1968年にシトロエン2CVと基本コンポーネットを共用し、農林業や建築現場での作業カー、さらにはビーチで遊べるレジャーカーとしてデビューしたのがシトロンメアリです。
ベースとなったのは同じ年にデビューしたシトロンディアーヌ6、水平対向2気筒OHVエンジンやプラットフォームシャシーはディアーヌと共通ですが、その上に載るボデーはジープを思わせるフルオープンのキャビンとデッキを持ち、材質は自動車用としては他に例を見ない成型塗装済みのABS樹脂となっています。当初のキャビンは2シーターで、後部は荷台となっており、メーターなどは2CVが流用されました。その後折り畳み式のリヤシートを備えた仕様を加え、1979年に4輪駆動のメアリ4×4が登場します。1988年まで14万5720台が生産され、4×4は1200台ほど生産されました。
現在は”MEHARI CLUB CASSIS”で受注生産が行われています。
さて、今回ご紹介する車両はシトロエンメアリです。先に記載しましたが”MEHARI CLUB CASSIS”で製造(再生)された車となります。
シャッシナンバーからするとベース車両は1970年7月の生産車ということになります。
約8年前にシトロン専門ショップを介して輸入し、2002年10月に日本登録となります。
オーナーさんはシトロエンマニアの方で今までに数台のシトロン車を乗り継がれています。その中にあってメアリは特別な一台のようです。大切にしてこられたことが話をしていて感じられました。取材のときも「やめようかな」と何回も連呼され、迷われていました。
でも「すぐ売れるわけではないですよ」という言葉に掲載を決められました。
ボデーと幌の状態は新車同様でした。ボデーカラーはオーナーさんの好みで選択されたライトグリーン、フランスでは”ベールティベス”といいます。このライトグリーンと幌のブラックの組み合わせがなんともいえないそうです。
ボデーは樹脂製なので錆びることはありません。乗ってみると今までにない不思議な感覚に見舞われます。幌を上げた時などは解放感あふれる空間です。
幌は全て取り外すことが可能です。またフロントウインドウガラスは前に倒すことが可能です。
インテリアもきれいな状態です。フロントシートは2CVとは違い、分厚いシートです。後席は広いのですがベンチシートなので長距離はお勧めしません。
リヤシートを外して趣味の農園に利用しても、もちろんビジネスにも・・・なんでもいけるマルチパーパスカーです。
オプションで間欠ワイパーを装着、高速道路で便利なETCも付いています。
機関は水平対向2気筒OHVエンジンと4速マニュアルミッションの組み合わせです。
走行距離も1000km少々と、まだまだこれからといったところです。
フロントブレーキはインボードタイプのディスクブレーキ、リヤはドラムブレーキとなります。
現状の不具合はありません。すこぶる快調です。
たまの休日には乗りますので若干走行距離は伸びることをご承知置き願います。
車両は愛知県にあります。屋根付き車庫に保管。
個人売買の為、消費税などかかりません。
リサイクル費用と自動車税の月割り負担分は、別途、清算させて頂きます。