イギリスのフォード・モーター・スポーツ社が1993年に投入したフォード・エスコートRSコスワースは、当時隆盛を極めていたFIAグループAによるWRC(世界ラリー選手権)をターゲットにおいたモデルです。フロントに積まれるエンジンはコスワースBDA直系の純レーシングユニットにターボチャージャーを装着し、227PSを発生しました。
エスコートは本来横置きエンジンのFF設計だったそうです。しかし、このモデルにはシェラの縦置きエンジンとサファイア・コスワース4×4用のフルタイム4WDドライブトレーンが組み込まれています。理由は重心や前後重量配分のバランスと言う点で有利になるということです。これもWRCに勝つことが目的で生まれた車だということがわかります。
ボデーには巨大なエアダムスカート、サイドのオーバーフェンダーにサイドスカート、そしてリアに高々と聳え立つ巨大なウィングスポイラーを装着、WRCの実戦向けの完全武装となっています。また、フロントマスクからボンネットに至るまで、ラリーでのハードな使用を考慮して“風穴”が至る所に開けられています。
今回紹介する車両は、1995年式の並行車で、スリーオーナーとなります。
初代オーナーは、エスコート英国仕様を輸入しているラリースト経営の某有名ショップで実車を購入しています。現オーナーさんが手に入れたのは約2年前のこと、スリーオーナー目となります。ファーストオーナーがエンスーの杜に掲載、セカンドオーナーはエンスーの杜から購入、現オーナーさんはオートスポーツイワセさんを通じて個人売買にて購入されます。
この車両、日本フォード社で正規輸入されていないため、国内での登録は並行扱いとなり、登録台数も極めて少ないようです。実車はサンルーフやパワーウインドウなどが装備されたラグジュアリー仕様です。
標準からの変更点は、グループA仕様の丸目4灯ヘッドライト、マッドガード/アンダーガード、前後ストラットバー、クイックシフト、リクライニング式レカロなどです。
エンジンに関しては、元々が高いポテンシャルを秘めたコスワースエンジンなのですが、更にコンピューターチューンにより227PSから260PSへと変更されています。
これらは全て、初代オーナーさんが実車購入した時に実施した内容です。現在もこの状態を維持しています。
ボデーの錆対策は万全です。いたる所(穴という穴)に防錆処理が施されております。
右ドアミラーにタッチペンでの修復が見られます。それ以外の箇所には傷・ヘコミ等は見当たりません。
エスコートは通常電気系統が弱く、エアコンはエンジン高回転時にONしていけないと言われているそうですが、この車両は電気系統の対策を行なったため問題ないそうです。
また、電気配線は引き直したそうです。そのおかげでブレーキサーボ、パワーステアリングが作動するようになったそうです(故障していたことが配線を引き直してからわかったそうです)。
イモビライザー(盗難警報装置)は解除してあるそうです。
エスコート特有の燃料カットも対策してあるそうです。
純正の黒いチンスポは取り外して保管されています。
整備記録簿・取扱説明書ともにあります。
車は愛知県にあります。
愛知県近郊にお住まい方で、ご希望であればオーナーさんがメンテを依頼していた国産チューニング車を扱っている腕のいいショップをご紹介していただけるそうです。
更新記事 2007.11.6
以下のメンテナンスを実施しました。
・点火プラグを交換(2007.3に実施)
・気になっていましたクラッチを交換、整備
・エキゾーストマフラーをクイックシルバーのステンレスに交換
・キルスイッチ追加
現在はシャッター付き車庫に保管、ボデーカバーもお付けします。
個人売買の為、消費税などかかりません。