社フィアット・グループの販売戦略に合わせて、1977年からはフィアット131ラリーでの参戦に方針転換、ワークス・ストラトスは退役を余儀なくされました。生産はホモロゲーション用に400台だけ行なわれ、1974年頃にベルトーネ・グルリアスコ工場で組立られましたが、1978年頃まで各地のランチア・ディーラーに売れ残った新車がちらほら放置されていたといいます。現代でのカリスマ的人気とプレミア価格を考えれば、夢のようなエピソードですね。

今回ご紹介するイギリスのC.A.E.が作製するレプリカとなります。レプリカといっても侮ることなかれです。C.A.E.ストラトスはランチアストラトスのコンセプトを尊重しつつ、独自の手法でストラトスのウィークポイントともいえる箇所に改良を加えた車両です。フレームはC.A.E.の完全オリジナルのセミモノコックで、各所に補強を施したフレームワークは極めて剛性が高く、エンジンベイも広く取ることにより横置きレイアウトのエンジン/トランスミッションであれば、ほとんどエンジンが搭載可能。その他にも、ショートホイールベースからくるピーキーなコントロール性を、前後ダブルウイッシュボーンを採用することによって改善しています。フロントとリヤのサスペンション特性を一致させることでコーナーリングスタビリティが大幅に向上。
もちろん、オリジナル同様にフェラーリ・ディーノ用V6ユニットも搭載が可能です。
オーナーさんはショップを通じてイギリスより輸入します。イギリスでは国内ラリーで走っていた車両のようです。この車両C.A.E.ストラトスのプロトタイプだったそうです。左右のリヤフェンダーにサイドエアインテークがあり、エンジンはランチアのインタークーラー付きターボの直列4気筒DOHC8バルブチューニングエンジンが搭載されています。
さて、日本での登録が終わりいよいよドライブ、しかしわずか数メートル走るとエンジンがブローします。エンスーの王道が始まります・・・。
エンジン、シャシ、ボデー(除くフレーム)を残し全てに手が入ります。エンジンはオーバーホール、ミッションオーバーホール、クラッチ交換、ワンオフマフラー作製、シャシもサスペンションからブレーキ、電装関係、ボデーも2回塗装など数々のモディファイが行なわれます。アルミホイールもワンオフで2セット作製します。1セットはノーマル用、もう1セットはスタッドレス用です。
エンジンはブースト圧が調整できるようになっています。現在は街乗りを考えて0.6kg/cmに設定、この状態で馬力は220PS、1kg/cmでは240PSとなるそうです。
エンジンオーバーホール後の走行距離は約3000〜4000kmです。
シートは現在のスパルコで2個目となります。もちろんシートレールも加工しています。ステアリングホイールはOMP製に交換、この時ステアリングホイールのボス部を加工し、市販のステアリングホイールが装着できるようにしたそうです。
メーターは本来スピードメーターが付く位置にターボメーター、タコメーターはSTACK製に換装しています。
エアコンはありませんがヒーターが付いています。あと快適装備としてポータブルナビ、ETCが付いています。この車両にはETCは必需品です。

