60年代かつてル・マンなどで活躍したGT40のリメイクモデル、フォードGTです。
フォードの100周年を記念してつくられたもので、フォードのチューニングで有名なサリーンが生産を担当していました。
リメイクがゆえに当時のスタイルに則ったスタイリングを見せ、現代のパーツを用いながらもメーターレイアウトやスイッチ位置など、そこかしこに当時のオリジナルが再現されており、往年のGT40を彷彿とさせます。
パワーユニットは5.4リッター V8をミッドに搭載し、スーパーチャージャーで過給、そのパフォーマンスは550hpを発揮する様は、まさに現代に蘇ったスポーツプロトタイプのレーシングカーです。
前オーナー所有時にオリジナルから若干のモディファイが加えられています。 大きな特徴としてこのオレンジのボディカラーです。 発売当時は設定がなかった色ですが、こちらはペイントではなくカッティングシートによるもの、いわゆるラッピングが施されています。 施工にはかのレーシングチーム、トムスを担当するラッピングのプロが担当したそうです。 ペイントではないので塗装は残したまま、つまり剥がす事で新車時のオリジナル塗装が甦りますので、気分を変えたい場合などにも有用です。 その際の作業工賃は5〜6万円と聞いています。 ちなみにオリジナルカラーはガンメタです。
外装の状態として、ツヤは充分に感じられ、非常にキレイです。 シートも剥がれなど傷みは見受けられませんでした。 手入れは通常の塗装と同様な作業にて行っています。
内装も非常にキレイに保たれています。 傷みの類は見られません。 前オーナー、現オーナーさんとも丁寧な扱いをされてきているのが見て取れます。 特徴的なのはナビとETCが、純正がごとくセットされている点です。 それぞれ内装の造形に見合ったカバーをワンオフで作製、前オーナーのこのクルマに対する思い入れの深さを感じるところです。
車内は禁煙で臭いもありません。
機関も好調、不具合を感じないハイパフォーマンスが存分に楽しめるコンディションです。
これまでトラブルはありません。 過去のメンテも基本的なものに収まっているようです。
ナビ、ETC、レーダーはこのままお付け致します。
オーディオは付属しますが、ラジオは同調しないそうです。
これまで修復・事故暦はないそうです。
保管は完全屋内にて、雨天未使用です。
さほど頻繁に乗るものではありませんが、コンディション維持のために2ヶ月に1度は動かしていますので、距離は伸びます。
リサイクル券(23070円)と自動車税の月割りは清算をお願い致します。
60年代のレースカーが好きなオーナーさん、GT40もそのうちの1台でした。 環境も整いいざ手にしようとなると、選択枝としてはオリジナルの雰囲気を持つ、やはりレプリカになってしまう現実がありました。 そのレプリカも出来栄えは様々で、なるべく妥協をしないつもりで探していたところ、リメイクモデルであるこのGTを目にしました。 実物を見るとだいぶ現代的にはなっていましたが、概ねオリジナルに則ったつくりで、不安なく楽しめると言うのもポイントとなり購入を決めたものです。 その現代版GT40に助手席にて試乗させて頂きました。 ドアは電磁式で開くものの、GT40の特徴でもある屋根の部分にまで大きく開く様はオリジナルと同一です。 センタートンネルにあるシフトや空調の操作系など現代的なものではありますが、メーターレイアウトやスイッチなどを見ると上手く当時の雰囲気が演出されていました。 低いアイポイントから幅の広さを感じるGT40独特な光景を目にしながら、スムースに走り出します。 大排気量のスーパーチャージャーですので、トルクフルな特性であるのは想像に容易いですが、どこから踏んでも素早く加速体制に入れるのはその恩恵であると同時に乗りやすさへもつながります。 クラッチなど操作系も重くはないとの事で、例えるならオーナーさんが以前所有されていたフェラーリ328辺りと同等との事で、固めではあるものの突き上げ感の薄い足回りとともに、非常にフレキシブルな乗り味でした。 それでも550hpのパワーユニットに鞭を入れれば、軽快なサウンドを伴い瞬時に強烈な加速が展開されます。 扱いやすくもスタイルに見合ったパフォーマンスも持つ、再来したGT40はそんな印象でした。 すでに生産は終わりここ日本でもわずかな台数しか存在しないと聞きます。 60年代のレースシーンに思いを馳せる方は、このフォードGTは保存すべき1台に数えるに値する逸車とのオーナーさん言葉にきっと共感を覚えることでしょう。
【更新】
新たに車検を取得しました。
製造年月日は2006年3月の表記があります。
【トピックス】
11月26日発売の雑誌「ROSSO」に掲載されました。
実車は埼玉県にあります。