それでは、今までの主要なメンテナンス内容を以下に紹介します。
1996年
・ エンジンOH一式
- ガスケット類交換
- 鍛造ピストン、ピストンリング交換
- メタル交換
- コンロッド交換、クランクすり合わせ
- タイミングベルト、アイドラプーリー、バランスベルト交換
- シリンダーヘッド面研
- バルブ研磨、バルブガイド入れ替え
- 各部の水漏れ、オイル漏れ修理
- イリジウムプラグ交換
- ヘッドボルト交換
- タービンガスケット、スタッドボルト交換
- フューエルフィルター交換
- 燃料パイプ、ホース類交換
・ リヤカウル建付け調整
・ アクセルケーブル取り回しの加工
・ 各部回路点検、配線修理
・ FRPクラックの修理、塗装補修
・ ワンオフマフラー作製(2本出し)
・ ワンオフアルミホイール作製
・ アライメント調整
・ ボデー塗装剥離、全塗装(ベネトンカラー→ブラック)
1997年
・ クラッチオーバーホール一式
- クラッチカバー交換
- クラッチディスク交換
- レリーズシリンダー、レリーズベアリング交換
1998年
・ 冷却水水漏れ修理
・ ラジエターホース、エンジン回りの各ホースの点検/交換
・ センタールーフスポイラー補修・塗装
・ ボデー水漏れ修理
・ 各部シーリング
・ ドアストッパーワイヤ交換
1999年
・ 左右フロントロワーアーム作製
・ 左右フロントハブ分解/組立
・ 左右フロントアッパーアーム分解/組立
・ フロント足回りブッシュ類交換
・ 左右リヤロワーアーム作製
・ リヤ足回りブッシュ類交換
・ 4輪ショックアブソーバーOH(エナペタル特注)
・ 4輪コイルスプリングサンディング/塗装
・ 4輪ホイールアライメント調整
・ 4輪ブレーキキャリパーOH
・ 4輪ブレーキパッド交換
・ 4輪ブレーキローター研磨
・ スピードメーター(STACK製)交換
2002年
・ メーター配線修理
・ ファンクションSW、ドライバーSW取付け
・ スピードパルスセンサー加工/取付け
・ OMP製ステアリングホイール装着
・ ステアリングボス作製
・ エアクリーナー加工
・ ライトSW内部OH
・ ポータブルナビ装着(サンヨー製ゴリラ)
・ ETC装着
・ バッテリー交換
2004年
・ フロントカウル部クラック補修
・ ルーフ部クラック補修
・ ドア各部クラック補修
・ ロッカーパネル部クラック補修
・ リヤフェンダークラック補修
・ リヤカウル加工/調整
・ リヤウイング加工/調整
・ トランクリッド製作
・ ボデー塗装剥離・全塗装(ブラック→ツートン)
・ ステッカー貼り付け
・ バケットシート装着(スパルコ製)
・ クーリング見直し
- ファンコントロールユニット取付け
- TCI電動ファン×2
- シリコンホース
・ アルミ製燃料タンク製作
・ 燃料ポンプ交換
2006年
・ 燃料タンククラック補修
・ フロントライトモーターハーネス、エンジンハーネス、リヤハーネス電気端子取替え/補修
・ フューエルフィルター交換
・ ヘッドライト交換(CIBIE製)
・ 各ライトバルブ交換
・ バッテリー交換
・ アーシング
以上

駐車場でボデーカバーを掛けて保管されています。
普段を足としても使用していますので飾っておく仕様とはなっていません。マイナーなトラブルはありますがほとんどの部分に手を入れていますので今後大きなトラブルがないと思いますとオーナーさんが言っていました。もし、今後手を入れるとすれば唯一手の入っていないフレームかなとも言っていました。
売却理由は家庭の事情とお話していました。でもできれば維持したいと・・・。
車は岐阜県にあります。
個人売買の為、消費税などかかりません。


更新記事2007.03.26
オーナーさん、仕事の都合で埼玉県に引越しとなりました。このおかげで車両も移動ということになりました。
関東にお住まいの方はぐっと近くなりましたので実車を見たい方(もちろん購入を前提として)ぜひご連絡をください。

更新記事2009.04.08
車検を更新しました。同時にリヤカウルのクラックの修理、リヤブレーキキャリパーOHおよびブレーキパッドの交換、
エキゾーストホース交換(排気効率を上げるため)、ステッカーの剥がし(リヤカウルと左右のドアのステッカー)、
OMP製革巻きステアリングホイールに交換などを実施しました。

更新記事2011.11.20
車検を更新しました。また、価格も見直しました。ぜひ、この機会にストラトスのオーナーに!!

以上の記事内容は、オーナーさんのコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、エンスーの杜で裏づけを取ったものではありません。
 SOLD OUT
ボデーカラーはホワイトとブルーのツートンです。
色は違いますが一見するとピレリーカラーですね。
視界が悪いように見えますがフロントガラスがラウンドしていますので前は視界がいいです。
後ろは見えません。
この車両、ルーフサイドにレインドロップのモールが追加されています。雨降りにも窓を開けることができます。
   
インテリアは結構タイトです。
乗り込むには少しコツが要ります。しかし、一旦乗り込むと全てが体にフィットします。着座位置は車両のセンター寄りになります。
インパネの左横にはエンジンキーオフスイッチがあります。
ナビシートにはフットレストがあります。
ルーフには外気の取り入れ口があります。
   
エンジンの仕様はよく分かりませんがランチアデルタ用の2リッターエンジンです。もちろんチューニングされています。
ミッションは5速マニュアルです。
エンジンの不具合はありません。またオイル漏れもないそうです。
タイヤサイズはフロントが225/45ZR16、リヤは245/40ZR17、ホイールはWORK製のアルミホイールです。スタッドレスタイヤのサイズはフロントが195/60R15、リヤは215/55R16です。
トランクリームがあります。ちょっとした工具、ジャッキなどを搭載できます。便利ですね。
 


この車両のお問い合わせは

エンスーの杜 愛岐オフィス
TEL/090-4853-3008(アサカワ)

またはEメール↓にて
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